する子・しない子がいるって本当?発育に影響は?「おすわり」「はいはい」のギモンに答えます【小児科医】
生後7カ月ごろ以降に見られることが多い発達に「おすわり」と「はいはい」があります。ねんねの姿勢が大半だった赤ちゃんが、座った姿勢になり、自力で行きたいところへ動くようになります。このドラマチックな変化について、たまひよオンラインで「たまひよ成長日記」を監修している若江恵利子先生に聞きました。
みんながするようになる「おすわり」。する子・しない子がいる「はいはい」
おすわりは、遅かれ早かれ「立って歩く」前にみんながするようになる運動発達です。おすわりができるようになると、両手を使って遊ぶなど、遊びのバリエーションがぐっと増えます。個人差はありますが、6~9カ月ごろから見られるようになるでしょう。
一方はいはいは、「立って歩く」ために必要不可欠な首すわりやおすわりと違い、する子もしない子もいる運動発達です。動きに赤ちゃんの個性が出やすく、種類もさまざま。9カ月前後に見られることが多いようです。
「おすわり」の進化を見逃さないで!
おすわりの姿勢はまず、体の前に手をついて、短い間座れるようになるところから始まり、だんだんと安定してきます。そして、手をつかずに背すじを伸ばして座れるようになり、最終的にはおすわりの姿勢で後ろを振り返ったりできるようになります。
Q 足を突っ張っておすわりを嫌がります。大丈夫?
A 嫌がることに問題はなし。立つほうが好きなのかも
足を突っ張って座らない子は、まだ一人前につかまり立ちや立っちができない時期でも、そうした姿勢のほうが好きということなのでしょう。歩きだすのが早いかもしれないですね。
Q クッションなどに体をよりかからせる姿勢はよくないですか
A 問題ありませんが大人が必ずそばにいて
赤ちゃんが体のバランスを崩して倒れそうになったとき、すぐに助けられるよう大人がそばについていれば大丈夫。嫌なときは泣いて教えてくれます。
「はいはい」は赤ちゃんの個性が出やすい!
はいはいは、する子・しない子にわかれる運動発達の一つです。種類もさまざまで、うつぶせの姿勢で、両手・両足を交互に動かして進む「ずりばい」、おしりを高く上げて、ひざを床につけずに伸ばしたままの「高ばい」などがあります。
Q はいはいをせずにつかまり立ちを始めてしまいました
A はいはいは、必ずするとは限りません
発達には個人差があり、パターンもいろいろ。はいはいをしない子も、先につかまり立ちをして、はいはいをあとからする子もいます。しなくても、順番が違っても、問題ありません。
Q ずりばいからおなかを持ち上げたはいはいには移行するもの?
A 最初からおなかが持ち上がっている子も
ずりばいははいはいの一種です。ずりばいのままの子も、ずりばいからおなかが持ち上がったはいはいに移行する子も。いきなりおなかを持ち上げたはいはいをする子もいます。
取材・文/ひよこクラブ編集部
「おすわり」は、しはじめる時期はさまざまでもみんながするようになり、「はいはい」はする子もしない子もいる運動発達。「まだしない」「する気配がない」と心配になるママ・パパもいるかもしれませんが、赤ちゃんによって、したり、しなかったり、早めだったり、ゆっくりだったりするのは、赤ちゃんの好き嫌いやそのときの意欲によるものと考えられます。ママ・パパはあせることなく、“その子らしさ”を見守ってあげてください。
参考/『中期のひよこクラブ』2022年秋号特集「4~7カ月ごろってどんな時期? 体の発育・発達のギモンを徹底解説!」
●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。
『中期のひよこクラブ』2022年秋号には、4~7カ月ごろから見られる、首すわり、寝返り、おすわり、はいはいのことがわかる「体の発育・発達のギモンを徹底解説!」特集があります。