夫のいびき、病院に行ったら思わぬ展開に【御手洗直子のコマダム日記】
今回は「夫のいびき」について。一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。「つっこみが止まらないコマダム日記」#101
起きていると1分も止めていられないのに寝ていると止まっているのでとてもおそろしい
トリ肉(夫)はいびきが激うるさいのであるが、激うるさいので結婚して速攻私たちは寝室を分けた。正確にはトリ肉は新婚半年でテンピュールのベッドから追い出された。かわいそうに。だってうるさいんだもの。
そんでたまに旅行とかで同室で寝ることになった際にはうるせえとイライラしながら嫌でも耳に入ってくるいびきの音を聞いていだのだが、完全にトリ肉はテレビとかでよく聞くやつに該当していた。そう、しばしば息が止まっているのである。
10秒止まってたらけっこうやばい気がするのだが、数えたら1分以上止まっていた。やばみのきわみである。なんで今まで生きてこられたんだ。心優しい私は警告した。お前はやばい。病院に行った方がいいと。しかしこいつ言うことを聞かないのである。病院に行かずいびきがうるさいまま1分くらい呼吸を止めて1秒あなた真剣な目をしたからとかタッチの歌詞を書いてる場合ではない。なので私は義母に告げ口をした。義母は慈悲深く心優しい女帝(エンプレス)なのですぐさま己の息子に命を下した。病院へ行けと。
トリ肉は睡眠外来へ行った。最初から行けよ。そこで検査を受けたのだが、検査結果は 問題なし→ □□□□□■■■■(トリ肉)■→死あるのみ という感じであった。死の寸前である。グラフが漫画みたいな図になってて笑ってしまった。こんなことある???ほぼ真っ黒である。笑っている場合ではないので速攻治療対象となった。病院へ行くよう促した私を崇め奉ってほしい。
さて治療とはどんな内容かと言うと、寝ている間人工呼吸器のような装置を付けて、間気道がふさがってしまっているところに強制的に空気を入れて息をさせるというムチャクチャ原始的で力業な方法である。力こそパワー。人工呼吸器みたいな装置をつけて毎晩寝ているので見た目がものものしい。ムリヤリ空気を押し込まれるので慣れるまで大変らしい。大変そう。寝られる気がしない。
ちゃんと呼吸をして睡眠がとれるようになって本人毎日快調超スッキリ絶好調!とはいかず体調は良くなった???気がする?という程度の自覚しか無いようであるが、こいつ何がすごいっていびきがほぼ無音になるのである…!!これで同室の旅行も怖くない。ありがとう持続陽圧呼吸療法。ありがとうシーパップくん。(持続陽圧呼吸療法のこと)
そんなわけでいびきがうるさい配偶者がおられる方はぜひ。しかし保険適用でもまあまあお高い。ウッ。(おわり)
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子twitter:@mitarainaoko