こんなはずじゃなかった!第二子つわり。「1歳男子+つわり」という恐怖の3ヶ月
息子が1歳半にさしかかろうとした頃、第二子の妊娠が発覚。ちょっとサプライズだったけど、とっても嬉しかった小さな事件。しかし、すぐに始まったのがすっかり忘れていた「つわり」×1歳半男子との戦いの3ヶ月のリアルを振り返ります。
相原 里紗
保育士・のあそびっこプロジェクト 主宰
早稲田大学国際教養学部卒。(株)オールアバウトを経て国家試験で保育士に。親子×のあそび×地域を軸とした「のあそびっこプロジェクト」他、親子向けイベントを多数企画・運営している。
妊娠発覚!最大のハッピーと共に訪れた苦難の3ヶ月
息子が卒乳し、歩き始め言葉も出始め、保育園の一時保育も週3回決まった曜日に行き、お仕事も安定して回り始めた頃にやってきた、我が家のビッグニュース、第二子の妊娠。
お正月明け、なぜか気分が優れず、「お正月に卒乳が嬉しくてビール飲みすぎたかなー」「年末年始、実家と義実家でいつも食べないおいしいもの食べすぎたかなー」くらいに思っていたのが、どうも2週間続く。これはおかしいとなり、調べたところなんと妊娠!第一子妊娠までに数年かかっているので、また時間かかるだろうと早めに始めた妊活がこんなにすぐに実を結ぶとは思っておらず、発覚した時は驚き80%でしたが、じわりじわりとこみ上げる嬉しさ。子どもが2人になったら賑やかだろうけど、楽しいだろうなーなんて妄想していたのもつかぬ間、待っていたのは第一子以上に過酷だった、「つわり」の3ヶ月間でした。思い出すだけで涙が出そうです。
こんなはずじゃなかった!第二子妊娠のつわり中に困ったことベスト3
第一子妊娠時と大きく違うのは、当たり前ですが息子(1歳)がいること。たったそれだけのことが、第二子のつわりをこんなにも大変にするなんて、妊娠発覚時は知る由もなく。
ちなみに私のつわりはフラフラ系吐きづわりタイプ。例えて言うなら中程度の二日酔い状態が毎日続く、くらいです。息子の時よりはいろんなものが食べられましたが、最終的には体重が3キロくらい減少しました。
こんなはずじゃなかった!3位:休みたい時に休めない!子育ては年中無休
これは子育てにずっと通して言えることでもありますが、自分が休みたい時に休めない!それがつわりの際にはこんなにも辛いとは。第一子妊娠中は保育士として働いていたので、通勤や勤務はあったものの、それ以外の時間は基本的に全て自由時間。ひどければ、周りへの支障を最低限に調整しつつ、いっそ有給を取る、ということも出来ます。そして帰ってくれば、ソファでゴロンとしていようが、お布団にこもってしまおうが、全く問題なかったのです。ところが、第二子妊娠中はその隣に、息子が。
つわり中の妊婦に1歳半男子の破壊力たるや。寝っ転がっていると母の上にダイブ。遊んでもらえないと「だっこ〜!」。ちょっとウトウトに成功しようもんなら、どこからか聞こえて来る謎の音(いたずら中)と泣き声(何か起こった!)。夜眠っていても母を探しに転がってくる。それに対応するこちらはつわりによる体力気力不足で虚ろな目…。気持ち悪くてもトイレに行くこともままならない。目が離せない子どもがいる中での3ヶ月のつわりは、「自分のペースで休息がとれない」24時間育児でどんどん消耗していきました。
こんなはずじゃなかった!2位:子どもは全天候型!「遊びたい」に付き合うエネルギーの不足
我が家は育児の方針として外遊びを奨励していたのもあって、息子は外遊びが大好き。折しも季節は1月。つわりが落ち着いたのは4月上旬。ということは、一年で一番寒い時期につわりがあったのです。
息子にとって外遊びは息をするのと同じくらい必要なことであります。分かっておりますよ、私一応保育士です。ご近所に遊び仲間もいるので、毎日の外遊びはもはや日課。なんなら雨の日も遊びたい!とはいえ、普段なら一緒に走ったり縄跳び飛んだりして自分も体を動せるけど、それが出来ないのが妊娠初期。そして寒いと体が冷えるのでつわりは悪化…。
かといって、家の中にお誘いして成功しても(5回に1回くらい)、その頃の息子は何かを察していたのか「かーちゃんかーちゃん!」でなす術なし。子育て支援センター等に移動する体力も、初対面の人と話す気力もなく、少ないエネルギーでつわりと息子と付き合いながらやっとのことで時間を過ごし、どうにか1日を終えることが目標の毎日でした。
こんなはずじゃなかった!1位:何はなくとも3度の飯!考える、作る、食べさせる、なんて不可能
何より一番大変だったのが、息子の毎食のご飯作り。とは言っても、もう幼児食。特に形状を気にしたりする必要はなく、なんのことはない、ただ冷蔵庫を開けて、献立を考えて、買い出しをして、作って、食べさせるだけ…って、つわりの中でそれだけのことを1日3回やるって、振り返ったら苦行以外の何物でもありませんでした。
まず買い出し。買うのが豆腐だけだっとしても、魚だけだったとしても、スーパーにたどり着くのも、動き回る息子を追いかけながら、買いたいものをかごに入れていくのも、お会計の列に並ぶのも、袋詰めをするのも、できたとしても帰って寝る、くらいエネルギーを使うタスクでした。現に、買っても作れなかった日が多々…。
そして作る。これまた大変。何が大変って、魚の匂いもご飯の匂いも、嗅いだら気持ち悪くなるんです。もちろん息子の食べ物だから揚げ物もなければ味の濃いものもないんだけど、それでも見てるだけでしんどい。というかキッチンに立ち続けるのがしんどい。外食は二人だと結局大変だし、買って食べさせられるものはまだ選択肢が少ない…。基本は、作るしかない。
最後は食べさせる。作ったら終わりじゃないんです、食べさせないといけないんです。卒乳直後の何でも食べる時期を越え、食べムラの出始める1歳半。好きじゃなかったら顔をしかめ、気に入らないと投げる。フラフラしながら作ってこちらはもうパワーオフ寸前なのに、全力で拒否する子どもの気持ちを盛り上げて、「あーん♡」なんて優しい母を演出できる余裕はありません。毎日、格闘。
子育ては、周りの協力無しには成り立たない
怒涛の3ヶ月の第二子つわりを経験してみて、ひしひしと感じたのが周りの協力のありがたさと、それがどれだけ必要かっていうことでした。何度も「詰んだ。今日はもう無理かもしれない」と思った時に、救ってくれたのは隣人、夫、そしてEテレ。「もっとこうしておけば良かった」と思ったことと、あって良かったことを振り返っておきます。
食材宅配、ファミリーサポート…便利なものには登録しておくべし
つわりが始まってから思ったのが、「もっといろいろ便利なものに登録しておくべきだった!」ということ。たとえばネットスーパーや食材宅配。ミールセットなどもあるので、買い物も献立を考えるのも省いて子どもにご飯を食べさせられる、そういうサービスには事前に登録して少しでも日常に取り入れておけば良かったなと思っています。あとはファミリーサポートセンターや、行政や民間がやっている家事代行サービスなども、登録さえしておけば、本当にしんどいと思った時にすぐにヘルプを出せる体制に出来ていたな…と後悔。これらは第二子出産後にも活きてきそうなので、これから登録しても遅くはないかなと思っています。これから第二子を考えている人は是非、事前に登録の検討をお勧めします。
ヘルプを出せる先を事前にたくさん作っておく
今回のつわり期間すごくお世話になったのが、お隣さんとお向かいさん。実家義実家の遠い典型的な核家族の我が家にとって、すぐにヘルプを出せるご近所さんは本当に心強い存在でした。体力気力がない時の食事作り、お裾分け、息子の遊び相手、買い物の代行まで。まだ初期で妊娠もあまり公表できないつわりの時期に、親身になってサポートしてくれる存在がいることがどれだけありがたかったか…。仲のいいお友だちでもいいし、外部のサポート、前述したファミリーサポートセンターなどを利用してもいいと思うのですが、精神的なケアはもちろん、物理的にも支えてくれる先を事前にたくさん作っておけると心強いと思います。
意外な副産物、夫の家事分担が増えた
今回のつわり期間、予想外だったのが、夫が家事をより分担してくれたことでした。私が本当に毎日必死だったことを伝えていたのに加え、明らかに表情から見て取れたのか、積極的に家事を引き受けてくれました。つわりが終わった今も、追加で担当した家事は、つわりが終わった今も夫にそのまま移行。よほど仕事で遅くならない限りは責任を持ってやってくれています。第二子出産後のことを考えると、つわりが我が家にもたらしてくれた、大きな変化でした。
つわりがあるタイプの人には避けて通れないのが、二人目以降のつわり。おそらく第三子、第四子になってくるともっと過酷な毎日が待っているのでしょう…。そんなに語られない、つわりの辛さ。パートナーや周りの人がつわりの時期は、ぜひケアしてあげてください。そして、これからつわりを迎えるかもしれない方、事前に準備しておくことを忘れずに!現場からは以上です。