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この夏の電気・ガス代を節約したい!でも、ちょっと待って!その方法、実は勘違いかも…

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父は娘に手を置き、リモコンを使ってエアコンをつけた
Belkina Margarita/gettyimages

物価高騰対策として政府が行っていた電気・ガス料金への補助金が2024年5月で終了となりました。これまでの補助がなくなる分、電気代やガス代が値上がりすると言われており、これからエアコンなどを多用する季節を迎えて、その影響は心配ですね。
そこで「たまひよ」アプリユーザーが行っている節約法とともに、賢い節約生活を提唱している消費生活アドバイザーの和田由貴さんに夏の節約について聞きました。

「一度に行う」「こまめに」…涙ぐましい努力も多々

最初にみんなの節約方法からご紹介しましょう。

「エアコンと扇風機を併用する。あとは、待機電力の削減」(さのさの)

「エアコンを使用するときは1日中つけっぱなし。こまめに電源をオン・オフすると、逆に電気代が上がると聞いたので。また室外機が熱すぎ・冷えすぎにならないよう工夫しています」(はるだ)

「1人のときはエアコンの代わりに扇風機を使う。日中の1番暑い時間帯に買い物に行ったり、カフェや図書館へ行ったりしてエアコンを使う時間を減らす」(やの)

「お風呂の追い焚きはしない。入浴のタイミングを家族で合わせる」(さらさら)

「ガスの給湯器をこまめに消したら結構ガス代節約になった」(ゆゆ)

「お風呂のお湯をはる量、温度の設定を低くした」(かず)

「コンセントを抜くだけで少しですが安くなり、また給湯器の温度を1℃下げるだけで大分変わりました!」(かなゆう)

「お風呂はなるべく続けて入る!シャワーヘッドを変えて節水!ガス代も節約!」(リンリンランラン)

「使っていない部屋の電気を消す。使用していないコンセントは抜く」(るかか)

「自動で電気がつかないようにする」(もげ)

「平日朝9時から夜8時59分までが一番電気代が高いので、極力電気を使わないようにしている」(むぎちゃ)

「どうしても見たい番組だけ見て、ダラダラとTVをつけておかない」(まる)

「冷蔵庫の中身は6割くらいに留める」(まる)

「家族で1部屋に集まる」(もげ)

「味噌汁と煮物の下茹でを一緒の鍋でする。味付けで鍋を分けるので、時短にもなります」(えり)

エアコン使いの新常識にも落とし穴が

ではここからは、節約のエキスパートである和田由貴さんに、この夏の節約についてお話を聞いていきましょう。

――みなさん、工夫をされているようですが、それぞれが行っている節約方法はいかがですか?

和田さん 「みなさん、いろいろと実践されていますね。
効果的な方法がほとんどですが、少しだけ『勘違いでは?』と思うものがあったので、そこから説明していきましょう。

ガスの給湯器をこまめに消すことで節約につなげたという体験談がありましたが、ガス給湯器の電源を入れているだけでは、ガス代はかかりません。お湯を使う際にガスを使うわけなので、もしも給湯器の電源を切ることでガス代が下がったのなら、使うつもりがないのにお湯を使ってしまっていて、それが“ちりつも”になっていた可能性があります。

また給湯の設定温度の高いか低いかでもガス代はほとんど変わりません。
現在、多くのご家庭で浴室などについているのはサーモスタット混合水栓というのもので、そもそも50〜60℃に設定することが推奨されています。これはお湯と水が別の蛇口から出るタイプではなく、1つの蛇口から出せる混合水栓で、お湯と水を混ぜ合わせることで好きな温度に調節することができるからです」

――でも高温度に設定すると、それだけガス代がかかるのではないのですか?

和田さん 「サーモスタット混合水栓では設定温度のお湯と水を混ぜて給湯されるので、例えばタッチパネルの設定温度を42℃にして洗面所の水栓(蛇口)を40℃で使おうとする微細な調整よりも、設定温度を50〜60℃にして手元の水栓(蛇口)で温度調整をしたほうがスムーズなんです(水栓に温度表示のない場合、レバーを最大限お湯側に回すと設定温度のお湯が出ます、そのため、小さいお子さんがいるご家庭では、急に熱いお湯が出ないように最低推奨温度の42℃にしておきましょう)。
むしろ、給湯の設定を40℃以下にすると故障しやすいとも言われています。
だから給湯の設定温度よりも、シャワーをこまめに止める、湯をはる量を少なくするなどお湯の使用量を少なくする方がおすすめです。そのほか、お湯はりの設定温度を低くする、追い焚きや保温をできるだけしないなども効果的です」

――これからの暑さ対策として、どんな備えをしておくといいのでしょうか?

和田さん 「まず、やるべきなのは、日射の影響を減らすことです。
夏、窓から熱が入る割合は家全体の7割以上と言われています。そのため、よしずやすだれ、サンシェードなどで、部屋に日射ができるだけ入らないようにすることが大切です。
カーテンなどで日射を遮る方法もありますが、窓自体が暑くなってしまうので、窓の外側で対策するほうが有効です」

――クーラーの使い方について悩む方が多いようなので、暑い時期のクーラーの使い方も教えてください。

和田さん 「フィルターを掃除するなどの基本はもちろんですが、意外と見落とされがちなのが室外機の重要さです。室外機は熱交換器の熱を逃がす重要な部分なので、吹き出し口や周囲に物を置かずに、風通しをよくしておきましょう。
また、直射日光などがあたらないように工夫してください。最近は100円ショップなどでも、室外機用のサンシェードが売られているので、上手に活用してみましょう。

ここ数年、『エアコンはつけっぱなしにしたほうが電気代は安くなる』という新たな常識が定着しつつあります。確かに夏の日中など、エアコンを消して部屋の温度が急上昇した状態から、また涼しくするためには大きな電力がかかります。
ですが、買い物などで3〜4時間留守にするのなら、やはり消して出かけたほうが省エネです。さらに涼しい時間帯ならば、設定温度と室温が近いので、起動時の消費電力量が少なくなるため、こまめに入り・切りしても、そんなに電力はかかりません。つけっぱなしにして外出してもいいのは、30分程度と思っておいていいと思います。

体験談にあったエアコンと扇風機との併用も、体感温度を下げるので効果的。
ただし、熱帯夜の際は、暑さで夜中に何度も目を覚ますようだと健康に関わるので、冷やしすぎない温度で朝までつけるなど、メリハリのある使い方がいいでしょう」

――そのほかに、夏の節約方法でオススメはありますか?

和田 「夏場の調理は火を使うと暑いので、効果的に電子レンジを活用するといいと思います。
水分が多い状態のものを温めるのは時間がかかる電子レンジですが、水分の少ないものの場合は、非常に素早く温まります。
そのため、野菜の下茹でなどはガス台に鍋をかけて水から茹でるよりも、光熱費を節約できます。カレーを作るときも、電子レンジで野菜をある程度やわらかくしてから作れば、短時間でできあがります。

電子レンジの特性として、四角い角に熱が集中するので、四角いものは加熱ムラが起きやすく、丸いものはまんべんなく加熱されます。そのため、ご飯を冷凍するときも、ラップに包んで四角形にするのではなく、丸くしてから薄くして冷凍すると、結果的に解凍時に効率よく解凍されて、節約効果が期待できます。

正しい情報を知って快適な生活を守りつつ、無駄な部分を削ぎ落として、この値上げラッシュを乗り切ってほしいと思います」

夏場の節約の5つの鍵

(1)給湯の節約は、設定温度よりも追い焚きや保温を減らすことが大事
(2)窓から入る日射を防ぐために、よしずやすだれなどで窓の外から防御を
(3)エアコンの室外機への直射日光を防ぎ、風通しもよくする
(4)外出時のエアコンのつけっぱなしは1時間までが望ましい
(5)調理の下ごしらえにレンジを活用して、光熱費と調理時間を低減

無理のない範囲で給湯器やクーラーを効果的に使い、暑い夏を乗り切りたいですね。熱のこもりがちなキッチンにずっと立っているのも大変なので、短時間でパパッとできる電子レンジ活用もぜひ実践したいと思いました。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)

和田由貴さん

和田由貴さん

PROFILE)
消費生活アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。「節約は、無理をしないで楽しく!」をモットーに、耐える節約ではなく快適と節約を両立したスマートで賢い節約生活を提唱している。著書に、『即実践! 即効果! 節約のプロがおしえる家計防衛術100』(辰巳出版)などがある。

※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2024年6月の情報で、現在と異なる場合があります。

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