仲里依紗×NEMOPHILA/mayu&たむが対談。「子育ては、まわりと比べないほうがいい、そして、たらればを考えないこと」
俳優の仲里依紗さんとNEMOPHILAのボーカルmayuさんと、ドラムのむらたたむさんが対談。仲さんとmayuさん、むらたたむさんはこの日が初対面です。3人は3月20日から公開される映画『おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ』でそれぞれゲスト声優と、キャンペーンソングを担当しています。先輩ママ、仲さんにmayuさんとむらたたむさんが相談した子育ての悩みとは?
「まわりと比べるような子育てはしないほうがいい」(仲)
――mayuさん、むらたたむさんにとって仲さんは少し先輩ママになるかと思いますが、今、育児で悩んでいることなどはありませんか?
mayuさん(以下敬称略) うちは1歳の男の子なんですが、すでに体重が10キロあり、しかも力が強いんです。日に日に成長を感じられることはうれしいのですが、外出先などで大泣きしたり、騒いだりしたときになだめることができるのか不安です。仲さんは息子さんが赤ちゃんのときはどんな感じでしたか?
仲さん(以下敬称略) うちの子は小さいころから暴れたり、手がつけられなくなるほど泣いたりするようなことがなかったんですね。でも子どもが泣いたり、暴れたりすることは普通だと思うんです。よその子は静かなのにどうしてうちの子は騒がしいんだろう…ってだれかと比べて悩まれる人もいるとは思いますが、まわりを見て、まわりと比べるような子育てはしないほうがいいと思います。自分の子だけを見て、自分の子育てを信じてほしいです。
でもふとSNSとか見てしまうと、ていねいな子育てをしている人の情報が流れてきて気になりますよね。だから私はできるだけ見ないようにしています。
mayu オンリーワンの子育てができていることがうらやましいです。
仲 私の場合、専門書やネットで調べたりせず、我流で子育てをしていたので悩むこともなかったです。少しだけ周囲の友だちとかより出産が早かったこともあり、まわりに影響をされることが少なかったのも我流を通せた理由かもしれません。息子自身をよく見ることができた気もしています。悩みといえばすぐに風邪をひいちゃうことくらいだったかな。
仕事と子育てのバランスを保つにはどうすれば?
――むらたたむさんは2人のママですが、きょうだいを比べてしまうこととかはありますか?
むらたたむさん(以下敬称略、たむ) うちの子どもたちは性格がまったく違うので比べることは少ないです。2歳と3歳なのですが、むしろ個々の人間性がすでに出ているので感心します。
私の場合、今、仕事と子育てのバランスについて悩んでいます。もっと子どもたちと一緒にいてあげれたら…もっと〇〇してあげていたらと「たられば」を考えてしまいます。
仲 私は産後2カ月で仕事に復帰したので、赤ちゃんの時期に一緒にいれる時間が少なかったかもしれません。だから仕事のときは離れる、一緒にいるときはずっとそばにいるとメリハリを大事にしていました。
そして、「お母さんだからこれをしなきゃいけない」ということはないと思うんです。育児はみんなで助け合いながらしていくことだと思うので、私と過ごせない時間はいろんな人と過ごし、特別な経験ができていると思っていました。そしていまも家族やシッターさんに助けてもらいながら子育てをしています。
いろいろな人のサポートを受けているからか、私だけの正解を子どもに押しつけていないので、子どもは柔軟でおもしろい子に育っているかな・・・、と感じています。どうしても仕事と子育てのことで悩んでしまうこともあるかとは思いますが、ポジティブに考えてみるほうがいいと思います。
たむ すごく腑に落ちました。そんなふうに私も前向きに考えてみます。
仲 お子さんたちには「経験できないことを経験できていていいね!」って声をかけてあげてください。
「いざというとき、子どもを守るのは私と心がけています」(たむ)
――ここのとろ震災のニュースが気になりますが、子育て中の家庭として、普段から防災についてはどんなことに気をつけていますか?
仲 わが家の場合は家族で集合場所を決めています。家に戻ってもだれもいない、携帯もつながらない場合は「ココ!」という場所を話し合って決めてあります。息子はもう小学生なので、言葉で伝えることができるし、状況の理解もできるので大丈夫ですが、mayuさんやたむさんのお子さんはまだまだ小さいから大変ですよね。
たむ 私は防災について常に意識しておくことが大事だなと思います。地震の報道直後は心構えをしますが、しばらくすると忘れてしまうので「いつ何が起こってもおかしくない」、「いざというときに子どもを守るのは私」ということをつねに意識しています。
mayu 自宅に水や保存食、子どもの離乳食はストックしています。また、家族でキャンプが好きなので、しょっちゅう外で寝泊まりすることに慣れているので、いざというときはキャンプ道具を上手に使いたいと思っています。
「おしりたんてい」は親子で楽しめるバランスの取れた作品
――仲さんは今回『おしりたんてい』が映画になると聞いてどんな印象を持ちましたか?
仲 『おしりたんてい』シリーズは絵本で息子と読んでいましたが、映画になると聞いて「え、あのおしりたんていが映画になるの?」とびっくりしました。
そして、いただいた台本を読んでみたら、驚くほど話が深くてここでもびっくりしました。絵本の世界観と変わらず、子どもが楽しめるゲームや笑顔になれる場面もしっかりあるので、とてもバランスのいい作品だなと思いました。
――mayuさんのお子さんは1歳、たむさんのお子さんは2歳と3歳とのことですが、「おしりたんてい」は見たことはありますか?
mayu うちの子はまだ小さいので作品の内容は理解できていませんが、映像を目で追って「キャキャ」と笑ったりしているので「おしりくん」のことは認識していると思います。理解できるような月齢になったら一緒に楽しみたいと思います。
たむ うちの子は絵本もテレビも両方観ています。とくに絵本が好きで読み聞かせをしています。読み聞かせは子どもとのコミュニケーションツールとしてすごくいいなと感じています。
――『おしりたんてい』の映画のキャンペーンソングの担当がNEMOPHILAに決まったとき、どんなことを思いましたか?
mayu 今回、私たちの新曲、『ODYSSEY』が映画のキャンペーンソングになると聞いたときは、本当にうれしかったです。どうやら映画の担当者さんが以前から私たちの音楽を聞いてくれていて、さらにその方の小学4年生のお子さんが私たちの曲が映画に合いそうと話してくれたというきっかけがあったそうで驚いています。数ある作品の中から『ODYSSEY』を選んでいただいてとってもうれしいし、もちろんたいへん光栄なことだと思っています。
――改めて『ODYSSEY』を聞くと、歌詞と作品がリンクしているように感じました。
mayu 曲全体が映画の内容と同様にぎゅっと凝縮しているところが似ているなと感じています。また映画はシリアスなところもあれば、クスっと笑ってしまうようなシーンもあり、ギャップが感じられます。私たちNEMOPHILAもギャップがあるバンドなので、今回の作品とリンクしているなって思っています。
――仲さんは『ODYSSEY』を初めて聞いたときどんな印象を受けましたか?
仲 NEMOPHILAさんたちのスタイルって曲調によってはすごく激しいじゃないですか。だから実は最初は『おしりたんてい』の映画のキャンペーンソングとなかなか結びつかなかったんです。でも『ODYSSEY』を聞いてとっても納得しました。NEMOPHILAさんの中でこれまでとまったく違うジャンルの曲なんじゃないかと思いました。そしてとってもすてきです。新たにファンが増えそうですね。
お話/仲里依紗さん、「NEMOPHILA」mayuさん(Vo)、むらたたむさん(Dr.) 撮影/なべ 取材・文/安田ナナ、たまひよONLINE編集部
「おしりたんてい」という共通言語をもとに、子育てのことから作品のことまで和気あいあいと話していた仲さんとmayuさん、たむさん。初対面とは思えない楽しいママトークでした。
仲里依紗さん(なか りいさ)
PROFILE
1989年10月18日生まれ、長崎県出身。2006年、劇場版アニメ「時をかける少女」でヒロインの声を務め、高い評価を受け話題に。2010年に映画「時をかける少女」、「ゼブラーマン~ゼブラシティの逆襲~」で「第34回日本アカデミー賞」新人俳優賞など数々の映画賞を受賞。現在はドラマ・映画に出演するほか、ファッション誌で、モデルとしても活躍している。
NEMOPHILA (ネモフィラ)
PROFILE
mayu (Vo)、SAKI(Gt.)、葉月 (Gt.)、ハラグチサン(Ba.)、むらたたむ(Dr.)の5名でのセッションバンドを経て2019年8月に活動開始。2020年2月8日にYouTubeのチャンネルを開設。チャンネルの登録者数は36万人(※2024年3月現在)を超え国内外の注目を集めている。2024年2月には5人にとって初の日本武道館公演「NEMOPHILA 5th Anniversary ~地獄のゆるふわLIVE at 日本武道館~」を開催するなど、大きな注目を集めている。
『映画おしりたんてい さらば愛しき相棒(おしり)よ』
2024年3月20日(水・祝)より全国ロードショー。かつての相棒<スイセン>と現在の相棒<ブラウン>、おしりたんていと三角関係に!?おしりたんていは絶体絶命のピンチを乗り越え、おしり史上最大の謎を解き明かすことができるのか!?キャンペーン・ソングに抜擢されたのは注目のガールズバンド、NEMOPHILA。アルバム収録曲「ODYSSEY」が作品をさらに盛り上げている。