【専門家監修】「つわり」料理、食事、仕事をどう乗りきる? シーン別アドバイス
働く妊婦さんが急増しています。つわり中は「無理をしない」が鉄則とはいえ、なかなかそうも言ってられないときがあると思います。そこで、なんとか頑張れるときも、できるだけラクに過ごす対処法や、工夫を紹介します。
母性看護専門看護師の長坂桂子さんのアドバイスもお伝えします。
ニオイが最大の敵! 料理中のつわり対策。コレが効いた!
つわりでニオイがダメになる人は多いので、料理に苦労する妊婦さんも多数派です。ここで肝心なのは、妊婦さん自身も家族も、「つわりは非常事態」という認識を持つこと。無理してまで料理する必要はありません。できるだけラクする方法を見つけて。市販の総菜や冷凍食品など、利用できるものはどんどん活用しましょう。
以下に、妊娠雑誌「たまごクラブ」読者おすすめのつわり対策をご紹介します。
アロマの香りのマスクでイヤなニオイを消す
「最初は吐きけと闘いながら鼻をつまんで、味見なしで料理していました。マタニティ向けアロマオイルをマスクに数滴つけて、調理中のニオイをさわやかな柑橘系の香りに変える方法で、解決!」
苦手なニオイが出ない調理法に変える!
「私の場合、つわり中は肉の焼けるニオイ(とくに鶏肉)で気持ち悪くなりました。そこで、お肉は焼かずに煮込む、フライにするなど、調理法を変えました。それでもニオイが気になるときはマスクをつけました」
料理キットを使って買い物&料理の手間なし
「生協やオイシックスの料理キットが大活躍! 買い物に行かなくても済むし、献立を考えたり調理したりする手間が省けてラクでした。おまけに栄養バランスもとれます」
買い物は夫の休日にまとめ買い
「めまいがしてスーパーのレジで倒れ、店員さんに運ばれたことも…。それからは、買い物リストを持って、夫と車で行ける日曜日にまとめ買い。さっさと買って、すぐ帰ります」
食べられない…食事のつわり対策。コレが効いた!
つわりのときは「食べて吐く」ことを繰り返しても構わないので、食べられるものを食べるのが基本です。吐くことが、おなかの赤ちゃんに影響することはありません。
食べられないときは、無理して食べる必要もありません。ただし、水分補給だけは心がけて。尿が少なくなったら、要注意。産院に相談を。
以下に、読者おすすめのつわり対策をご紹介します。
サプリメントで栄養補給
「ニオイに敏感になり、家族が食べているもののニオイで吐くことも…。食べられるものが限られていたので、『つわびー』(雪印ビーンスターク)で栄養補給!」
【ワンポイントアドバイス】
葉酸やビタミンB6には、つわりを軽減する働きも
ビタミンB6や葉酸などのビタミン類を補充すると、つわり症状が軽減することがわかっています。食品では、B6は鶏ささ身、大豆、バナナなどに、葉酸はブロッコリーやほうれん草などに多く含まれています。
※妊娠中のサプリメントの利用は主治医に相談してからをおすすめします。
1日6回の小分け食べ&ゼリー飲料
「一気に食べると吐きけをもよおすので、朝食・10時・昼食・15時・夕食・夜中の1日6回に小分け食べ。15時と夜中の間食には、手軽な『カロリーメイトゼリー』(大塚製薬)が便利でした」
仕事中のつわり対策。コレが効いた!
妊娠初期だと、職場に妊娠を伝えるかどうか悩む人もいるでしょう。まだ報告できない場合も、「体調不良」ということは早めに上司に伝えましょう。そのほうが自分のためになるだけでなく、上司は対応策がたてられるので職場の人たちも助かります。また、つわり症状が重いときは休暇を取ることも検討して。フレックスなどの制度がある場合は、上手に利用しましょう。
以下に、読者おすすめのつわり対策をご紹介します。
柑橘系コロン&体調に合った腹帯
「ニオイづわり対策に、朝、柑橘系コロンを手首にワンプッシュ! また、腹帯でおなかを締め過ぎても締めなくても吐きづわりが悪化したので、何枚も腹帯を買って試し、体調に合う腹帯をつけていましました」
アロマの香りのマスクを常に装着
「ニオイに敏感になったので、職場ではパーフェクトポーションのマスクスプレーで香りをつけたマスクをずっとしていました。アロマの香りで気持ちも和らぎ、冬だったので感染症予防にもなりました」
仕事の合間に、グミ&フルーツをつまむ
「吐きづわりで、お茶を飲むのもきつい状態に…。ただ、フルーツやグミはなんとか食べられたので、ひと口サイズに切ったフルーツを休憩室の冷蔵庫に常備。水分や糖分をフルーツやグミで補給していました」
通勤は座れる電車で。音楽に意識を集中
「電車内の暑さと人のニオイがつら過ぎたので、普段より早く家を出て、座って通勤。レモンのあめをなめながら、目をつむって穏やかな音楽に意識を集中」
つわりのときは、家事も仕事も今まで通りにできなくて当たり前。無理のない範囲でこなしましょう。食事に関しては、先輩ママたちの声を参考に、食べられそうなものを探してみて。無理して食べなくても大丈夫ですが、脱水症状だけは要注意です。
(文・栗本和佳子、たまごクラブ編集部)
■参考:『たまごクラブ』2020年2月号
初回公開日 2020/03/14
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