赤ちゃんの夏の肌トラブルを防ぐ!沐浴の手順&洗い方・流し方【保健師】
赤ちゃんは、新陳代謝が活発で、肌がとってもデリケートです。汗や皮脂で体がよごれがちで、その刺激で肌トラブルを起こすことも多いです。
新生児期は、ベビーバスを使った沐浴(もくよく)で清潔にします。沐浴の基本的な考え方について、保健師の中村真奈美先生に聞きました。大人と一緒の浴槽に入れ始めるのは1カ月健診後が目安です。
新生児期は雑菌に対する抵抗力が弱いため、ベビーバスで沐浴します
赤ちゃんの肌トラブルを予防するためにも、新生児期は1日1回ベビーバスなどに清潔なお湯を準備して沐浴をしましょう。洗浄料で体を洗って汚れを落とすことは大切なお世話の一つです。
ただし、1日に何度も洗浄料を使うと、必要な皮脂まで落としてしまう恐れがあります。洗いすぎには気をつけて。
ゆるゆるうんちでおしりが汚れたときなどは、おしりの汚れをシャワーで流すなどしてあげましょう。沐浴はできるだけ同じ時間帯にするのがおすすめです。
また、赤ちゃんの体が大きくなると、いずれベビーバスをサイズアウトする日がきます。夫婦で協力できる日などに、赤ちゃんを大人と一緒の浴槽に入れる練習をしておくといいでしょう。
沐浴前に、赤ちゃんの様子の確認を。夏の沐浴の湯温は38~39度で
沐浴をする前に「発熱していないか」「ご機嫌はどうか」など、赤ちゃんの全身状態を確認しましょう。
また、沐浴後に着せる清潔な衣類と紙おむつ、バスタオルやスキンケアグッズを準備しておくことも忘れずに。
夏の湯温は38~39度が目安です。湯温計で計って調節しましょう。
汚れがたまりやすく洗いにくいところも、洗浄料でやさしく洗って
新生児期のふにゃふにゃ赤ちゃんの体を洗うのは、慣れるまでは大変かもしれません。でも、肌トラブルを予防するために、泡立てた洗浄料でくびれもやさしく洗ってあげましょう。
ママやパパの手や指で泡をのばすようにするのがコツ。洗い終わったら湯やお湯にひたしたガーゼなどで泡をしっかり落としましょう。
①「わきのした」の洗い方・流し方
わきのしたは、汗や汚れがたまりやすく洗い残しやすい部位です。ママやパパの指をわきのしたに差し込んで洗います。泡を流すときも同様です。または、赤ちゃんの腕を持ち上げて洗いましょう。
②「首まわり」の洗い方・流し方
ママやパパの親指と人さし指でVの字をつくり、その指をすべらせるようにして赤ちゃんの首のまわりを洗います。しわの間に泡が残りやすいので、しっかり流しましょう。
③「腕・脚のくびれ」の洗い方・流し方
ママやパパの親指とほかの指で赤ちゃんの腕や脚を軽く握り、手首を回しながら洗います。腕だったら二の腕から手首へむかって、脚だったら太ももから足首へむかって、上から下へ洗うのがコツです。くびれの部分もていねいに洗いましょう。
【中村先生教えて】夏はシャワーを使えると便利かも。新生児でも使っていいの?
シャワーを怖がるのでは…と心配になりますが、0カ月でベビーバスで沐浴をしている時期でも、浴室で沐浴をしているような場合など、シャワーが使える環境なら使って大丈夫です。シャワーを使う前に、赤ちゃんに「今からシャワーかけるよ~」などと声をかけるといいでしょう。あせもやおむつかぶれが心配になる夏の季節こそ、沐浴以外の時間でも洗浄料を使わずシャワーでササっと汚れを流してあげるなど工夫しましょう。
監修/中村真奈美先生 撮影/矢部ひとみ 取材・文/ひよこクラブ編集部
赤ちゃんのおふろのお世話をスムーズに済ませるためには、準備を入念にし、流れを確認しておくことが大切です。新陳代謝が活発な赤ちゃんの体を清潔に保って、肌トラブルから防ぎましょう。
参考/『初めてのひよこクラブ』2022年夏号「0~3カ月 首すわり前の赤ちゃん 初めての夏お世話」
■記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
『初めてのひよこクラブ』2022年夏号には、沐浴・おふろはもちろん、赤ちゃんの夏のお世話でつまずきがちなポイントを詳しく解説した別冊付録「0~3カ月 首すわり前の赤ちゃん 初めての夏お世話」があります。