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[妊娠20週〜]あまく見ないで!妊娠高血圧症候群の危険性を産婦人科医が解説

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AndreyPopov/gettyimages

妊娠高血圧症候群は、以前は「妊娠中毒症」と呼ばれていた病気です。しかし、まだそのメカニズムは解明されていないのが現状。今回は、妊娠高血圧症候群になると、どんなリスクがあるのか、産婦人科医の小川隆吉先生に教えていただきました。

妊娠高血圧症候群とは?

ママと赤ちゃんの命にかかわることもある、危険なトラブルです! 軽く考えて治療や対策を怠ると、知らないうちに重症化してしまい、ママ側も赤ちゃん側も命にかかわるような最悪の事態を招く危険性が出てきます。

どんな病気?

妊娠により母体血液量が増加し、血管への負荷が大きくなるために血圧上昇が起こる病気。妊娠20週以降、産後12週までに高血圧である場合、診断されます。

自覚症状は?

頭痛やむくみ、急激な体重増加、目の前がチラチラするなどの症状が見られることもあります。また、尿検査で尿タンパクが検出され、妊娠高血圧症候群と判明するケースも。

ママと赤ちゃんにどんな影響があるの?

妊娠週数が進むほど悪化する傾向があり、母子ともに深刻なトラブルが発生しやすくなります。たとえば、ママは脳内出血、赤ちゃんは発育遅延などのリスクも。

母体側に起こりうる問題

妊娠高血圧症候群になった場合、ママの命に関わるトラブルに発展する可能性もあるので、医師は細心の注意で経過を見守ります。

【トラブル1】子癇

子癇(しかん)とは、急激な血圧上昇に伴って脳の中にむくみが生じ、けいれん発作を起こす緊急トラブル。妊娠中、分娩中、産後のどの時期でも発生する可能性があり、治まらないと危険な状態になります。

【トラブル2】脳血管障害

重症の高血圧を発症した場合、脳内出血を起こす妊婦さんもいます。可能な限りCTやMRIなどの検査で脳内出血の有無を調べ、出血が見つかったら早急に治療を開始します。

【トラブル3】HELLP症候群

「溶血(赤血球が破壊され貧血になる状態)・肝酵素上昇(肝臓の細胞が障害されている状態)・血小板の減少」の3大症状の頭文字をとった名称が、HELLP症候群。対処が遅れると、母子ともに致命的な事態になる危険があります。

【トラブル4】常位胎盤早期剝離

常位胎盤早期剝離(じょういたいばんそうきはくり)は、赤ちゃんの誕生前に胎盤がはがれてしまう重大なトラブル。母子ともに生命に危険が及ぶケースも。妊娠高血圧症候群で、発症リスクが高まります。

赤ちゃん側に起こりうる問題

妊娠高血圧症候群になると、赤ちゃんの発育に影響します。重症の場合は、子宮や胎盤での血液の流れが悪くなり、赤ちゃんは酸素不足、栄養不足になってしまいます。すると子宮内胎児発育遅延や、低出生体重児になることがあり、最悪の場合、子宮内胎児死亡につながる可能性もあります。

ママと赤ちゃんの命にかかわることもある「妊娠高血圧症候群」。血圧が高めの人は、妊娠高血圧症候群にならないよう、食事の塩分量を見直すなど、予防を心掛けましょう。診断を受けた場合には、どんな危険性があるのかを認識し、病気を悪化させないためにも医師の指示をしっかりと聞いて改善に努めてください。(文・たまごクラブ編集部)

■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。

■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)

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