円座クッションって何? 出産直後に役立ったという声多し、何をポイントに選ぶ?
産後のママの体の負担を軽減したり、育児生活を快適にしたりするアイテムはさまざまありますが、実は、あるととても重宝する意外なものが…。それは“円座クッション”。どんなシーンで役立つのか、何をポイントに選ぶといいか、先輩ママやメーカーへの取材から得た情報を編集部がまとめて紹介します。
産後、会陰切開の傷が痛むときに 座りやすい
出産時、会陰部をあらかじめ切る、会陰切開を行う場合があります。また、会陰切開が間に合わなかったりして、軽く避けて傷ができる場合も。その傷が産後しばらく痛むため、座るときに座面にあたって苦労する…ということがあります。
多くの産院では座面に傷があたらないよう、中央に穴があいたクッションやいすが用意されています。これが円座クッションです。
「入院中に産院で使い、これがないと授乳がつらいので、退院と同時に買った」
「会陰部分がとても痛かったので、車に乗るときなどはとくに必要だった」
「痛みがなくなったら使わなくなるかも?と思ったが、あると快適さが全然違う! あってよかった」
「円座クッションがないと痛くて座れない!」
このように、産後、円座クッションが必需品だったというママもいます。
では、円座クッションはなにをポイントに選ぶといいのでしょうか?
着目ポイント1 形
円座クッションには2つの形のタイプがあります。1つは座面中央に穴があいているドーナツ形。しっかり安定して座れるのが特徴です。そしてもうひとつはU字形。傷口に触れないように座る場所を調整する必要がありません。購入のしやすさや値段も違うので、自分に合ったタイプを選んで。
着目ポイント2 硬さ
円座クッションで大切なのは硬さ。座った重さでクッションが沈んでしまうと、いすに傷口が触れてしまうため、しっかりとした硬さのあるものがおすすめです。
妊娠、出産、育児で役立つ“クッション”はほかにも
円座クッションのほかにも、妊娠期から育児期までママを助けるクッションがあります。
ひとつは“抱き枕”。おなかが大きくなり始めると、あお向けの姿勢がつらくなり、睡眠に影響が出ることも。抱き枕は、大きなおなかや片脚を支え、横向きをしやすくしてくれるアイテム。ラクな姿勢で眠ることができます。
抱き枕の両端がボタンなどで留められるようになっており、産後は授乳クッションとしても使えるものも。
そしてもうひとつは“授乳クッション”。授乳時に座った状態で、ママのウエスト部分にはめ、赤ちゃんを乗せて使うクッション。赤ちゃんの顔とママの胸の高さが同じくらいになり、ママも赤ちゃんも無理な姿勢をとらずに、リラックスして授乳ができます。
クッションの中身によっても違いが
クッションといっても用途によって、中身の素材も違います。よく使われる素材について紹介します。
●ポリエステルわた
クッションの中わたとして一般的。洗えるものが多く、お手ごろ。メーカーによって、耐久性に優れた素材、防ダニ素材などを採用。
●ビーズ
小さいビーズが流動して、形状が変化するので、体にフィットしやすく、もっちりした感触が特徴。洗えないものが多い。
●低反発ウレタン
ゆっくりと沈み、ゆっくり戻るのが特徴。体圧の分散に優れています。湿気、紫外線に弱いため、お手入れは陰干しで。洗濯は不向き。
取材・文/茂木奈穂子、たまごクラブ編集部
産後は、体に大きなダメージを受けながらも、赤ちゃんのお世話があります。便利なアイテムを使って、少しでも痛みを和らげることができればうれしいですね。
参考/たまごクラブ2010年12月号「3大クッション大研究」
※ママの声はたまごクラブ2020年12月号100人アンケートより抜粋