布団にカビ…そしてさらなる恐怖を見せてあげよう【御手洗直子のコマダム日記 #136】
一大センセーションを巻き起こした「婚活コミック」著者、御手洗直子さんが結婚して2児の姉妹の母に。あいかわらずのつっこみどころ満載の日々、渾身のひとコママンガ&エッセイでお送りします。
「つっこみが止まらないコマダム日記」#136
今回はフローリング+布団にまつわるお話です。
君は室内の水たまりを見たことがあるか
わりと小さいころからベッドで寝ていて、今もずっとベッドで寝ているのだが、一時期だけ床に布団を敷いて寝ていたことがある。その際初めて布団で寝る私は母から警告を受けた。
『布団は、定期的に干さないとカビが生える』
という警告である。ほう、たしかに聞いたことがある。なんか漫画とかで汚部屋に住んでる住人がキノコとかカビとか生えた布団で寝ているのを見たことがある。なるほど、じゃあたまには布団を上げて干したりしなければならないのだな。と思っていた。
さて、『定期的に』とはどのような頻度なのであろうか?『定期的に干すんだな、ヨシ!』と思っていたが、『定期的』の期間を具体的に聞いていなかった私は、干す期日を具体的に設定することなく布団ライフをエンジョイしていた。たぶん一か月とか。いや二か月くらいだったかもしれない。部屋の片付けのついでに、そうだ布団の下も掃除しようと布団をめくったのであった。
地獄である。
カビだけなら話はわかる。いや、ちょっと待って。まだ…え?たぶん、まだ、一か月とかそこらしか経ってない…と思うんだけど。そんな、一か月とか、そんな、期間で?なのかい?いや、カビもショックなんだけども。
水たまりができていたのである。床に。
私が寝ていた布団の下のマットレスは床面中心部分がズブ濡れになっており、床へ水がしたたり落ちていた。ちょっとした水たまりではない。床に1リットルくらい撒きましたというくらい水がたまっているのである。大量におねしょしてもこうはならない。と思う。その水たまりのフチ及び周辺に黒カビと緑カビと白カビが生えていたのである。オールスターじゃん。
寝汗だけで、一か月でこうなるのである。めちゃくちゃ驚いた。
どう考えても復帰できるレベルではなかったので、母に『あの…すみません…布団にカビが生えました…(あと水たまりができていました)』と報告して布団を処分したのだが、母は怒らなかった。『ほうら、言ったであろう。』程度のことは言われたが、買ったばかりのコンタクトレンズを三日で流した時もそうだったけど、たぶん母もやったことがあるんだと思う。アッ、ハイ…すみません、母…。
その恐怖があるため、板張りのベッドを特注ですのこに敷き替えたりマットレスを週一で干したりしているのだが、一か月で布団は水たまりになるんだ…と当時20代であった私は新たな知見を得たのであった。将来私も娘たちが布団をカビさせてもコンタクトを買って三日で流しても怒らないよ…。たぶん…。
ちなみにフローリングの床は高い撥水機能を発揮し、拭いただけでカビも汚れも取れノーダメージであった。いや、だから水たまりになったんだろうけど。(おわり)
御手洗直子
Profile pixivで大人気。累計閲覧数1100万を誇る爆笑コミックエッセイスト。なんでそんなにネタ満載人生を・・・という謎の人。既刊に「31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる」「31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる」(共に新書館)、「腐女子になると、人生こうなる!~底~」(一迅社)、「つっこみが止まらない育児日記」「さらにつっこみが止まらない育児日記」(ベネッセコーポレーション)など。たまひよのサイトで、数話限定公開中。
御手洗直子twitter:@mitarainaoko