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赤ちゃんに9カ月革命が起こった!コミュニケーションの土台が形成する時期に、ママ・パパはどうかかわればいい?【発達心理学】

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自宅の床に座って息子とおもちゃの人形を遊ぶ父と母のアジアの家族
※写真はイメージです
twinsterphoto/gettyimages

0才代の赤ちゃんの成長は著しい時期ですが、その中でも9カ月のころは、人として社会で生活していくために重要なコミュニケーションの力の土台が作られる時期で、劇的な変化が起こるといわれます。その時期の赤ちゃんに、ママやパパがどのようにかかわってあげるといいのかを、発達心理学・感情心理学が専門の東京大学大学院教育学研究科 遠藤利彦先生に聞きました。

9カ月ごろの赤ちゃんには劇的な変化が起こっている

――9カ月のころの赤ちゃんに起こる変化について教えてください

遠藤先生(以下敬称略) 9カ月ころになると、それまで子どもとママあるいはパパという1対1のかかわり(二項関係)だったものが、ママやパパとともに、自分たち以外の第三のものに注意を向け、一緒に楽しむことができるようになります(三項関係)。そうなると、ママやパパの視線の先にあるものに関心を向けて一緒に見ようとする、あるいは自分が関心を向けるものに大人の注意を引こうとする(共同注意)、ものを見ているママやパパの表情を見て、安全なものか怖いものかなど、そのものの意味を判断する(社会的参照)などの変化が起きます。これによりコミュニケーション能力がぐんと発達し、言葉の獲得の土台ともなる大事な時期であると言えます。これらの劇的な変化を、専門家の間では「9カ月革命」と表現することがあります。

――9カ月ころの赤ちゃんは、おすわりがしっかりする、つかまり立ちが始まるなど、運動能力も発達します。それによって好奇心の範囲も広がるのでしょうか?

遠藤 体の発達、運動の獲得と心の変化は連動しています。抱っこされた状態でものを見るのと、自分で動いてものを見るのは大きく違います。さらに、姿勢の変化もあります。腹ばいで首を少し持ち上げてものを見るようになって、おすわりができるようになり、よちよち歩きや立つことができるようになる、という姿勢の変化によって、視線の位置が変わり、ものの見え方が変わってきます。

また、はいはいをしているうちは手が支えですが、おすわりができると手が開放されるので、手を使っていろんなものを触って動かしたり、手を使った探索ができるようになります。
運動発達によって、それまで刺激を受け取るだけのところから、能動的に主体的に情報を取りにいくようになるところに大きな違いがあると考えられます。

9カ月革命が起こったころの、赤ちゃんとのかかわり方のポイントは?

――9カ月革命が起こる前までの、赤ちゃんとのかかわり方のポイントを教えてください。

遠藤 8カ月ころまでの赤ちゃんはママやパパと1対1で心を通わせるやり取りを繰り返しながら、信頼関係を築きます。ねんねから9カ月革命前までの赤ちゃんとのかかわり方、遊び方の例をいくつかあげてみましょう。

0〜2カ月のねんねのころの赤ちゃんは、抱っこして目を合わせてあげる、赤ちゃんが「あー」など声を出したら、「あー、そうなの」などと答えてあげるなどのかかわりが大切です。

3〜4カ月の首すわりのころになると、赤ちゃんのおなかに口を当て「ブブーッ!」と息を吹きかけてみるなどのふれあい遊びを喜ぶようになってきます。

5〜7カ月の寝返り・おすわりのころには、目の前のおもちゃをハンカチなどで隠し、赤ちゃんがめくって見つけたら、一緒に喜んであげるような遊びもできるようになってきます。

――9カ月革命以降は、赤ちゃんの発達を伸ばしてあげるには、どのような遊びや声かけをするといいですか?

遠藤 9カ月ころになると、はいはいやつかまり立ちができるようになり、遊び方も幅が広がります。ママやパパが視線を向けているものに関心を持つようになる(共同注意)ので、「ちょうだい」「どうぞ」など、ものを使ってのやり取りもできるように。ママやパパは赤ちゃんと一緒に遊びながら、赤ちゃんが感じているだろうことを言葉にして代弁してあげたり、鏡になって赤ちゃんの気持ちを映し出してあげるといいでしょう。

「かわいいね」「うれしいね」「さみしかったんだね」など、子どもの気持ちを何気なく言葉にしてあげるかかわりがとても大切です。赤ちゃんが、何かを発見したときや、何かができたときなど、ママやパパは赤ちゃんの気持ちに共感して、一緒に喜んであげるといいでしょう。遊び方や声のかけ方の例をいくつかあげてみます。

【おもちゃで遊ぶとき】
・ボールや積み木など「ちょうだい」「どうぞ」とやり取りする
・ぬいぐるみを「かわいいね」「ふかふかだね」「いい子いい子してね」などと声をかけながら一緒に触ってみる

【読み聞かせ】
・絵本を開いて赤ちゃんが指さしたものを「りんごだね」など言葉にしてあげる

【離乳食のとき】
・「おいしいね」「すっぱいかな」と共感してあげる
・「これはにんじんだよ」と野菜の名前を言葉にする

【お散歩やお出かけのとき】
・赤ちゃんが見つめたものを「わんわんだね」「あれはブーブーだよ」と言葉にしてあげる
・「いいお天気で気持ちがいいね」「雨がザーザー降っているね」など、周囲の様子を言葉にしてあげる

9カ月革命の赤ちゃん、気になるあれこれQ&A

9カ月革命が起きると、赤ちゃんの好奇心はより強く、さまざまなことに広がります。コミュニケーションの変化によって、ママやパパが赤ちゃんとのかかわり方でギモンに思うことについて、遠藤先生に教えてもらいました。

【Q】離乳食を全然食べない、食べ物で遊んでしまうときはどうすればいい?

【遠藤先生より】
親からすると食べてくれないのは困りごとですね。忙しいママやパパからするとイライラすることもあるかもしれません。ただ、無理に食べさせようとしたり、マナーなどのしつけをしすぎると、食べること自体が楽しくなくなってしまうことは心配です。この時期には、食べることが楽しいという感覚を身につけることが大切です。朝は忙しくて難しいかもしれませんが、夜の食事など、少し時間をかけて一緒に食事を楽しむという気持ちを大切にしてもらうといいかなと思います。

【Q】いたずらしたくて親を見るとき「ダメだよ」と止めてもいいのでしょうか。

【遠藤先生より】
この時期に限らず、子育ての基本として、まずいったん子どもの気持ちを受け止めることが大切です。「これがしたかったんだね」「これって面白いよね」といったん受け止める。その上で、「だけどこんなふうにするとお母さん困っちゃうんだよね」「ダメなところもあるんだよ」と教えてあげるのがいいと思います。頭ごなしに「ダメ!」と指示的なかかわりをしてしまうと、子どもとの間の気持ちが通い合うのが難しくなる気がしますので、いったんは子どもの気持ちを理解してあげるといいでしょう。

【Q】1人で遊びに熱中しているときは声をかけずに見守ったほうがいい?

【遠藤先生より】
はいはいができるようになって以降は、面白いものが目に入ってきたら近づく、耳に音が入ってきたら、音のする方向に行って確かめようとする、探索の時期です。いろんなものを探して発見することに興味が向かう時期なので、その好奇心は大切にしてほしいですね。

大事なのは子どもの興味を止めないことなので、離れたところから声かけをして見守ることや、一緒に見てあげることはいいことです。
「今これで遊んでいるんだね、楽しいんだね」と子どもの気持ちに寄り添った声かけをしてあげると、ママやパパが見てくれているんだ、という確認にもなります。子どもにとって、自分が興味を持っているものや好きなものに、ママやパパが関心を向けてくれることはとってもうれしいことだと思います。

お話・監修/遠藤利彦(えんどうとしひこ)先生

取材・文/早川奈緒子、ひよこクラブ編集部

何気ない言葉がけでも、ママやパパが赤ちゃんに共感してあげることが大切です。9カ月革命でさらに成長している赤ちゃんと一緒に、新たなコミュニケーションを楽しみましょう。

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

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