「私のベスト体重は今なのよ」「それなりに脂肪があった方がかわいいわ~」みんなのダイエット体験記!少しぽっちゃりのほうが健康で長生きできるってホント!?【専門家に聞く】
ダイエット経験はありますか?「妊娠で増えた体重をなんとかしたい!」「歳を重ねるごとに痩せにくくなっている気がする」といった人もいるのではないでしょうか。
今回は、そんなダイエット経験の中でも「ちょっと失敗だったかも?」という声を「たまひよ」アプリユーザーから聞くとともに、女性の健康と美を追求する女性医療クリニックLUNAグループの中村りょうこさんにアドバイスをいただきました。
少しぽっちゃりでも自分を好きでいたい
最初にみんなの声から紹介します。
「現在、人生最大のぽっちゃりを堪能。未来、絶対痩せてやる!」(ちょこたん)
「今も一応ダイエット中ではありますが、子どもを抱っこしている時におなかのお肉があると、そこに乗っけて抱っこができるので楽です(笑)。そういう時にそこまでお肉減らさなくていいのでは…と思ってしまいますね」(Rim)
「置き換えスムージーなどのダイエットは、結局食べてしまい、プラスで美味しいスムージーを飲んだだけになってしまいました。とはいえ、独身時代からそこまで大きくサイズが変わったわけでもなく、ナイスバディとは程遠いけど洋服のサイズが変わらず、経済的で最高★と思ってます(笑)」(み)
「プロテインやサプリメントを試したことがあります。20代前半、プロテイン飲用時は運動量に合わず、逆に太ってしまいました。サプリメントなどを飲んだからと言って、何を食べてもいいなんて甘えだったなと、思い知らされました…」(丸ふぉい)
「運動せずに脂肪燃焼サプリに頼ったら上半身だけ(特にバスト)が痩せて、一番痩せたかった下半身が太いままで絶望したことがありました。やはり楽していては痩せられないし、健康的じゃないと痛感。運動は大切」(445)
「糖質制限をはじめ、食べ物制限系のダイエットは強いストレスになってしまい、風邪を引いたり乳製品をドカ食いしたりして失敗。なので、有酸素運動でまずは代謝をあげようかと思う。体重はBMI的にちょうどいいくらいをキープできればいいかな」(たらぞう)
「私のベスト体重は今なのよ~。40歳で今さら痩せ過ぎはハリがなくなってシワにもなるし、それなりに脂肪があった方がかわいいわ~」(いずみ)
「16時間ダイエットはあまり効果なし。痩せたいけど、まあ、このままでもいいのかなという気持ちの葛藤(笑)」(ちー)
「失敗というか成功はしていないという感じです。ですが、筋トレをすると体のラインがスッキリして、少々ぽっちゃりでも自分を好きになれます」(ゆーちゃん)
「運動をしまくるとか、食事制限に励むとか、やり過ぎると、やらなくなった時にリバウンドする。そして、太っているとどこか気が晴れない。体重が軽いだけでもだめだし、体型が細いだけでもだめで、健康的に女性らしい体のラインが理想」(yu)
アラフォーになったら急激なダイエットには気をつけて
みなさん、ダイエットをしてみるものの、今の自分を肯定的に見ている人もいるようですね。確かに見た目も大事ですが、健康をないがしろにするわけにはいきません。
そこで、女性の健康と美を追求する女性医療クリニックLUNAグループの中村りょうこさんに、健康の観点から適正体重とダイエットについてお聞きしました。
「40代のアジア人女性の健康的なBMIは18.5~22.9です。160cmの方だと47.4kgから58.6kgまでが適正。
ただ160cm、58.6kgって、日本人女性の中では少しぽっちゃりってイメージですよね。
世界に視野を広げて西洋諸国や高所得国と比較すると、日本や韓国の女性のBMIは極端に低いことが知られています。日本や韓国の女性はやせ願望が強いようです。
要因には文化的な背景やメディアの影響などがあります。
BMI18.5の体重以下は低体重に入ります。
低すぎる体重はアラフォー以上の女性にとって重大な健康リスクになります。
まず、骨折や骨粗鬆症のリスクの増加があげられます。40歳以上の低体重の女性は、たとえその後、標準体重に戻ったとしても、骨折のリスクが高くなります。
これは骨密度の低下によるもので、骨粗鬆症とそれに関連する合併症の可能性が高くなります。
次に、栄養不足と栄養失調。低体重であることは、必須ビタミンやミネラルの摂取不足に関連しており、免疫系を弱め、貧血を引き起こし、疲労、めまい、創傷治癒不良(傷の治りにくさ)につながる可能性があります。
また、低体重の女性は、月経周期が不規則または欠如している可能性があり、早発閉経のリスクも高まります。さらに、うつ病は健康な体重の女性と比較して、低体重の女性によく見られます。ある研究によると、低体重の女性は、正常体重の女性と比較して早期死亡のリスクが高い可能性があるといわれています。
もっとも心配なのは、40代以上の女性が極端なダイエットをした場合の身体への悪影響です。
急激な体重減少は筋肉の減少につながりやすく、代謝をさらに遅くし、日常の活動に必要な体力を低下させます。
また極端な食事制限は、必須栄養素、ビタミンD、カルシウム、鉄分などのビタミンやミネラル不足をもたらします。これによって、貧血、骨粗鬆症、免疫力の低下が懸念され、骨折リスクや、ホルモンバランスの乱れによる早期閉経のリスクがさらに高まります。
またカロリーが不足するとエネルギー不足を招いて、集中力が低下してイライラしたり、生産性が低下します。
まとめると、極端なダイエットや低すぎる体重は、栄養失調、骨量減少、早発閉経のほか、うつ病などのメンタルヘルスのリスクが高いため、特に40代以上の女性にとって危険だと知っておいてほしいですね。
ただし過体重も生活習慣病のリスクなどになります。そのため、バランスの取れた栄養豊富な食事と適度な運動をこころがけ、無理のない適正体重をめざしてくださいね」(中村りょうこさん)
確かに、ちょっとぽっちゃりさんのほうが若く見える気も…。あらためて自分のBMIを確かめるなど、健康維持の参考にしてもらえればと思います。
(取材・文/橋本真理子、たまひよONLINE編集部)
中村りょう子さん
PROFILE)
女性医療クリニック LUNAネクストステージ院長。女性骨盤底医学会認定専門医。泌尿器科専門医。横浜市立大学医学部卒業後、横浜市立大学泌尿器科に入局。横浜市立大学附属病院勤務などを経て、現職。小学生2人のママ。
※文中のコメントは「たまひよ」アプリユーザーから集めた体験談を再編集したものです。
※記事の内容は2025年7月の情報であり、現在と異なる場合があります。