おっぱい・ミルクは1才までに卒業したほうがいい?「断乳」か「卒乳」おすすめは?【専門家】
1才近くなってくると、「そろそろおっぱいやミルクをやめたほうがいの?」と迷う人も多いよう。そこで、先輩ファミリーたちのDATAや、母乳ケアの専門家のアドバイスを紹介。参考にしてみて。
そもそも、おっぱい・ミルクは1才に卒業するべき? いつ、どのように?
1才くらいになると、だんだん気になってくるのが、おっぱいやミルクのやめどき。「断乳」と「卒乳」という言葉があるけれど、どちらの方法がいいのかも悩みますよね。そこで、母乳ケアの専門家でもある助産師・徳永江美子先生に、おっぱい・ミルクをやめるタイミングについて聞きました。
いつまでにやめるという決まりはなし。事情に合わせてママが決めてOK
世界保健機関(WHO)の母乳育児のガイドラインでは、「生後6カ月までは母乳のみで栄養をとって、そのあとも適切な食事を補いながら2才以上まで母乳を続けること」を推奨しています。ただ、保育園に通う、ママが身体的につらい、赤ちゃん自身が母乳を必要としなくなる…など、家庭によって事情はさまざま。いつまであげないといけない、いつまでにやめないといけないという決まりはないので、赤ちゃんの様子やママの事情に合わせて、やめどきを決めましょう。
ただし、哺乳びんでミルクをあげるのは、1才ごろを目安に卒業を。哺乳びんでミルクを飲むと、とくに前歯のすき間にミルクのかすがたまりやすく、歯磨きをしても落としきれないことがあるからです。1才ごろからはコップに切り替えられるように、練習をしましょう。
みんなの、おっぱい・ミルクの卒業は「断乳」と「卒乳」どっち?
授乳の卒業には、主に2つのパターンがあります。親が期限を決めて授乳をやめる「断乳」と、赤ちゃんが欲しがる時期まで与える「卒乳」があります。読者アンケートの結果では、母乳の場合も、ミルクの場合も「断乳」と「卒乳」の割合はほぼ半々でした。
それぞれのパターンが、どんな人に向いているのか紹介します。自分にはどちらが合っているのかをチェック。「断乳」「卒乳」、それぞれを経験したママの声も参考にしてみてください。
「断乳」に向いているのはこんな人!
□ おっぱいトラブルなどがあり、ママにとって授乳が負担
□ ママが服薬や入院を必要としている
□ 保育園入園を控えていて、体力的・環境的に授乳が難しそう
□ 近いうちに第2子妊娠を希望している
上の項目に当てはまるものが多い人には、期限を決めて授乳をやめる「断乳」がおすすめです。
「断乳」だったママたちの声
「保育園入園が決まって、計画的におっぱいの回数を減らしてやめた(1才1カ月で断乳)」
「1才の誕生日に断乳すると決めて実行(1才0カ月で断乳)」
「乳首をかむようになり、限界だったので断乳を決意(1才8カ月で断乳)」
などの声がありました。
「1才の誕生日をひと区切りに」「保育園入園までには…」と考える人が多い印象。また、「保育園入園までに母乳を断乳して完全ミルクに切り替えた」というケースも。
「卒乳」に向いているのはこんな人!
□ ママがなるべく長く授乳を続けたいと思っている
□ 深刻なおっぱいトラブルがなく、授乳が苦痛ではない
□ 赤ちゃんのペースに合わせて徐々に授乳を卒業したい
上の項目に当てはまるものが多い人は、赤ちゃんが飲まなくなるまで授乳し、自然に卒業を待つ「卒乳」がおすすめです。
「卒乳」だったママたちの声
「ミルクをだんだん飲まなくなり、ある日、まったく飲まなくなって卒業(1才1カ月で卒乳)」
「離乳食でおなかいっぱいになるのか、少しずつおっぱいの量が減っていった(1才3カ月で卒乳)」
「急におっぱいをくわえなくなり、こちらがびっくり!(1才0カ月で卒乳)」
などの声が。飲む量が減っていって自然と卒乳したというケースもあれば、急に飲まなくなって「突然のことでママの気持ちが追いつかない」というケースも。
おっぱい・ミルクの卒業の時期や方法は悩みますが、家庭の事情やタイミングを考慮して、赤ちゃんの様子を見ながら決めましょう。
監修/徳永江美子先生 撮影/アベユキヘ スタイリング/梶本美代子 取材・文/渡辺有紀子、ひよこクラブ編集部
参考/『後期のひよこクラブ』2025年冬号「おっぱい・ミルクの‟卒業"どうする!?」
記事の内容は2024年10月の情報で、現在と異なる場合があります。
『後期のひよこクラブ』2025年冬号「おっぱい・ミルクの‟卒業"どうする!?」特集では、断乳や卒乳に関する読者アンケートの結果や、断乳をスムーズに進めるための対策、先輩ママたちの断乳体験談もたっぷり紹介しています。