夫を乗せる?変える?放置する?ワーママ家庭のリアル「家事育児シェア事情」
多くの共働き夫婦が"もめる"原因は、家事や育児の分担です。
「どうして私だけ負担が多いの?」「こんなに頑張ってるのに!」
と、ケンカにならないために心がけるべきことや、気持ちよく家事分担するためのポイントを、先輩ママ4人が具体的に教えてくれました。
「一緒にお風呂」の約束でパパが早く帰るようになった!
「夫の会社は子育てに理解がなく、休むのも一苦労。さらに会社が遠方なので、朝夕の家事や園への送迎は全部私がやっています」と語るのは、0歳の女の子のママRさん。慌ただしい時間帯にパパが戦力になれない代わりに、Rさんが職場復帰する前に2人で話し合って「ゴミ捨てと食器洗いはパパの担当」「お風呂は毎日パパが入れること」と、夜パパが必ずやるべきことを決めておいたそうです。
「子どもとお風呂に入るためにと、パパは仕事を早く切り上げられるように毎日頑張ってくれています。おかげで、私が復帰してからのほうが、パパと子どもが接する時間が増えて、子どもへの愛情も深まったと感じます。これが一番、私が復帰してよかったと感じることですね」(Rさん)。
ただRさん夫婦が今の状態に至るまでには、試行錯誤やケンカも多々あったといいます。
「ママが家事育児全般を担っていると、仕事復帰後なあなあになって、パパがやってくれないことも。同じ働いている立場として『この暮らしを続けるには私の収入も必要だよね?』と主張し、家事分担をしっかり話し合っておくべきです!」ときっぱり。
夫をやる気にさせる!「乗せ方」のコツ
一方で、1歳女の子のママKさんは「仕事復帰前にパパと家事分担の約束をしたものの、その後はしれっと無視されてしまいました」といいます。
そこでKさんは「自分がやるけど、あくまでも無理をしない」という手段に出ました。そうじができなくても、ごはんが出てこなくても死ぬわけじゃないからと、手が回らないところは思い切って放置したそうです。
「そしたら、朝ごはんが出てこなくては困ると夫が作りだしたり、私の寝落ち後に食器がシンクにあふれていたら洗ってくれたり、洗濯物が散らばっていたらまとめておいてくれたり……。私のあきらめが夫のフォローにつながっているので助かっています(笑)」。
また、Kさんはパパをやる気にさせるこんな工夫もしているとか。「馬にニンジンならぬ、夫に子ども(笑)。娘にお願いして、パパのほっぺにチュッとしてもらうと、すっかりやる気になっています。『かわいい子どもと過ごせる時間が増えるよ!』ということを押し出して、育児を担当してもらっています」。
3歳と1歳の姉妹のママSさんは、「家事全般が苦手なパパには、まずは炊事を任せるといいかも」と説きます。
「家事のうち、いちばん感謝されやすくて成果が見えやすいのが食事の支度。子どもが『これおいしい!』と言ったり、おかわりしてくれたりとリアクションが得られて、本人もやる気が出やすいんです。うちは『食事だけは頑張って!』と伝えています」。
お手伝い好きな子どもが戦力になることも!
最後にSさんが、自身の成功体験を語ってくれました。「その子の個性にもよりますが、子どもを“手がかかる存在”ではなくて“戦力”と見なすんです。うちの娘は1歳5ヵ月で、ちょうど親のまねをしたい年ごろ。『これお願いね』と食事の配膳を手伝ってもらったり、洗濯物を洗濯かごに持っていってもらったり。遊びだと思って進んでやってくれます」。
8歳と3歳の姉妹のママAさんも、「上の子はもう小学生なので、自分のことは自分でやってもらえる上に、下の子の面倒を見てもらうこともできて戦力が増えました」。
まずは夫婦2人で話し合い、自分ができる家事や育児について検討してみる。そして、家族それぞれが無理のない範囲で助け合いながら分担して生活を回していくことが、円滑に役割分担をする決め手のようです。
この記事では、2017年3月に開催されたイベント「ママtomoパパtomoカレッジ」にて、大盛況を博した「先輩ママトークショー(家事分担・両立)」のコーナーから、役立つ内容をピックアップしてご紹介しました。
「ママtomoパパtomo カレッジ」は、ママになっても学びたい!を実現したあたらしいかたちのカレッジです。ママがパパといっしょに赤ちゃん連れで大学で学ぶ1日。
(文・たまひよONLINE編集部)
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。