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吉田明世 コロナ禍の面会禁止で、第1子のメンタルがついに限界に…

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第2子妊娠中のママたちが気になる「第2子の出産のための入院中、第1子はどう過ごす?」という問題。

2020年12月に第2子を出産し、2児のママになった、フリーアナウンサーの吉田明世さんも「入院中は当時2才8カ月の長女のことがとても心配だった」と話します。

吉田明世さんの育児エッセイ第16回は「コロナ禍での第2子出産。入院期間中、第1子のメンタルが心配で…」です。

入院時離れ離れになる不安…。毎日言い聞かせをして準備

コロナ禍により、妊婦健診をはじめ、出産、入院に至るまで、いろいろな場面で制限があり、1人目の時とは違った意味で戸惑うことの多かった今回の出産。

中でも、私が最も懸念していたことといえば…入院中、家族との面会ができないということでした。
というのも、娘とはこれまで長い時間離れて過ごした経験がなかったため、出産による入院で何日も会えない日が続いてしまうことに、娘のメンタルは大丈夫なのだろうかと、なおかつ帝王切開での出産は退院までの日数も長く、私自身も大きな不安を感じていたのです。

娘と私にとって初めての試練となる入院期間を乗り越えるべく、「もうすぐママのおなかから弟が生まれること、そのときは病院にしばらくの間お泊まりしなくてはならないこと、ママがいない間のごはんやおふろ、寝る時もパパと一緒に過ごすこと」を毎日伝えるようにしました。

涙する私と笑顔の娘…。対照的な表情で入院がスタート

入院当日のお別れの瞬間、堪え切れず涙する私に(あなたは我慢しなさいよと自分で突っ込みたくなりますが…)「ママ、どうしたの?泣いちゃったのー?」と涙をふいてくれ、ニコニコ笑顔でハグをし、手を振ってくれる姿には成長を感じたのでありました。

そうして始まった娘と離れ離れの入院生活。私の心配をよそに、いつも通り明るい様子で、夜寝るときも、朝起きたときも、泣くことなく一生懸命過ごしてくれていたそうです。
子どもは親が思っている以上にたくましく、こんなにも心配しているのは親のほうだけで、いざ離れてみたら意外にもケロッと、いつも通り明るく元気に過ごしてくれるものなのだなと、私の中にあった不安も少しずつ消えていきました。

しかし…入院4日目、ついに雲行きが怪しくなってきたのです。

ついに娘はメンタルの限界?!

いつものようにテレビ電話で話していたところ、もう切る、お話ししない、となんだかそっけない態度の娘。

どうしたのだろう?と夫に話を聞くと、ここに来て急に、夜中に突然目を覚まし「ママ!ママ!」と泣きながら私を探し回ったり、少し目を離したすきに気づけばキッチンの床にうつぶせの状態でしくしくと泣いていたり…大好きなごはんものどを通らなくなってしまうほどに、寂しさとストレスで限界が来てしまったようです。

帝王切開だったこともあり、本来は病院側のスケジュールと指示のとおりに体を休めながら体力を蓄え、退院後の第2子の育児の準備を始めるべき期間だったのだと思うのですが、娘のことを考えると居ても立ってもいられなくなってしまい、院長先生に状況を説明し、相談。

生まれた赤ちゃんの体調も良好で、私自身の傷口の経過や子宮の戻りも順調だったため、特例とのことで退院の日を予定より1日早めてもらうことができたのでした。

繊細になっていた娘。気持ちに寄り添っていたら、徐々に明るく

そうして果たした、6日ぶりの対面。
玄関に入った瞬間、驚きと戸惑いとでなんとも複雑な表情で出迎えてくれた娘。それまでの天真らんまんな姿はなく、ほんの少し注意をしただけですぐに泣いてしまったり、クローゼットの隅に隠れてしまったりと、ものすごく繊細になっていて、やはり会えない寂しさや不安を、小さな体で必死に受け止め、耐えていたのだなと実感しました。

そこからはというものの、娘と離れていた時間を取り戻すべく、なるべく娘の気持ちに寄り添いながら娘の要望にも最大限応えるように。時間をかけて一緒に過ごしていくうちに、娘は徐々に笑顔を取り戻し、なくなっていた食欲も完全復活。

少々時間はかかったものの、今ではすっかり以前の明るい娘に戻りました。

コロナ禍での出産は、親子ともに大きな試練でした

今振り返れば、たった6日間という短い期間ではありましたが、母にとっても娘にとっても、今回のコロナ禍での出産は大きな試練となったのでした。
コロナ禍でなければ入院中も面会ができていたので、娘にもここまで精神的に負担をかけずに済んだのかもしれませんが、家族でなんとか乗り越えられた経験は、決して無駄ではなかったと信じています。

頑張ってくれた娘はもちろん、そして慣れない食事の準備をはじめ、おふろに寝かしつけにと娘のすべてのお世話を一人でこなし、何とか試行錯誤しながらも家族を支えてくれた夫に心から感謝です!
そして私は出産のための入院だけで済みましたが、同じくコロナ禍で出産した方、これから出産を控えている方の中には、それぞれの事情でもっともっと長い日数、上のお子さんと会えない日々を過ごしている方もいらっしゃると思います。

不安を感じていたお子さんの心も、またお母さんの優しさとぬくもりを感じることで満たされ、元気を取り戻してくれるはずです。妊婦さんにとってもまだしばらくは不安な日々が続いてしまいそうですが、少しでも前向きに出産に臨めるよう、心から応援しています!


文/吉田明世 構成/ひよこクラブ編集部

第2子出産のための入院期間、ママと第1子は離れ離れに過ごすことが多いでしょう。とくにコロナ禍による影響が大きい今、入院期間は面会NGという産院が多いです。その傾向は今後しばらく続きそう…。親子ともに大きな試練となりますが、吉田明世さんのように“家族で乗り越えられた経験”として、前向きにとらえられるといいですね。

吉田明世(よしだあきよ)
Profile
1988年生まれ。2018年5月に女の子を、2020年12月に男の子を出産した。TBSのアナウンサーを経て、19年にフリーとなり、テレビ・ラジオ・イベントなど幅広く活動。保育士資格のほか、絵本専門士の資格も取得。

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