妊娠中のレジャー&スポーツ【妊娠時期別に産科医が判定】これやってOK?NG?
AnaBGD/gettyimages
妊娠中の生活で、これはやってもいいのかどうか迷うレジャーやスポーツについて、産婦人科医の小川隆吉先生に伺い、まとめました。ぜひ参考に。
妊娠中のレジャー&スポーツ やっていいことダメなこと
妊娠中にやってもいいことダメなことについて、ピックアップ!
妊娠時期別にやっても大丈夫なら〇、注意が必要なものには△、絶対避けたいものには×で分けました。ただし、妊娠中の体調は人それぞれ。ここで挙げる下記の項目は一般的な目安です。医師から安静の指示がある場合はやめておきましょう。
映画館へ行く(初期〇 中期〇 後期〇)
「事前にトイレに行き、途中でも我慢はしないでください。長時間同じ姿勢で座ると、血流が悪くなるので注意を」(小川先生・以下同)
コンサート・ライブ(初期〇 中期〇 後期△)
「体調がよければいいですが、激しく動くのは避けてください。人ごみで押されて倒れたり、立ちっぱなしにはならないように注意を」
スポーツ観戦(初期〇 中期〇 後期△)
「球場などは、座席へ行くのに急こう配な階段もあるので足元に気をつけて。野外の場合、真夏や真冬は避けてください」
ジェットコースター(初期× 中期× 後期×)
「加速により重力がかかったり、シートベルトでおなかを圧迫したりするので危険です。刺激の強い乗り物は基本NG」
温泉・銭湯(初期△ 中期〇 後期△)
「のぼせる心配もあるので、熱めのおふろや長時間の入浴は避けてください。また床が滑りやすいので、転倒には十分注意を」
サウナ(初期× 中期× 後期×)
「高温の環境は心臓に負担がかかる上、脱水症状や立ちくらみによる転倒の心配も。安定期でも入らないでください」
海水浴(初期× 中期× 後期×)
「砂浜に長時間いたり海に入るのは、日焼けや冷えが心配です。波打ち際で短時間遊ぶ程度にとどめておいてください」
スイミング(初期△ 中期〇 後期〇)
「安定期に入り、医師から許可が出ればマタニティスイミングは行っても大丈夫。能力に応じて楽しんでください」
スキューバダイビング(初期× 中期× 後期×)
「妊娠中は何が起こるかわかりません。たとえベテランのダイバーだったとしても、妊娠中は避けてください」
スキー・スノーボード(初期× 中期× 後期×)
「体が冷えやすい環境に長時間いることになったり、転倒の心配もあります。妊娠中はやめましょう」
エアロビクス・ジョギング(初期△ 中期〇 後期△)
「安定期の体調がいいときに、慣れた人がやるならいいでしょう。おなかが張ったらすぐに中止してください」
自転車(初期△ 中期△ 後期×)
「サドルから直接おなかに振動が伝わったり、ペダルを踏むと腹圧がかかったり。バランスを崩し転倒も心配です」
ボウリング(初期× 中期× 後期×)
「重いボールを持って投げるのは、おなかに負担がかかるのでNG。バランスを崩し転倒の心配もあります」
テニス(初期× 中期× 後期×)
「走ったり、急に止まったり、転倒の心配もあるので、妊娠中はあえてしなくてもいいでしょう」
バドミントン(初期△ 中期△ 後期×)
「つい一生懸命シャトルを追って無理しがち。安定期に無理のない範囲で楽しむ程度にしておきましょう。転倒にも注意してください」
ゴルフ(初期× 中期× 後期×)
「パターゴルフを楽しむ程度ならいいですが、体をひねるような動きはしないようにしましょう」
妊娠するとやっていいことに制限がでてきますが、おなかの赤ちゃんのためです。何か起きて後悔することのないよう、ママになることを自覚して、無理なレジャーやスポーツは控えましょう。妊娠中に楽しめるマテ二ティスポーツもいろいろありますから、リサーチしてみるのもいいですね。(文・たまごクラブ編集部)
■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。
■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)