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娘の誕生で仕事最優先から、家族ファースト主義に。男性育児に必要な心得って?【フリーアナ・登坂淳一】

更新

現在50才で、生後11カ月の娘さんのパパでもあるフリーアナウンサーの登坂淳一さん。この連載では、娘さんとの育児の様子や、夫として・パパとしての思いなどを登坂さんの本人の言葉でつづってもらいます。連載6回目となる今回は、仕事と育休について。娘さんの誕生により、仕事のしかたも変化した登坂さんが、育休について思うこととは?
「登坂パパ50才 家族ファースト主義」第6回

季節は冬から春へ。娘ももうすぐ1才に

四季の移ろいで私が最も好きなのは、冬から春への変化です。20代のころを過ごした関西は、さまざまな植物が春の訪れを教えてくれました。和歌山の南部(みなべ)梅林や、兵庫・淡路島の菜の花、京都や奈良のたくさんの桜など。もちろんほかにもたくさんあります。

30代後半で初めて暮らした北海道は、私の価値観を一変させるほどインパクトがあり、本当に多くのことを学びました。もともと私は、寒さが苦手だったので、北海道で初めての冬を迎えた時は、生きていけるのだろうかと不安になりました。しかし、実際には、どのようなものかを知る前にあれこれ考えて勝手に不安になっていただけでした。

しかも私が住んでいた札幌市は、大都市でありながら、寒さと雪へのさまざまな対策がされていました。たとえば、発達した地下街、ロードヒーティング、除雪に排雪、自宅の中はとても暖かく快適でした。何よりまわりに聞けば、寒さへの「知恵」を教えてくれました。苦手だと思い込むと“楽しむ”ことをすっかり忘れてしまうものだと、思い至りました。

街が白い雪で包まれると見とれるほど美しいことや、凍(い)てつく寒さの中で初めて見たダイヤモンドダストの輝きには息をのむほど感激しました。極寒の中、札幌から網走へ向かう車窓から見た、雪の中に生える木々に驚きました。雪と強い風をもろともせず、細い幹も枝も天を仰ぐように上を向き、凛(りん)としていました。厳しくも多くをはぐくむ北海道の冬は、雪がとけて大地が姿を現わすと春へ変わります。ダイナミックな変化が、街に、人に、まるでエネルギーを与えるかのようでした。春に生まれ、もうすぐ1才になる娘にも、いつか見せてあげたいと思っています。

仕事人間だった私が、娘の誕生をきっかけに家族ファースト主義に

トレーニングへ出かける前に娘に抱っこをせがまれて、抱っこしながらスクワットでウォームアップ!

突然ですが、私は仕事が好きです。NHKの時は放送で社会のために少しでも役に立ちたいと考えていました。同じような人がまわりにも多くいました。若いころは、オンとオフの区別もなく、仕事ばかりしていました。それがとても楽しかったのと、プロフェッショナルになるために必要だと考えていました。どちらかというと、プライベートよりも仕事を優先して考えていましたし、それに疑問を持つこともありませんでした。

去年、娘が生まれた際、私は出産に立ち会うことができたと、このコラムの1回目でも書きました。誕生の瞬間に立ち会えたことは、本当にかけがえのない経験でした。それができたのは、所属事務所であるホリプロのサポートがあったおかげです。今も、娘の健診や家族の時間と、オファーを頂く仕事とのスケジュール調整を私のマネージャーは、いろいろと配慮してくれています。

男性がより育児にかかわるには、柔軟な考え方と少しの勇気が必要

1日3回食になり、お米もパンも少しならそのまま食べられるように!

もし、サラリーマンだったら、私は今のようにしたでしょうか? おそらく、違ったかもしれないと思います。担当番組があれば、それを休む決断をするのは難しいかもしれないと思うからです。
先日、いつも見ているCNNテレビの番組で、いつものキャスターが出演していないので、どうしたのかと彼のインスタグラムを開くと、第2子が誕生したとありました。ごく自然に休んでいて、家族を大切にする彼の一面に、より一層親近感を抱きました。

娘が生まれてから、間もなく11カ月。1日1日、少しずつ確実に変化していく姿は、発見が多く驚かされます。今、私が娘にできることを試行錯誤しているのが、子育ての実態ですが、娘と一緒に過ごす時間は、私にたくさんの喜びを与えてくれます。このコラムを書いていてあらためて思うことは、パパにとって、仕事と育児のバランスをどう取るかは、自分の考え方と、ほんの少し勇気を出せるかどうかなのではないかと感じています。

文・写真提供/登坂淳一 構成/ひよこクラブ編集部

育児は仕事とは異なるさまざまな面で、新しい気づきや学ぶことも多いはず。娘さんの成長の喜びとともに、登坂さん自身も変化を感じているようです。次回も登坂さんのパパ目線での子育てを紹介します。お楽しみに!

登坂淳一さん(とさかじゅんいち)

PROFILE
1971年生まれ、東京都出身。1997年NHK入局、初任地は和歌山放送局。
その後、2003年からは東京アナウンス室へ異動し「おはよう日本」などを担当。35才で白髪染めを中止し話題になる。2018年にNHKを退社し、現在はフリーとして活動し、オフィシャルブログ『白髪のパパ』オフィシャルブログ『白髪のパパ』で子育ての様子を発信している。

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