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夫婦で考える「お金と幸せ」のヒント『パパ1年目のお金の教科書』岩瀬大輔さんに聞く

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dashk/gettyimages

ベストセラー『入社1年目の教科書』(ダイヤモンド社)の著者としても知られる、ライフネット生命保険社長の岩瀬大輔さん。自身4年ぶりとなる新著『パパ1年目のお金の教科書』(ちくま新書)は、新米パパ向けにお金の話をまとめた一冊なのだそうです。

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夫婦の財布の管理方法、お金が貯まりやすいのは?

――なぜ、パパ向けのお金の本を書かれたのでしょうか?

岩瀬:
子育て世代向けの本を書いてみませんか、と出版社からオファーをいただいたのがきっかけですが、僕はお金のことについて、子育て世代の方が知りたそうな節約術やマネープランを持っているわけではありません。お金は「あれば使ってしまう」タイプで、貯蓄ももともと得意じゃありませんし…。でも僕は「人から話を聞く」ということについては得意かな、と思っていたので、お金のプロフェッショナルから話を聞き出して、それを一冊にまとめてみようと思いました。

――貯蓄が得意ではないということですが、お金が貯まるヒントは得られましたか?

岩瀬:
ファイナンシャルプランナー(FP)の栗本大介さんの答えは、「手取り給与の1割を貯蓄に回す」という実にシンプルなものでした。1割という数字の根拠は『バビロンの大富豪』という海外の名著にあって、1割ずつ貯めておくことが、古今東西、お金持ちになるための唯一の方法なのだそうです。手取り20万円なら2万円。手取り30万円なら3万円。難しくありませんよね。だれでもわかるシンプルな話ではありますが、それができればみんなお金持ちになっているはずで、10年、20年と継続できる人は限られます。

――習慣化するにはどうすればいいんでしょう?

岩瀬:
自動積立定期預金などで天引きにして、強制的にそのお金を「使えない状態」にしてしまうことです。実際には解約すればお金をおろせますが、僕みたいに手元にあるお金をすぐに使ってしまう人には天引きがおすすめです。

――夫婦で家計をやりくりしていくことを考えると、どちらが財布のひもを握るかの取り決めも大事でしょうね。

岩瀬:
僕のまわりでも、夫婦の財布管理方法はよく話題にのぼります。同じくFPの花輪陽子さんからは、夫婦の財布管理方法についてお話しいただきました。花輪さんによると、管理方法は大きく分けて3つあるそうです。
夫婦のどちらかが財布を管理して、相手にこづかいを渡す「こづかい制」。どちらかが家計管理者に毎月の食費や生活費をまとめて渡す「家事費制」、それぞれが自分の財布を管理する「別会計制」
それぞれメリットとデメリットがあって、お金がいちばん貯まりやすいのはこづかい制だけれども、緊縮財政が続くと、こづかいをもらう側のストレスがたまりやすくなります。逆に別会計制は、各自が自分の好きなようにお金を使える分、お金は貯まりにくくなります。お金でギクシャクすると夫婦仲にも影響するので、自分たちに合った財布の管理方法を模索するといいと思います。

お金だけ追っても家族に幸せはやってこない

――育児が始まると、いろんなことにお金がかかります。おむつ代やミルク代はそのうち終わりますが、教育費なんかはかけ始めるとどんどんふくらんでしまいます。

岩瀬:
最近は、小学校から公立か私立かで悩む人も増えていると聞きます。私立は授業料などが高いので、公立に行かせるしかないという人もいるでしょう。でも悲観的になる必要はないと思います。公立には公立のよさがあります。私立には高収入家庭の子どもが集まりますが、公立にはいろいろな職業の親を持つ子どもが集まります。そこにいるだけで、多様な生き方を見られるというわけです。僕も高校以外はずっと公立でしたし、授業の予習と復習をしっかりとやっていれば、公立だから劣るということはないと思います。

――家族が幸せになるためには、どんなことにお金をかければいいと思いますか?

岩瀬:
節約も大事ですが、自分が「これが好きだ」と思えることにお金を使うことが大切だと思います。以前、『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』という、アート収集家の老夫婦を追ったドキュメンタリー映画を見て、号泣してしまいました。2人は決して裕福ではありませんでしたが、妻の収入を生活費にあて、夫の収入で作品を購入するという家計上の制約のなか、4000点の作品を集めました。そのうち彼ら自身が現代アート界で知られるようになり、作品の価値も高まりましたが、最終的に彼らはすべての作品を美術館に寄贈します。なんてすてきなお金の使い方なんだと思うと同時に、本当に豊かな人生とはなんだろう、と根源的な問いを突きつけられたような気がしました。
家族のために一生懸命働いて、たくさん稼ぐことも大事ですが、そればかりに走って家族と過ごす時間がなくなったり、自分の体を壊したりしてしまっては本末転倒です。自分や家族にとって何が本当に大切なのかを振り返ることも、時には必要なのではないかと思います。

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『パパ1年目のお金の教科書』には、ほかにも銀行員や公認会計士など、お金のプロフェッショナルの方々のお話が紹介されています。その一方で、映画プロデューサーの川村元気さんや落語家の立川志の春さんなど、別ジャンルの方のお話も。岩瀬さんがなぜそのような方たちにも取材したのかというと、「お金と幸せ」について考えるヒントが欲しかったからなのだそうです。同書は単なるノウハウ本にあらず。家族が幸せになるために何を節約し、何に使っていくか、ゆっくりと考えたいものです。(取材・文/香川 誠、ひよこクラブ編集部)

■プロフィール/岩瀬大輔さん

ライフネット生命保険代表取締役社長。1976年埼玉県生まれ。東京大学法学部卒業後、外資系コンサルティング会社を経て、ハーバード大学経営大学院に留学。帰国後、ライフネット生命保険の設立に参画。主な著書に『生命保険のカラクリ』(文春新書)、『入社1年目の教科書』(ダイヤモンド社)、『パパ1年目のお金の教科書』(ちくま新書)など。

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