狭い家でもOK! 外に行けない日でも子どもがぐっすり眠る「指先遊び」
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赤ちゃんのころは手のひら全体を使って物をつかんだりしていたのが、1才ごろになると指先を使って小さな物をつまんだりできるようになります。そんな1才ごろからの子どもには、指先を使った遊びがおすすめ。指先を使って遊ぶことは、子どもにとってもママにとっても、すごくいい効果があるんです。指先遊びのメリットと、おうちで簡単にできる指先遊びを、和洋女子大学の伊瀬玲奈先生に聞きました。
指先遊びに夢中になると、脳が刺激され、夜はぐっすり眠るように
「指先遊びのきっかけは、子どもの興味・好奇心。“これって、なんだろう?”“触ってみたい”と、子どもが興味を持ち、指先を使って集中して何度も繰り返し遊ぶことで、脳はどんどん刺激されて、すくすく成長。脳が発達することで、より指先をうまく動かせるようになります。
また、子どもが興味を持った遊びに、夢中になって取り組むことで、ぐっと集中したり、体や脳がほどよく疲れます。その結果、子どもが夜中にぐっすり眠るようになることも」と、伊瀬先生。
「寒い季節は、なかなか外で思い切り体を動かして遊べず、子どもの寝つきが悪い…」と悩んでいるママは、子どもと一緒におうちで指先遊びを楽しんでみるといいかもしれません。
おうちにある生活グッズでできる、簡単!指先遊び
「指先遊びに特別なものは必要なく、新聞紙やハンカチなどの生活用品があれば十分です」と伊瀬先生。1~2才代の子どもが、おうちにあるもので夢中になって楽しめる遊びを、いくつか教えてもらいました。
【1才代前半】におすすめの遊び
■太鼓遊び
指先の力加減を調節できるようになり、ボタンを押したり、太鼓のばちを持ってたたいたりできるようになる時期。おもちゃの太鼓がなくても、段ボールや空き缶などでOK。手でたたいたり、おうちにある棒やラップの芯などでたたいて遊びましょう。
■ハンカチかくれんぼ
ハンカチの上におもちゃをのせて包んだり、ゆるく結んでおきます。ハンカチを開いて、おもちゃを探す遊び。「何が出てくるかな?」と声をかけて、子どもの興味をひきましょう。指で何かを持って広げる動作はこの時期にぜひしておきたい動き。丸めた新聞紙を広げて遊ぶのもおすすめです。
【1才代後半】におすすめの遊び
■レンゲでおもちゃすくい
弁当などについてくるプラスチックのレンゲ(100円ショップなどでも買えます)で、小さなおもちゃなどをすくって遊びます。100円ショップなどに売っている、手芸用のボンボン程度のものがおすすめ。最初は手でレンゲにのせるだけでもOK。だんだんすくって遊びたくなります。
【2才代】におすすめの遊び
■紙コップの積み木
紙コップを逆さにして、ピラミッドのように積んで遊びます。紙のコップのような壊れやすいものを持つことで、“ちょうどいい加減で持つ”という感覚が身につきます。プラスチックのコップにすると、さらに難易度がアップし、2才代以降でも楽しめます。
■洗濯ばさみ遊び
洗濯ばさみがおもちゃとして大活躍。洗濯ばさみと洗濯ばさみをつなげたり、洗濯ばさみで紙を挟んだりして遊びましょう。家事をしているママをいつも見て、お手伝いに興味津々な時期。子ども専用に小さなピンチハンガーを用意して、ハンカチなど、好きなものを自由に干して“洗濯ごっこ”をして遊んでも。
おうちにある日用品で気軽にできる指先遊び。お外で遊べない日に、ぜひ、お子さんと試してみてはどうでしょうか? 遊んだ日の夜は、ぐっすり寝てくれるかもしれません。ただし、小さなものの誤飲・誤えんには、十分に注意しましょう。
おうちでできる指先遊びは、発売中の『1才2才のひよこクラブ』2018冬春号でも、たくさん紹介しています。ぜひご覧ください。(取材・文/白鳥紀久子、ひよこクラブ編集部)
■監修:伊瀬玲奈先生
和洋女子大学人文学群こども発達学類こども発達学専修。多くの子どもと保育者と接しながら、遊びの中で子どもは何を学び、とらえているのかを研究されています。
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