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次の世代を担う子どもたちは最大の宝。「育業」に込める想いと、思い描く未来のカタチ【小池都知事特別インタビュー】  

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東京都が取り組む「こどもスマイルムーブメント」では、社会全体で子どもを大切にし、ママやパパが安心して働き子育てができる環境づくりを目指しています。その取り組みの一環として、2022年6月に行われた「育休取得応援サミット」で、育休の愛称について「育業」とすることが発表されました。
働くママやパパが「育業」しやすい社会に向けた東京都の取り組みについて、現在『育業』中でたまひよ読者代表として湯地知子さん(38才)、美月(みつき)ちゃん(11カ月)と一緒に、小池都知事に聞きました。

育児休業が持つ“お休み”のイメージを一新したい

育児と仕事の両立のために育児休業制度がありますが、その取得率は女性が85.1%、男性は13.97%(※1)と、とくに男性における制度の活用が進んでいない状況です。また、日本ではまだまだ子育ては妻が担うというとらえ方もあり、夫婦で子育てをする環境が整っていないのが現状でしょう。このような状況を踏まえ育児休業の愛称を募集した理由について、小池都知事は次のように話しました。

「なぜ育児休業の取得が進まないのか考えたときに、『休』という字が『子育て』イコール『お休み』という印象につながっていることが理由の1つではないかととらえました。言葉の持つ響きやイメージは、思いのほか影響があるのです。たとえば私が大臣だったときに、0泊4日で国際会議に出席するために外国を訪問したことがありますが、これは『外遊』と言われます。でも決して遊んでいるのではありません。世界を相手に必死に仕事をするのです。

同様に、育児休業の期間は次の世代の子どもを育てるための重要な期間で、実際は『休む』わけではありません。そこでまず『育児休業』のイメージを一新し、重要な社会的役割があるものだと広く認識してもらうため、愛称を募集し8825件の応募の中から『育業』に決まりました」(小池都知事)

名前だけではなく、環境面をもっと変えていきたい

もちろん、ママやパパたちが育児と仕事を両立するためには、「育業」という愛称を決めるだけではなく、保育園など環境面の課題を解決することも必要です。

「2021年の内閣府の少子化に関する国際意識調査(※2)で『子どもを生み育てやすい国と思うか』と質問したところ、『そう思う』はドイツで77%、フランスで82%、スウェーデンで97%だったのに対し、日本は38%と、4割に満たない状況でした。この結果からわかるとおり、働きながら育児をする人たちを社会全体で支えることがとても重要です。

その対策の1つに東京都の保育園の待機児童問題があります。私が都知事に就任した2016年の待機児童数は8466人でした。保護者たちには、子どもが保育園に入れないために子育てと仕事の両立ができない、という悩みがありました。そこで保育園の待機児童を減らすことを目標に掲げ、保育士数の増員などの政策を進め、2022年の4月には待機児童数はついに300人にまで減らすことができました(※3)」(小池都知事)

男性も女性も、子どもを育てながら働くには、企業や組織内での育児休業を取りやすい制度を整え、だれもが取得しやすい雰囲気を広めることが求められます。東京都は企業に対する奨励金や助成なども創設したそうです。

「『育業』を進めるためにはさまざまな課題があります。だれかが『育業』するとなると、その部署の人数が減り、『育業』中の人のお仕事はほかの人が担当することになります。ですから、社会や企業、人事や組織のあり方など含め、『育業』をしやすくするシステムづくりが必要です。
東京都では、夫婦双方の『育業』を後押しするため、6月の補正予算で新たな助成金を創設し、代替要員の確保などが必要な企業への支援を行うこととしました。『育業』の愛称をきっかけとして、必要な制度や環境をこれからも作り上げていきたいと考えています」(小池都知事)

女性も男性も子育てしやすい街にするために

『育業』を進めることは「人々の希望をかなえ、より生活しやすい街を実現することにもなる」と小池都知事は話します。

「以前は、『寿退社』という言葉もあり、結婚を機に退職する女性は少なくありませんでした。2016年に発表された国の調査では第1子の出産を機に退職をした女性は46.9%(※4)となっています。女性の育児休業の取得率は85.1%ですが、退職しなかった残りの約5割のうちの取得率であり、退職した5割の女性はカウントされていないのです。出産によって仕事をやめなくてもすむように、多くの女性の力をもっと生かせる環境を作る。それは、東京をより生活しやすい街にしていくことにつながります。

そして、東京の最大の宝は、次の世代の子どもたちです。子どもの数が減ってしまうと、社会のさまざまな動きもストップしてしまいます。学校に通う子どもの数が少なくなり、バスに乗る人が少なくなり、年金を支える人が少なくなり、それに伴って経済も縮小する。今、社会全体をどう運営していくかが問われています。

少子化に関する国際意識調査(※2)で「全部で何人の子どもが欲しいか」という質問には、「子どもを2人〜3人欲しい」と答えた人は75.3%となっています。多くの人が複数人の子どもを持ちたいと考えているのです。子どもを持った上で、さらに仕事などで自分の自己達成感を求めたい人も多いでしょう。子育てをしたい人たちの希望をかなえる社会にすることが、今こそ、必要だと思っています」(小池都知事)

小池都知事はフォトセッションの際、たまちゃんのぬいぐるみで生後11カ月の美月ちゃんをニコニコとあやす場面も。また、美月ちゃんのベビーカーの使い方や、液体ミルクの使用感などについてママの知子さんに質問をしていました。

【「育業」を私たちはこう考える!】

湯地知子さん(38才・会社員・お子さま0才11カ月)

都知事が、子どもは宝と強くおっしゃっていたのが心に残りました。

直接お話をお伺いし、『育業』というのは、宝を大事にはぐくむため、よりよい社会になるため、取り組むことの第1歩であり、その言葉の奥に、多くのねらいや理想の社会があることが理解できました。

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横井ゆかりさん(33才・会社員・妊娠7カ月)

以前、職場の男性が育休に入る際に「自分が戦力にならないと新生児期を乗り越えられない」と話されていて、父親としての自覚と権利主張を心強く思いました。

『育業』の愛称で一層、職場の人々にも育休取得がポジティブにとらえられるようになるとうれしいです。

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東博之さん(43才・会社員・お子さま0才1カ月)

里帰りできない事情もあり、当事者になって初めて「育児」の大変さを痛感しました。

育休を取りたいと思ってはいるけれど、今はなかなか取りにくいのが実情でもあります。

今後『育業』という言葉が社会の中に普及して、より男性も取りやすくなっていくといいなと思います。

お話/小池百合子都知事 取材協力/東京都子供政策連携室 撮影/山田秀隆 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部
●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

(※1)令和3年度雇用均等基本調査(R4.7.29)

(※2)令和2年度「少子化社会に関する国際意識調査」報告書

(※3)都内の保育サービスの状況(R4.7.27)

(※4) 第15回出生動向基本調査(国立社会保障・人口問題研究所)

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