里帰り出産する・しない★それぞれのメリット・デメリットは?
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里帰りをするかしないかは、妊娠がわかったら早めにパパと相談しておきましょう。とくに転院の必要がある場合には、分娩予約もあるので急いで。今回は、里帰りする・しないそれぞれのメリット・デメリットについて、産婦人科医の小川隆吉先生に教えていただきました。
里帰り出産とは?
里帰り出産とは、妊娠中または出産して退院したら実家へ帰り、産後しばらく過ごすこと。出産で疲れた体を休め、慣れない育児をサポートしてもらいながら、これから始まる赤ちゃんとの生活の練習ができます。ただ、産後に里帰りをしたり、里帰りせずに手伝いに来てもらう方法もあります。
里帰り出産にはどんな方法がある?
里帰りする・しないスタイルは、主に下記の4つのパターンがあります。
パターン1★産前に里帰りする
妊娠中に里帰りし、里帰り先で出産・産後をしばらく過ごす。
パターン2★産後に里帰りする
自宅近くの産院で出産し、多くの場合退院と同時に里帰りする。
パターン3★里帰りしない(手伝いあり)
退院後しばらく、自宅に実母や義母などに手伝いに来てもらう。
パターン4★里帰りしない(手伝いなし)
退院後は自宅でママ、パパだけで育児をスタートさせる。
里帰り出産のメリット・デメリット
【メリット】
・実母など育児の相談相手がそばにいる、話し相手がいる
・産後の体をゆっくり休めることができる
・栄養バランスのいい食事が食べられる
・自分と赤ちゃんのことだけに専念できる
・たりない育児グッズの買いたしをすぐに頼める
・里帰り先が近い場合は転院の必要がない
【デメリット】
・パパと離れる時間が長く、父親の自覚が育つのに時間がかかる
・里帰り先が遠い場合、転院する必要がある
・大きなおなかで、または新生児を連れての長距離移動
・普段と違う生活空間、生活習慣になる
・実母等との関係や過干渉がストレスに
・育児グッズを2カ所に準備したり、移動させる必要がある。
里帰り出産に向いているのはこんな人
・親と仲がよく、なんでも相談しやすい関係
・里帰り先にサポート態勢が望める人
・責任感が強く、無理しがちな人
・パパの帰宅時間が遅いなど、協力を見込めない人
里帰りしない出産のメリット・デメリット
【メリット】
・パパと離れて生活しなくてもいい
・慣れた住環境で、自分のペースで育児をスタートできる
・早くお世話に慣れる。
・初めからパパも育児参加できる
・家族の絆が早くから深まりやすい
・移動、転院する必要がない
・育児グッズが最低限の数で済む
【デメリット】
・赤ちゃんと2人きりの時間が多く、話し相手、相談相手がいない
・不安やストレスがたまることも
・ママもパパも寝不足になりがち
・家族に赤ちゃんを見せてあげる機会が減る
・手伝いに来てもらう場合、手伝いの人が体力的・精神的に疲れる、手伝いの人との関係や干渉がストレスになる
里帰りしない出産に向いているのはこんな人
・パパが協力的で、産後は家事全般に協力できる状況にある
・自分のやり方を通したい、干渉されるのが苦手な人
・親との関係がよくない人
・親が多忙で、協力が望めない人
里帰りする・しない 決める際にはここをチェック!!
里帰り出産をするかしないかで迷っている人は、下記の5つのポイントをチェックしてみましょう。
☑里帰り先は、産後、ママと赤ちゃんをサポートできる態勢にあるか
☑里帰り先は、ママ自身が心身共に安らげる環境か
☑サポートしてくれる親とは気軽に相談できる関係か
☑パパはどうしたいのか。ママの選択に賛成しているか
☑産後、パパはどれくらい家事や育児に協力できそうか
産後の生活をスムーズにスタートするには、早めの準備が大切です。里帰りを考えている場合には、パパだけでなく実家への相談も忘れずにしておきましょう。親の生活リズムや食生活の様子、ママや赤ちゃんを受け入れ可能かなどの見極めも大切です。里帰りしない場合は、家事や育児のサポートサービスを調べておくといざという時に役立ちます。(文/たまごクラブ編集部)
■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。
■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)