性格も関係アリ!?お産の時間が「長い・短い」を分ける8つの要因とは?
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妊娠生活も後期になると、だんだんお産のことが心配になってきますよね。そのなかでも、”お産にどのくらいの時間がかかるか”、気になっている人も多いのでは?
お産にかかる時間は、「○○な人はお産の時間が短くなる・長くなる」と一概には言えず、たくさんの要因が重なって、お産の長さが決まります。その要因について、戸田中央産院・助産師の嵯峨晴恵さんに伺いました。
お産が「長い・短い」を分ける8つの要因をチェック!
お産にかかる時間は、自分ではコントロールできません。でも、できれば痛い時間は短くすむほうがいい!という人も多いはず。お産の長さを左右する要因を知って、妊娠中にできることは実践してみてください。
【要因1】体重
妊娠中に、急激に体重が増加してしまった人は注意が必要。産道に余計な脂肪がついてしまい、分娩のときに赤ちゃんが産道を通りにくくなる可能性があるからです。その場合、お産が長引く恐れがあります。逆に、体重の増加が少ない人は、体力がたりず馬力が出なくなり、お産がなかなか進まないことも。
【要因2】性格・メンタル
人に頼りがちな人は、自分が産むという意識を強く持たないと、陣痛と向き合うことができず、ただつらいだけのお産になってしまいます。陣痛は赤ちゃんに会うために必要なものと、妊娠中から心得ておきましょう。お産の流れに身を任せられる性格のほうが、進みやすい傾向に。
【要因3】年齢
高齢の人のお産が必ずしも長くなるわけではありません。ただ、助産師経験上、高齢の人はお産の時間が短いか、長いかの両極端な印象。筋力が落ちていることもあるので、妊娠中から体力をつけることを意識して。年齢に関係なく精神的に成長しきれていないと、人に頼ってしまいお産が進まないことも。
【要因4】呼吸
深呼吸をしてしっかりと酸素を取り込むことができれば、副交感神経が優位に働き、体の緊張がほぐれます。そうしてリラックスすることで、余計な体の力が抜け、休むべきときに休めるようにもなり、お産が進みやすくなるんです。妊娠中から、深い呼吸を練習しておくと、お産本番できっと役に立つでしょう。
【要因5】体力・柔軟性
お産は長時間に及ぶので、それを乗り越えられる体力と持久力、そして赤ちゃんを押し出すためのパワーが必要。また、骨盤底筋が柔軟だと、赤ちゃんが出てきやすくなります。お産のときは脚を開いた姿勢なので、股関節がかたいと、体勢がつらくなりお産に集中できなくなってしまうことも。
【要因6】胎児の大きさ
ママの体格のわりに赤ちゃんが大きいと、お産の時間は長くなる印象があります。その上、出てくるときにママの骨盤の中でうまく回旋(かいせん)ができず、赤ちゃんにストレスがかかり心拍が落ちてしまうことも。そのため帝王切開などの医療的な処置が必要になってくる場合もあります。
【要因7】骨盤の形
赤ちゃんが骨盤に対して大きいと、産道をスムーズに通ることができず、吸引分娩になることも。ただ骨盤は大きさだけでなく、形も重要。ゆがみがないことと、赤ちゃんが回旋するための十分な幅も必要です。骨盤の形はどうすることもできませんが、正しく通れるよう、骨盤ベルトなどで支える方法もあります。
【要因8】赤ちゃんの体勢や回旋
子宮内での胎勢が悪いと、赤ちゃんは上手に回旋できません。また、赤ちゃんの胎勢や回旋によってはいい陣痛が来ず、お産が長引くことも。ママが陣痛中に、両手両ひざをついた姿勢になると、赤ちゃんの回旋が改善されることがありますが、自己判断するのは危険なので、助産師の指示に従って。
以上の要因のなかで、自分に当てはまるものがあり、お産の時間が長引いてしまいそう!という人は、心配なことはかかりつけの医師や助産師に相談し、長引かせないために妊娠中からできることに、ぜひトライしてみましょう。(文・たまごクラブ編集部)
■監修:医療法人社団 東光会 戸田中央産院
助産師 嵯峨晴恵さん
■参考:『たまごクラブ』2018年9月号「お産が”長い人”と”短い人”の違いは何?」
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