一児のパパ、ティモンディ高岸。妊活、壮絶なつわりを乗り越えての妻の出産。生まれた瞬間「ありがとう」と「本当に自分の子?」と不思議な気持ちに
「やればできる」でおなじみの、ティモンディ高岸宏行さん。2022年に、俳優の沢井美優さんと結婚し、昨年末には第1子が誕生。自身のYouTubeチャンネルでは、赤ちゃんの誕生を報告し、「家族を鼓舞していきます!」と力強く宣言しています。今回は、夫婦でサポートし合っている子育てや、野球選手としても活躍する高岸さんらしい赤ちゃんとのスキンシップについて、また、美優さんとの出会いについて聞きました。
全2回インタビューの前編です。
子どもの存在が、自分にとってのパワーの源!今この瞬間を大事にしたい
――2024年11月に、自身のYouTubeチャンネルでパパになったことを公表しました。生まれた当時の気持ちを教えてください。
高岸さん(以下敬称略) 出産には立ち会いをすることができて、子どもが誕生した瞬間は、自然と涙が出てきました。赤ちゃんを望んでから順調に妊娠できたわけではなくて、妊活も経験して、その中で「もし赤ちゃんができたら、こういう遊びがしたいね」とか「こういうところに行きたいね」などと妻と未来について語っていたんです。それが実現できるんだと思ったら、ただただ、妻と子どもに「ありがとう」という感謝の気持ちでいっぱいでした。
ただ、父親あるあるかもしれないですけど、「本当にこの子が自分の子なのかな?」という不思議な感覚というか、そのときはまだ実感がわいていない感じもありましたね。妻が3000gちょっとのわが子をおなかの中で守っていてくれたのかと思うと、神秘的というか、お母さんって本当にすごいなというリスペクトの思いも大きかったです。
――赤ちゃんとの暮らしが始まって、今はどんな毎日でしょうか?
高岸 子どもは2カ月のころから声をよく出すようになり、動くものを追視するようにもなりました。うつぶせの練習もたくさんしていて、毎日楽しく触れあっています。
母乳がメインなこともあり、深夜1時から5時ぐらいのお世話は、どうしても妻に任せきりになってしまいます。だから、朝に時間があるときは、5時ぐらいから僕が子どもを預かって、妻には寝てもらうようにしているんです。そこからおむつを替えて、ミルクを作って飲ませ、ベランダで外気浴をしています。あとは、手足のトレーニングやうつぶせの状態での運動をさせるのが、今のところの僕と子どもの日課になっています。
1日ごとに顔つきが変わったり、昨日できなかったことができるようになったり・・・。ものすごいスピードで変化している気がしますね。この瞬間というのは二度と来ないんだなと思うと、いられるときはできるだけ一緒にいて、同じ時間を過ごしたいんです。
子どもといる時間は、とにかくいやされるし、元気をもらえます。パワースポットが家の中にある感じですね(笑)。日々、「生まれてきてくれてありがとう」と思っています。
――育児にはだいぶ慣れてきましたか?
高岸 妻の姉に子どもが3人いて、赤ちゃんのころから、妻がよく通っていたんです。そんなこともあって、妻は赤ちゃんのお世話をひととおり経験していて、ある程度慣れているんです。それで、そのノウハウを僕もいろいろ教えてもらいながら、少しずつ慣れてきた感じですね。
あとは、子育て系のアプリやサイトを使いながら、子育てについて2人で勉強しています。この時期になるとこういう反射が出てくるとか、こういうことができるようになるとか、そろそろミルクの量を増やしたほうがいいとか。
妻のほうが子育てについてよくわかっていることもあり、現状はリスペクトの気持ちが強いのですが、これから先は2人で相談しながらやっていきたいなと思っています。
――育児の中で、高岸さんが得意なことはありますか?
高岸 今、現役で野球選手をやっているのと、小さいころから運動はしてきた人生なので、運動能力に関することは僕が担当しています。自分が小さいころにやってほしかったなと思っていることを、自分の子どもに実践している感じです。
たとえば、僕がリズムを取りながら、子どもの両手、右手と左足、左手と右足を合わせるような遊びを毎日しています。あとは、子どもの視界に入るところで両足を合わせてタッピングさせるなどしています。そうすると、自分の中心線を覚えるようになるらしいんです。こういった動きを毎日することで、少しでも運動能力が上がるかなと期待しています。運動能力が上がれば、集中力にも影響があると思いますし、将来のための手助けにもなるかな~と。
あとは、手で何かを握るにしても、布と紙とでは握り方が違ってくるんです。だから、いろいろなものを手で握らせることもしています。そんな感じで、子どもの運動能力に関することは、自分なりにアプローチはできているかなと思いますね。何より、僕も一緒に楽しくできますし!
実は僕、小さいころから不器用なほうだったんです。体が大きめだったので、なんとかパワーでカバーはしていたんですけど。それで、こういった動作や運動は小さいころからやっていくのが大事だなと痛感しているんですよね。だから、今の段階で子どもにやってあげられることは何だろうなと考えて、いろいろと調べながら実践しているところです。
――苦手な育児もあるんでしょうか?
高岸 めちゃくちゃうんちをしたときのおむつ替えです(笑)。先ほども言ったように、僕は手先が不器用なので、このときばかりは、妻に「いいよ、ここは任せて!」と言われて、代わってもらっています。
得意不得意なところを、夫婦でカバーしあいながらやっていますね。そのあたり、妻は僕のことをちゃんと理解して対応してくれます。というのも、僕は、不得意なことでもとにかくやっちゃおうというところがあって(笑)。でもそういうときは、妻が「無理してやらなくてもいいからね」と。
こういう夫婦の関係性は、子どもが生まれる前から変わりません。5歳上の姉さん女房なのもあってか、妻は僕に対してしっかりコーチングをしてくれている気がします(笑)
重いつわりと腰痛で妊娠中はつらそうだった妻。だからこそ、絶対に大切にすると決めた
――妊活を経験されたのでしょうか?また、妊娠がわかったときは、どんな気持ちでしたか?
高岸 2022年の10月に僕たちは結婚したんですけど、おたがいにすぐにでも赤ちゃんがほしかったんです。夫婦間のベクトルはまったく一緒でした。
まわりの人から、妊活で病院に行くことがかえってプレッシャーになることもあると聞いたので、すぐに病院に行って検査をすることはしなかったんですね。最初の数カ月はあまり気にせずに、自分たちなりの妊活をしていました。妻には、「2人だけでも楽しいし、リラックスして、やっていきましょう」と声をかけました。
ただ、決して順調に妊娠できたわけではなくて、そのあとにいわゆる妊活も経験しました。妻もいろいろなことにチャレンジしてくれたんです。そんなあるとき、家で一緒に検査をして、妊娠がわかりました。でも、それですぐに安心はできなかったですね。陽性の印が出ても、「本当かな?」という気持ちもあって。そこからは、かなり慎重になっていたことを覚えています。
健診に行くのも、妻にとっては毎回プレッシャーだったと思うので、なるべく僕も一緒について行っていました。どうやったら少しでもリラックスできるかなと考えていました。もちろん、僕も不安がなかったわけではないですけど、やっぱり妻のほうが不安は大きかったと思います。
――妊娠中はどんな様子でしたか?
高岸 つわりがとにかく重かったんです。つわりになる週数も早かったですし、一般的な人よりもすごく長かったみたいですね。吐き気もつらそうでしたし、後半は腰がずっと痛そうでした。何の症状もなく落ち着いていたのが、妊娠10カ月のうちの1〜2カ月程度だったと思います。そういうのをずっと見てきたので、余計に、出産まで無事にいくことができれば、絶対に2人を大切にしないとなと思いました。
妻は、大のかき氷好きなので、妊娠中もよく食べたがりました。でも、妊娠中はあまり体を冷やさないほうがいいと聞いていたので、どうにかして、違うもので気をそらそうとしていたんです。ただ本人は、「かき氷がないと乗り越えられない」「食べると幸せだし、落ち着く」と言っていたので、メンタル面も大事にしないといけないかなとも。きっと、僕が仕事で不在のときは、かき氷を食べに行っていましたね(笑)
――仕事で家を空けることも多いのでしょうか?奥さんがワンオペになることもよくありますか?
高岸 妻は友だちがすごく多く、友だちといるときが、精神的にもリラックスできるみたいです。それで、僕が仕事で泊まりのときなどは、「じゃあ、〇〇ちゃんのところに行ってくるね」と言って、出かけていくんです。本人にとっては、だれかと一緒にいるほうがいいみたいですね。
妻のていねいで前向きなところにひかれ、僕はお辞儀の深さを好きになってもらった!
――美優さんとのなれそめを教えてください。
高岸 僕が、初めての全国放送に出たのが『アメトーーク!』だったんですけど、この番組をテレビで見た妻が、なんと僕にひと目ぼれしてくれたんです。妻はほとんどバラエティを見ない人なので、本当にたまたま見ていて、「この人、気になるな」となったらしく。
その後にライブにも来てくれて、話をする機会があったんです。そうしたら、僕のマネージャーと妻のマネージャーさんがたまたま友だちで。それで、マネージャーさんを介して、連絡先を交換しました。
初めてのデートは、新宿の公園でした。そこから何度か公園デートを繰り返して、おつき合いをするようになり、やがて一緒に暮らすように。その後にコロナ禍に突入したことで、2人でいる時間が以前よりも長くなり、そこでお互いをさらに理解し合えるようになりましたね。
つき合ってから2年半ぐらいたって結婚しました。何かきっかけがあったから結婚しようということではなくて、このままずっと一緒にいるんだろうなと思っていたんですけど、とにかく2人とも子どもが欲しかったから、それだったら結婚しようという流れになりました。
――美優さんは、高岸さんのどんなところにひかれたのか、聞いたことはありますか?
高岸 ライブで、僕がしっかりあいさつをしていたのが印象的で、そういう人が好きだったみたいです。お辞儀の深さにひかれたと言われました(笑)
僕自身は、妻のていねいなところにひかれましたね。所作もすごくきれいなんです。あとは、自分自身を持っている人ですし、前向きなところもいいなと思いました。芸能の世界でも苦労してきた話を聞いて、その中でいろいろ努力してきたみたいで、そこにもひかれたというのもあります。
つき合い始めたのは、僕がまだあまりテレビに出ていないころで、当時はライブがメインの時期でした。だから、妻には本当に支えられましたね。感謝してもしきれないほどです。
お話・写真提供/高岸宏行さん 取材・文/内田あり(都恋堂)、たまひよONLINE編集部
結婚当初から、「赤ちゃんがほしい」と同じベクトルを持っていたという高岸さん夫婦。妊活をへて、またつらい妊娠時期も乗り越えて生まれた赤ちゃんを、2人で大事に育んでいる様子が伝わってきます。現在は、夫婦でサポートし合い、自分たちらしい育児を楽しみながら実践しているようです。
インタビューの後編は、高岸さんの人生のテーマである“応援”について、また、これからの子育てについて聞きました。
高岸宏行さん(たかぎしひろゆき)
PROFILE
1992年、愛媛県生まれ。2008年、野球の名門校・愛媛県の済美高校に入学し、投手として活躍。卒業後は東洋大学に進学し、硬式野球部に所属。2015年に高校の同級生である前田裕太さんとお笑いコンビ「ティモンディ」を結成。2022年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では仁田忠常役を演じるなど、俳優としても活躍。同年、プロ野球独立リーグ『栃木ゴールデンブレーブス』に入団し、芸人と野球選手の二刀流としても話題に。プライベートでは、2022年に俳優の沢井美優さんと結婚し、2024年に第1子が誕生。
●記事の内容は2025年2月の情報で、現在と異なる場合があります。