子どもの性格、生まれ順&きょうだい関係でどう変わる?
「第1子はしっかり者」「末っ子は甘えんぼう」などの話を聞いたことはありませんか? 生まれ順やきょうだい関係によって、子どもの性格や行動などはどう変わるのか、きょうだい関係に詳しい兄弟姉妹評論家で、国際基督教大学社会心理学教授の磯崎三喜年先生に聞きました!
きょうだいを第1子、間っ子(※長男・長女でも上と下両方にきょうだいがいれば間っ子としています)、末っ子(いちばん下のきょうだい)に分けて紹介します。きょうだいがいない1人っ子の性格にも迫ります。
第1子は親の愛情が奪われるショックを乗り越え、まじめ&堅実に
親の注目や愛情を一身に浴びて育てられてきた第1子。そこに、弟や妹ができて、これまで独り占めしてきた親の注目や愛情を急に奪われてしまうという経験をし、強いショックを受けることに。ただ、第1子はこのショックを乗り越え、親や周囲の言うことを聞くという、まじめさや堅実さを身につけていきます。そんな優等生タイプの第1子は慎重、しっかり者、面倒見がいい、プライドが高いなどの特徴もあります。
間っ子は協調性があり、空気を読む傾向が
間っ子は上の子、下の子に挟まれて育つため、集団の中での協調性に富んだ性格になる傾向があります。兄や姉に対するライバル心を抑制し、物事には執着しません。上の子、下の子に親の愛情や期待が分散されるので、甘えん坊になるか、逆に独立心が強くなる場合もあります。そのほか、空気を読む、穏やか、人の目が気になるなどの特徴も。サービス業や営業、チームスポーツなど人に合わせる仕事が得意な傾向があります。
末っ子は活発な性格に。要領がよく甘え上手な面も
親は子育てに慣れてきて、第1子よりは手をかけられずにのびのび育つ末っ子。そのため、活発な性格になる傾向があります。年長者である兄や姉よりも親の愛情や注目を集めるので、抜け目がないという性質も身につくように。また、兄や姉の様子を見て参考にするため、要領がよく、人に頼ったり甘えたりするのが上手。すぐ調子に乗る、社交的、粘り強いという一面も。物おじしない精神力はスポーツ選手向きといえます。
マイペースで自分の世界が大切な1人っ子。しんの強さもあります
弟や妹ができて途中で親の愛情が奪われることがなく、兄や姉を出し抜く必要もないため、マイペースな1人っ子。また、1人っ子だからこそ親に厳しくしつけられる場合があり、しんの強さを身につけていることも多いです。趣味でも仕事でも、自分の世界を大切にし、じっくりと一つのことに取り組みます。甘えん坊、感受性豊かなどの特徴も。一つのことに取り組む芸術家肌でアーティストなどが多く、研究者にも向いています。
第1子、間っ子、末っ子、1人っ子、それぞれの性格を紹介しましたが、いかがでしたか? 性格は人それぞれですが、きょうだいの中のポジションは、その人の人間性を形成する大きな要素の一つになっています。子どもの性格を見るだけではなく、ママやパパにも当てはめると、夫婦関係やそのほかの人間関係を円滑にするためのヒントにもなるはずです。ぜひ、育児や夫婦関係にも役立ててみてくださいね!
(文:ひよこクラブ編集部)
参考/ひよこクラブ2016年10月号別冊付録「生まれ順&きょうだい関係で性格や行動はどう変わる?」
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。