医師に聞く陣痛を乗りきるコツ スクワットやあぐらも
お産入院したら、陣痛を促したり休憩したりを繰り返しながら過ごします。そこで今回は、産婦人科医の小川隆吉先生に上手く陣痛を促す方法や陣痛中の楽なポーズについて、教えてもらいました。
陣痛乗り切りのコツ★ベッドの上でじっとせずとにかく動き回る
じっと寝ているのではなく、室内をうろうろしたり、階段を上り下りしたり、動き回りましょう。長時間かかるので、食事や、ウトウトするのもOK。リラックスしていつもどおりに過ごして。
歩く&階段の上り下り
室内を歩いたり、階段の上り下りは、重力を利用して陣痛を促す方法。入院してからも、必ず付き添いの人と一緒に、産院の中の階段などを使って積極的に体を動かしましょう。
しゃがむ・スクワットする
しゃがむ・スクワットするなどの運動は、股関節が開き、重力の助けを得ながら陣痛を強くし、お産を進めるのに効果があります。壁やいすの背もたれにつかまり体を支えながら行って。
疲れたら休む
休むという行為自体が、お産の進行を早めることもあります。体の緊張を解くことで赤ちゃんが産道を下りやすくなり、ママの体力も回復します。食事をして栄養補給も◎。
腰をゆらゆらさせる
足を肩幅より開いて立ち、腰をゆらゆらさせると、痛みが和らぎ赤ちゃんの下降が促されます。足を開いておくと出口にかかる力が抜けて体も安定します。
シャワーを浴びる
体を温めて血行をよくすると、お産が進み始めることがあります。体を温め、リラックスできる足浴もおすすめ。カイロなどで腰を温めてみるのも効果があります。
これはNG! 横になってじっとする
痛いからといって横になったままじっとしていると、余計に痛みを強く感じたり、体に力が入り陣痛が進まないことも。できるだけ起き上がり体を動かしましょう。
陣痛乗り切りのコツ★楽なポーズを探してみる
陣痛中は、自分が楽なポーズを探すようにしましょう。動き回ったり、立って腰を回したり、いすに座るなどいろいろ試してみて。時間とともに痛む場所も変わるので、常に探しながら。
手足をつく
手足をついて背中を丸め何かに覆いかぶさるような姿勢は痛みが分散され体を楽にします。状態によって気持ちいい高さや位置が違うので、少しずつ姿勢を変えて自分のベストを探して。
横向きに寝て体を丸める
横になるなら、背中を丸めるように横向きになりましょう。足をくの字に曲げ、クッションや抱き枕を足の間に挟むと楽になり痛みも和らぎます。
あぐらをかく
あぐらをかくと心が落ち着き、痛みから気をそらすことができます。股関節も自然に開き、産道が緩んでお産が進みやすくなります。
これはNG! ずっと同じ姿勢でいる
お産の進行に伴って、楽な姿勢はどんどん変化するはずです。いろいろ試して常に自分にとって楽な姿勢で過ごしましょう。同じ姿勢でいると血流も悪くなってしまいます。
お産が始まったら出産までベッドでじっとしているイメージがある人もいるかもしれませんが、それはNG。室内を歩いたり、簡単なスクワットをして陣痛を促してみましょう。楽な体勢は赤ちゃんの位置によっても変化してくるので、その都度変えてみるといいですね。(文/たまごクラブ編集部)
イラスト/清水久美子
参考文献:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)