働く妊婦の[2~6カ月]ダンドリ術★仕事を”続ける”辞める”気持ちの整理ポイントは?
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妊娠判明後、気持ちが不安定になったり、つわりがあって体調が悪かったり…。今後の働き方について悩みも多くなりますよね。今回は、産婦人科医の小川隆吉先生監修のもと、妊娠2~6カ月までの上手なダンドリ術をまとめました。仕事を続けるか辞めるかの気持ちの整理ポイントもチェックしてみましょう。
ワーキング妊婦の注意点は?
長時間立ち通しの満員電車には乗らない、重労働は避ける、おなかが張ったら休む、おなかや足元を冷やさない、休日はしっかり休んでメリハリを。
ワーキング妊婦の心得★5カ条
1.立ち仕事や重労働を避けるをつけるなど、自己管理が必要に。
2.おなかが張ったら体を休める
3.デスクワークはときどき体を動かす
4.冷えに注意
5.パパの協力を得て休日はのんびり
ワーキング妊婦の上手なダンドリ術★妊娠判明したら
☑働き方を考え直してみる
●満員電車を避けて早めに通勤
●有休の残りや勤務先の制度を確認
●「母性健康管理指導事項連絡カード」の活用
☑両親学級の日程を調べておく
ワーキング妊婦の上手なダンドリ術★妊娠2~3カ月
つわりに悩む人が多い時期。脱水症状にならないよう水分補給はしっかりと。勤務中や帰宅後に眠けや疲れが出ることも。無理な働き方はしないで。
☑直属の上司に妊娠報告
直属の上司には、妊娠がわかった時点で早めに報告を。この時期はとても不安定なため、トラブルがあってからでは遅すぎます。
ワーキング妊婦の上手なダンドリ術★妊娠4カ月
つわりが楽になり、食欲も回復。一気に体重が増える人も。体重管理とバランスのいい食事を心がけて。そろそろマタニティウエアなどの用意を。
☑マタニティ下着やウエアは早めに準備
☑つわりが治まったら、つわり期の挽回(ばんかい)をしよう
つわりが治まったら、気を使ってもらっていた上司にも治まったことを話して、今後の見通しを伝えておくようにしましょう。
☑職場にも見通しを伝える
つわりの時期に業務に支障が出た人は、治まったときに少しでも挽回を。無理のない範囲で、努力していることを伝えるのは大切です。
ワーキング妊婦の上手なダンドリ術★妊娠5カ月
安定期と呼ばれる時期。おなかも大きく目立ってくるので、マタニティ下着やウエアを身に着けましょう。胎動を感じ始める人もいます。体調がよければ適度な運動もおすすめ。
☑保育園の見学に行く
☑通勤途中のウォーキングを始める
<歩く理由>
●血行がよくなる
立ちっぱなしや座りっぱなしが多い人は血行不良になりがち。歩くことで血行がよくなり、冷えやむくみの改善にも。疲れない程度に。
●お産のときには体力が必要。もちろん産後の育児も体力勝負。仕事復帰後も元気に過ごすためにも、今から体力づくりを。
働く妊婦を守ってくれる制度も
妊婦の健康を守る制度も調べておきましょう。体調不良でもなかなか休めないときは、「母性健康管理指導事項連絡カード」を利用して。主治医にカードに記入してもらうことで、労働時間の短縮や通院休暇の取得が可能になります。
ワーキング妊婦の上手なダンドリ術★妊娠6カ月
おなかが大きくなるにつれ、腰痛、足のつり、便秘、貧血などのマイナートラブルが増えてくる時期。ウォーキングなどの運動やストレッチで血行をよくしておくといいでしょう。
☑夫婦で両親学級へ参加
6~8カ月くらいの間に自治体や産院が主催する両親学級へ夫婦で参加を。平日に行われることが多いので、有休や半休を取って。
☑職場に復帰のタイミングを相談
産休に入る時期、育休から復帰する時期について、一度話し合っておきましょう。ただ、最終的な話し合いはもう一度必要でしょう。
<これもやっておくと安心>
●赤ちゃんの名前を考え始める
●母乳育児の準備
●育児グッズの準備をスタート
「続ける」or「辞める」気持ちの整理ポイント
以下のポイントを参考に、早い段階で仕事を続けるか辞めるか検討しましょう。
☑今の仕事は自分にとって続けるメリットがあるか
☑仕事に対する自分の意欲はあるか
☑退職した場合、減った収入で生活していけるか
☑夫は妻の仕事に理解があるか
☑職場は産後の女性が働きやすい雰囲気か
☑上司は子どもを持ちながら働くことに理解があるか
☑自宅付近の保育園事情はどうか
☑幼児期は自分が教育したいという気持ちは強いか
☑積んだキャリアはいったんストップしても生かせるか
☑雇用形態にこだわりがあるか
妊娠すると、つわりから始まり、切迫流産(せっぱくりゅうざん)・切迫早産(せっぱくそうざん)といったトラブルで欠勤するなど、職場に迷惑をかけることもあるかもしれません。でも迷惑をかけたくないからと、無理な働き方は禁物。産休・育休を取る場合はとくに、早めに職場に報告し、仕事の引き継ぎなど段取りよく行いましょう。(文・たまごクラブ編集部)
■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。
■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)
●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。