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声優・金田朋子。娘のために「パパの夢」と「ママの笑顔」を守りたい。離婚の決断の先に見えているもの

更新

金田さんと森さん、娘の千笑ちゃんの家族写真。
金田さんと森さん、娘の千笑ちゃんの家族写真。

声優・タレントとして活躍する金田朋子さん。44歳のときに、娘・千笑(ちえ)ちゃんを出産し、番組や自身のYouTubeチャンネルでは、いつでもニコニコで元気なママの顔を見せています。2024年7月には、同じくタレントの森渉(もりわたる)さんとの離婚を発表し話題に。離婚という選択肢を選んだこと、また、これからの家族のことや夢について聞きました。
全2回インタビューの後編です。

▼<関連記事>前編を読む

オーソドックスな「家族の形」ではないけれど、今、家族みんなが笑っている

マラソン大会に出場したときの、金田さんと娘の千笑ちゃん。
マラソン大会に出場したときの、金田さんと娘の千笑ちゃん。

――森さんと離婚をしたあとは、娘さんの生活環境はどのように変化しましたか?

金田さん(以下敬称略) 離婚直後は、平日を私の実家で私と娘で過ごし、週末は、以前みんなで住んでいて現在はパパが一人で住んでいるマンションにお泊まりするという生活スタイルでした。ただ最近は、娘も成長してきて、週末にお友だちと遊びたい日もあるし、自分の世界をもち始めたので、学校に近い私の実家のほうで週末を過ごすことがほとんどになりました。パパも近々、今のマンションを出て、新たに部屋を借りて一人暮らしを始める予定です。

でも、パパとは習いごとでもしょっちゅう会いますし、パパが経営している会社のイベントに娘も参加することもあるので、そのときの状況に合わせてどうするか決めている感じです。

もともと、私の実家からすぐ近くの小学校に入学したので、離婚したからといって大きく娘の環境が変わったということはないんです。というよりも、私たちが離婚したことで娘が戸惑わないように、ちょっとずつ環境を変えるようにしています。

よく、「親が離婚をすると、子どもがかわいそうだ」という意見がありますよね。でも、それぞれの家庭によって、家族の関係性やバランスなどの「家族の形」って、全部が全部一緒ではないと思うんです。それに、関係性とかって、生活していくうちに見つけていくものじゃないですか。やってみないとわからないことも正直ありますよね。だから、その家に一番いい「家族の形」を見つけていけばいいんじゃないかなと思うんです。

うちの場合、オーソドックスな「家族の形」ではないですが(笑)、今の私たちは笑顔があふれていて、娘もとても楽しそうです。無理矢理家族という形にはめ込んで、ママとパパがけんかばかりしている環境よりはいいかなと思うんですよね。

いちばん大事にしたいのは、娘の気持ち。娘にとってどんな状況が「ハッピー」なのかなということです。そういうこともあって、試行錯誤しながら、少しずつ暮らし方も変えてきているんです。私も渉くんも、いつでも娘の気持ちに寄り添っているつもりです。

給水せずに走り続けて笑顔が減った。「3つの大事なこと」を守りたくて離婚を決意

娘さんが1歳のころの家族写真。
娘さんが1歳のころの家族写真。

――離婚という選択をしたことについて教えてください。

金田 私は不器用な人間なんです。マラソンでたとえると、器用な人は1キロ4分ペースで、給水をしながら走り続けることができます。でも私は、1つのことしかできないから、1キロ4分ペースで走ることにばかり集中しちゃって、給水を忘れてしまうんですね。それで今度は給水しようとすると、走り続けることができず、立ち止まってしまうような感じなんです。

離婚前は、夢を追っている渉くんについて行っていたんですが、そのときに自分が給水するのを忘れていることに気づいていませんでした。でもあるとき、「あれ?苦しいかも」とふと思って。苦しいから余裕もなくて笑顔も少なくなっている、そんな自分の状況にやっと気づいたんです。がむしゃらにやりすぎていて、気づくのが遅くなりすぎたなと思いましたが、倒れるまではいかなかったからよかったなと(笑)

でも渉くんにとって、夢や目標は大事なことだし、娘にとっては、そんな目標に向かって頑張っているパパからの影響を受けることも大事なこと。そして、私は笑顔でいることが大事。この3つの大事なことを守るにはどうしたらいいんだろうと、すごく考えました。

離婚はせず、これらのうちのどれかをあきらめるという選択肢もあると思います。実際に話し合いの中で一度、夢もあきらめるということを渉くんが口にしたんです。でも、そうしても娘は喜ばないと思うんです。なぜなら、娘が大事にしているのが、「夢を追っているかっこいいパパ」と、「笑顔でいるママ」だからです。「まだ小さいから、そんなことわからないだろ」と言われるかもしれませんが、娘が大事にしているものは、私も渉くんも、前からわかっていました。そうして、話し合いを重ねてたどり着いたのが、今の新しい家族の形です。

――離婚後の生活についても、テレビ番組などで話されていましたね。それはどんな思いからなんですか?

金田 離婚発表直後に、ここまでくわしく、家庭事情を話す夫婦も芸能界では珍しいのかもしれません。それは、離婚発表直後に元夫婦として出演した番組が生放送で、すべてをきちんと伝えられなかったこともあります。また、私たちは夫婦でよく番組に出させていただくことが多かったので、今まで私たちを応援してくださったみなさんに、「離婚=悲しいこと」と勘違いして欲しくなかったからなんです。

離婚をへてステージが上がった感覚に。元夫への気持ちは“人間愛”!

娘さんと一緒に参加した、マラソン大会にて。
娘さんと一緒に参加した、マラソン大会にて。

――娘さんに家族の形のことを最初に話したときは、どんな反応だったんですか?

金田 娘は、「ママが笑っていれば、ちえちゃんは何だっていい」とよく言うんです。だったら、それを守るしかないじゃないですか。

私たち家族は、きれいな丸の形ではなくて、不格好でいびつな形かもしれません(笑)。でもそれが私たちにとっていちばんよくて、娘を守ってあげられる形だったんですね。私も渉くんもめちゃくちゃ悩んで、話し合って、やっとたどり着いたこの形をとても気に入っていますし、娘も毎日めちゃくちゃ笑っています。この選択をしてよかったなと思っています。

――離婚をしたことで、金田さん自身変わったなと思うところはありますか?

金田 「森さんに新しい恋人ができたら、どうするんですか?」とよく聞かれるんですけど、私は、渉くんがハッピーになれて、私たちにもいい影響を及ぼしてくれるなら、祝福したいなと思います。もう、自分の欲とかではなくて、人間愛的な感じなんですよ(笑)

うまく説明するのが難しいんですけど、離婚に到達したことで、一歩上のステージに行ったような気持ちなんです。だから、渉くんに対して「好きな人ができたら嫌!」という感覚にはならないんですよね。それよりも、それで渉くんが幸せになれるのであれば、祝福したいんです。そしてそれは、渉くんも私に対して、私と同じ気持ちだと言ってくれています。

私、離婚という形を選ぶのにいろいろ考えたことで、人間的に成長できたような気がしていているんです。もちろん、つらいこともありましたけど、自分の成長のためにも必要だったのかなと。この私の成長は、娘のためにもなるのかなとも思います。

子どもには、相手の幸せを心から願えるような子になってほしいじゃないですか。そのためには、自分もそういう人間にならないといけないんじゃないかなと。

人はだれだって、1位をとりたいじゃないですか。でも娘には、1位をとった子に「おめでとう」と言ってあげられる子になって欲しいんです。

結婚生活で知った「挑戦」の楽しさ。生涯、小さな目標を持ち続けたい!

TBSテレビ『オールスター感謝祭』のマラソン大会に参加したときの金田さん。
TBSテレビ『オールスター感謝祭』のマラソン大会に参加したときの金田さん。

――森さんとの結婚生活を通して、自身が変わったなと思うところはありますか?

金田 それはめちゃめちゃあります(笑)結婚生活には、感謝しかありません。渉くんと結婚したことで、学ばせてもらったことがたくさんあるんです。私は今まで、マラソンをやったこともなかったし、目標に向かって挑戦したこともありませんでした。でも、渉くんと出会って結婚して、その楽しさを教えてもらったんです。

今年の7月に、FNS27時間テレビの「100kmサバイバルマラソン」のオファーを夫婦でいただきました。実は渉くんとマラソンを始めたころから、「2人で100キロマラソンとか、番組内でやりたいね」と話していて、その夢がかなったんです。自分の力で夢をかなえたのが初めてだったし、それで「感動したよ」とみなさんに言ってもらえたのも本当にうれしかったですね。

私たちの結婚生活は、失敗だったとはまったく思っていなくて、渉くんには本当に感謝しています。離婚したことは後ろ向きなことではなく、前向きなことなんです。むしろ、今の家族の形を気に入っているんです。

――声優の仕事は、夢への挑戦ではなかったのですか?

金田 声優になったのは、もともと声優になりたいという夢を持っていたとかではなくて、「やってみようかな〜」という感じで、運よくこういう流れになった感じなんです。今は、声優になってよかったなと思いますけど。

もともと、会社員として働いていたんです。でもこの声だと、なかなかハプニングが多くて・・・。クレームの電話を受けたときに、ふざけていると勘違いされることがあったり、決して嫌というわけではないんですけど、普通では起こらないようなトラブルがあったんですよね(笑)

「習いごとでもやろうかな〜」と思っていたときに姉から、「声優の学校なら、いろいろできるみたいだよ」と言われて、通い始めたのが声優になったきっかけなんです。

――これから挑戦したいことはありますか?

金田 マラソンはこれからも続けたいですね。昨日の自分を超えたいですし。今は、1日か2日おきには走っています。私の場合、オーバーワーク気味になってしまうので、体を休めることもトレーニングの一つなんです。

あとは、大きなチャレンジもいいんですけど、今の生活ではなかなか難しいところもあるので、小さな目標をちょっとずつかなえていけたらいいかなと思っています。それで目標が達成できたら、次の目標をもつというような感じで、少しずつ前進していきたいですね。一生、小さな目標は持ち続けたいと思っています。

大きなチャレンジは、渉くんが近代五種のオリンピック出場をめざしているので、私は小さな目標を掲げつつ、夢をもっている娘の応援を続けていきたいです。

お話・写真提供/金田朋子さん 取材・文/内田あり(都恋堂)、たまひよONLINE編集部

娘さんの気持ちを第一に考えて、夫婦で悩み抜いて決断したのが、離婚という道だった金田さん。今の家族の形は、もしかしたらいびつな形かもしれないけれど、家族3人が笑って暮らせていると言います。これからも、金田さんファミリーのチャレンジは続いていきます。

金田朋子さん(かねだともこ)

金田朋子さんのプロフィール画像

PROFILE
1973年、神奈川県生まれ。2000年に声優デビューし、NHKアニメ『おしりかじり虫』シリーズのおしりかじり虫18世役や、テレビ東京系アニメ『あずまんが大王』の美浜ちよ役などを担当。2013年11月、タレント・森渉さんと結婚。2017年6月、第1子となる女の子を出産。2024年7月、離婚したことを発表。

金田朋子さんのInstagram

●この記事は個人の体験を取材し、編集したものです。
●記事の内容は2024年11月の情報で、現在と異なる場合があります。

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