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『マツコの知らない世界』にも出演、絵本講師・内田早苗さんに聞く子育てのコツ「どんなことが起きても、子どものもつ力を信じてただひたすら見守ること」

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TBS系列『マツコの知らない世界』に2回出演し、絵本の魅力をマツコ・デラックスさんと語った内田早苗さん。「待ちよみ®絵本講師」として絵本の魅力を講演すると同時に、「子どものもつ力を信じて、ただひたすら待つ」子育ての大切さをママたちに伝え続けています。また、神奈川県平塚市にて絵本と農業をコラボした『きいろいおうちfarm』を運営、自らの子育てに対する考えを実践しています。内田さんの歯に衣を着せない、嘘のない物言いは、子育てに悩むママたちを勇気づけ、その交流により元気になったママたちは、自分の近くでしんどい思いをしているママたちをサポート、内田さんが実践する子育ての輪が広がっていきます。

前編では、内田さんが絵本講師をめざしたわけを中心に、子育てで大切にすべきことなどを聞きました。

子どものもつ力を信じて、ただひたすら待つ

――― 内田さんの「絵本講師」って、どんなお仕事なのですか?

内田早苗(敬称略、以下内田):簡単に言えば、私の仕事は絵本について話すことです。一般的に絵本講師という人たちが話すのは、「絵本を読むのは親子のコミュニケーション」「語彙を獲得できる」「読み聞かせをするときは膝に乗せて」みたいな内容です。もちろんその通りなのですが、こういうことができるのは、子育てに余裕のあるママたちだと思うんです。

でも、子育て中の多くのママは、疲れているし、しんどいですよね。その人たちにこんな話をしても決して届きません。

だからこそ、私は絵本を通して「わが子なのにかわいいと思えない」「私は親に向いてない」など、ものすごくしんどい思いをしているママたちの気持ちが少しでも和らぐ、光がさすような話を伝えていければいいなと思っています。

――― 内田さんの話を聞いて、子育てに悩むママたちが少し肩の力を抜けるといいですね。

内田:自分ががんばらなくちゃ子どもが育たないという考えから逃れられれば、きっと肩の重荷はおろせます。

きいろいおうちfarmのバラや野菜は、肥料も農薬も使っていません。植物が本来もっている力だけで育てているんです。確かに収穫するまでに時間はかかりますが、生産者が見守り、待つことで、きれいな花を咲かせたり、安心で安全、おいしい野菜に育ったりするんです。

講演会でもよく話すのですが、子どもも同じ。どんなことが起きても、子どものもつ力を信じて、ただひたすら待っていれば、必ずしっかり育ちます。

「待つ」というと、「放っておいていいの?」というママもいるんです。待ちよみの「待つ」は「よく見る」ということ。あふれる情報や世間の評判に振り回されることなく、子どものことを「よく見てあげる」ことこそが愛情。

親はできることだけをやって、あとはちょっと離れた場所で子どもをしっかりと見守る。そんな子育てがスタンダードになればいいなと思っています。

――― 内田さんは「絵本導入期の5要素が大切」だと話されていますね。

はい。「絵本導入期の5要素」とは、「おと」「もの」「あそび」「せいかつ」「くりかえし」。まずはこの考え方を知ってほしいです。絵本導入期の5要素」を理解したうえで絵本と付き合っていくと、読み聞かせで育まれたことは、その子の一生の財産になることがわかります。

そのときに大切なのは、子どもの感じる力と知る力を信じて待つこと。そうして育まれた子どもは、能動的に物事を得ることができるようになります。

親が短絡的な効果や即効性を期待していると、子どもが本来もっている力を見逃してしまうのです。子どもには本来自ら育つ力があるのですから、親に必要なのは「読んであげたい」という気持ちだけあればいいんです。

ママ友に言った「子どもの困りごとを子どもの前で言うのはやめよう」

『きいろいおうちfarm』では、四季の移ろいを感じられる里の風景が広がる

――― 内田さんが「子どもの力を信じてひたすら待てば育つ」と考えるようになったきっかけを教えてください。

私の周りに、頭も容姿も性格もいいのに、なぜかうまく生きられない人がいます。

幼少期に親の愛情を感じられない子どもは生きづらいという話を聞くことがありますが、私には親に大切にされているように見えるんです。しかし、本人は愛されていると感じていない。

親というものは、子どもにいいと言われていることは、「アレもしてあげたい。コレもしてあげたい」と思いがちです。でもその行動が必ずしも子どもの思いと一致しているとは限りません。親は愛情だと思って一生懸命していることと、本人の求めている愛情が少し違っていたのかもしれません。

だから、私は実際に妊娠した瞬間から、「私ができるのはこの子を可愛がること」と決め、自分の子どもに関することは全て肯定しようと決めたんです。

例えば、息子は私が何も教えなくても、3歳で150もの特急の名前が言えました。単純にその姿に感動して、わが子ながらすごいなぁと思いました。

当時、子どもを連れてよく公園に行っていたのですが、そこで会ったママたちは、みんな子どもに対して何かしら悩んでいました。

そして仲良くなるにつれて、ママたちが私にいろいろな悩みを話してくれようになりました。

――― ママたちとはどんなふうに付き合っていたのですか?

ママたちといくつかのルールを作りました。

「子どもに関する困りごとを子どもの前で言うのはやめよう」

ママたちはそんなつもりはなくても、子どもにしたら自分の悪口を言われていると感じるかもしれませんからね。

「誰かが子どもを褒めてくれたら『ありがとう』と言おう」

せっかく「かわいいね」って言ってくれているのですから、素直に「ありがとう」って言えばいいんです。謙遜は美徳みたいに思うのはもう古いですよ。

そして子どもが4歳になるちょっと前に、当時住んでいた大阪から神奈川に引っ越すことになりました。

お別れするときに、仲良しのママが「内田さんに会わなかったら子どもを叩いていた」「内田さんに会っておおらかな子育てができるようになった」という手紙をくれたんです。

その手紙を読んで、こんなふうに子育てをしんどいと思っている人のためにできることがあるんだと気づいたんです。そこから絵本講師という資格を知り、講座に通い始めました。

「ママのできていること探し」から始めよう

農園のアイドルヤギのきいろちゃんと内田さん

――― 公園で遊ばせたり、習い事の送り迎えをしたり、ご飯を作ったり、忙しい毎日を送っているママたちは、子どもをじっくり待てる気持ちの余裕がないように思えるのですが。

内田:ちょっと厳しい言葉に感じるかもしれないけれど、本当は子育てがそんなに大変じゃないのに、大変だって騒いでいるんじゃないかな?

最近は、教育虐待という言葉もあるくらいです。2、3歳のうちからドリルをいっぱいやらせたり、5つも6つも習い事をさせたり、それでは、完全に親も子もキャパオーバーになりますよね。

それなのに、「うちの子はできない」なんて言う。6つも習い事をしていたら、子どもだって疲れちゃうから、絵本を読み聞かせても響かない。決して子どもに集中力がないわけではありません。だから怒ったりガッカリしたりする必要はないんですよ。

「しなくてもいいこと」を手放すのも、ママたちには必要かもしれませんね。

――― 内田さんが考えるスタンダードな子育て、どんなことから始めればいいですか?

内田:まずは、「ママのできていること探し」ですね。人って、自分ができていることでしか自分を支えられないものなんです。「私はこれができている」という実感がもてれば、誰かの助けがなくても大丈夫です。

そのためには、「ママのできていること探し」を一緒にしてあげる人が必要です。人って自分のダメなことを探すのは得意なんですけどね。自分のこととなると難しいんです。

私のところに相談にきたママと一緒に「できていること探し」をすると、それまで悩んでいたことを吹っ切って、「幸せだ。子どもがかわいい」と思えるようになっていきます。

その積み重ねが子育てへの不安や揺らぎを和らげ、今度は自分の近くにいる別のしんどいママの話をさりげなく聞いたり、幼稚園に一緒に行ってあげたりできる余裕も出てきます。

もちろん、毎日、自分で自分の良いところを探せるようになるのにこしたことはありませんし、それができれば気持ちはもっと前向きになれると思います。

それでも、「今の自分には何もない」と思う人は、ぜひ絵本を読んでほしいです。「待ちよみ」なら負担になることもありませんから。

「絵本アドバイザーの内田早苗さん」と聞いていたので、子どもへの声のかけ方や姿勢、お勧めの絵本などのお話を伺うつもりで取材に臨みました。しかし、いい意味で裏切られました。内田さんもおっしゃっていましたが、余裕がなければ、絵本を読んでも内容は頭に入って来ないし、読み聞かせをしても子どもに届くはずがありません。自分自身の子育てを振り返ってみても、全く余裕のない毎日。子どものダメなところばかりに目が行っていたような気がします。内田さんのお話を聞いて、仲良しの若いママに「ママのできていること探し」を提案してみようと思います。ひとりでも多くのママが楽しい子育てができますように。

取材・文 / たまひよ編集部 米谷美恵、写真 / 米谷美恵

内田早苗さん

待ちよみ®絵本講師
絵本を使った子育てについて講演する人。
笑って笑って笑ってちょっと泣いて講演会のあとは子育ての重荷が降りて足取りが軽くなると評判。歌うのも手遊びも苦手、でも絵本を読むのは好き。外で絵本を読むのも好きで、自分の絵本屋「はたけのほんや」がものすごく好き。好きなものも多いが嫌いなものも多く、まあまあ毒舌。声も態度も大きい。身体が丈夫でなんでも食べられる。絵本を持ってどこまでも、どこまでも講演に行きます。

『まちよみ・またよみ 絵本を使った子育てのすすめ』(岩崎書店)

「待ちよみ絵本講師」の著者が提案する、絵本を使った子育て法。それは「ただ待つだけ」。親たちの悩みに答えながら方法を紹介。

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