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時間の使い方だけが解決法じゃない?!働くママの時間管理

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仕事と育児の時間配分、どうすればいい?

 育児休暇から職場復帰したママたちからたびたび聞かれるのは、「仕事と育児のバランスをどうすればよいか、わかりません」という悩みです。

 この気持ちはよくわかります。
 どうやっても時間がたりない状況の中で、なるべくやりたいことを我慢したり、あきらめたりしたくない。でもどうすればいい?
 今回は、3つのアプローチで考えてみましょう。

1.時間を増やす
2.やるべきことを減らす
3.時間の使い方を工夫する


 まず、時間を増やすことから。とはいっても1日を24時間以上に増やすことはできません。無駄な時間を減らしていきましょう。

 減らしたい時間のトップは、通勤時間です。引っ越しが可能な場合は、考えてみる価値があります。夫婦の職場が離れている場合は、中間地点に住むのもありですが、主に子どもの世話をする人の職場の近くにすると便利です。

 保育園に徒歩や自転車で送り迎えしている人は、車の利用ができないか検討しましょう。駐車場代がかかっても、メリットがある場合は「GO」です。雨や風が強い日、子どもが増えたとき、荷物が多いとき、病院に行くときなど、車ならかなり楽です。通勤での車使用を原則として認めていない職場もありますので、万能の解決方法ではありませんが、可能性がある場合は職場に確認してみましょう。

「やるべきこと」を減らすには

次に、やるべきことを減らします。保育園の送り迎えを1人で行っている人は、できる限りパパや家族と分担しましょう。

 朝、スーツ姿で子どもを抱っこしてかばんと保育園バッグを持っているパパを見ても、だれも驚かなくなりました。初めてパパに頼むなら、まず保育園の送りをやってもらえないか聞いてみましょう。

 お迎えについては、パパが難しさを感じる理由ごとに、対策を考えてみました。

・「早く帰れない」
 →計画的・定期的にママが頼むことで、仕事の調整をしてもらう
・「晩ごはんをつくれない」
 →ごはんはママが用意しておく、または買ってきてもらう、外食してもらう
・「寝かしつけができない」
 →上手なコツをママが教える(ここはパパに頑張ってもらうしかないですね)

 いかがでしょうか。一度うまくいけば、パパも自信がつくはずです。完成度は求めず、回数を重ねて慣れてもらいましょう!

家事の時間を減らす

 家事の中でもいちばんの重荷であると感じる人が多いのが、夕食の用意です。この負担を軽くするため、献立を考える、食材を用意する、調理する、という3つに分けて考えます。

 献立は、曜日ごとにだいたい決めているという人がいます。また、週の前半は週末の作りおきでやりくりし、後半は総菜や外食を取り入れるという人も。

 材料の買い出しは、毎週配達のサービスとネットスーパーを組み合わせることで、基本的には買い物に行かなくても済むようにしてはいかがでしょう。これにより平日に買い物に行かなくてよいだけでなく、休日も家族でゆっくり過ごすことができます。

 調理は、半調理品やレトルト食品、冷凍食品、総菜などを組み合わせて、手間を省くことを考えます。手抜きの日とそうでない日のメリハリが大事です。

 ここまで簡単に書いてきましたが、実際に献立を考え必要な食材をそろえることは高度なスキルと経験を必要とします。自分にとっては相当な重荷、あるいは経験の少ないパパにも気軽に頼みたいという方には、夕食の食材の宅配サービスの利用をおすすめします。

 このサービスを利用する最大のメリットは、調理を始める瞬間まで、夕食のことで一切頭も体も時間も使わなくていいことです。専門家がメニューを考えていますので、季節感やバラエティに富み、栄養やカロリーも計算済み。レシピがていねいで、どなたでも作れます。一度お試し利用してみてはいかがでしょうか。

 また、料理以外の家事は、「家電三種の神器」でやっつけましょう。3つとは、食器洗い乾燥機、全自動洗濯乾燥機そしてロボット掃除機です。

 食器洗い機はパパにとっても強力な助っ人。洗濯乾燥機は、明日必要な子どもの服やタオルを夜のうちに洗って乾かすことができます。ロボット掃除機は、用事をしているあいだに掃除してくれるのはもちろん、それ自体の楽しさもあります。家電でできることは、家電に任せてしまいましょう。

時間を2つに分けて考える

 最後に、時間の使い方の工夫です。

 まずは、時間を大きく2つに分けます。子どもと一緒にいる時間と、それ以外の時間です。

 子どもと一緒にいる時間は、効率を考えず、子どものペースにつき合ってあげましょう。「子どもと遊ぶ時間が取れない」というママがいますが、子どもにとっては、通園や食事、おふろも着替えもすべて遊びです。仕事から帰ってから寝かしつけまで子どもと全力で触れ合い、応えてあげれば、親子とも気持ちが満たされるのではないでしょうか。

 それ以外の時間は、できる限り効率を上げることを考えます。通勤時に座れなくても、スマートフォン一つでメールチェックや仕事の確認、自己啓発、読書、買い物と、さまざまなことができますね。

 職場では、上司や同僚との意思疎通、情報共有に努めましょう。事務作業や手作業は絶え間ないプロセス改善で、ミスの撲滅と効率向上を。

 ママの時間管理というと、時間の使い方の工夫にばかり注目しがちですが、最も大事なのは時間を増やし、やることを減らすことです。

 いかに自分でかかえこまないか。これを常に考え、浮いた時間を仕事での責任を果たすことや家族と楽しく過ごすことに費やしましょう!



山口理栄 先生
育休後コンサルタント

総合電機メーカーにてソフトウェアの設計開発、製品企画に従事。社内の女性活躍推進プロジェクトのリーダーを経て2010年より現職。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。共著に「さあ、育休後からはじめよう 働くママへの応援歌」(労働調査会)。育休後の働き方を考え、情報共有し、交流するための「育休後カフェ」を随時開催。

※この記事は「たまひよコラム」で過去に公開されたものです。

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