子乗せ自転車の事故から子どもを守る!乗せ方・降ろし方&安全8カ条
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買い物や登園など、子どもと近所にお出かけするときに子ども乗せ自転車はとても便利。ただ、子どもが大けがをする事故も起きているので、乗る際には注意が必要です。安全に乗るためのポイントを、「自転車安全サポート委員会(じてサポ)」を主宰する北方真起さんに聞きました。
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子どもの命を乗せているという意識を持って
子ども乗せ自転車には「何歳から乗せていい」という法律上の規定はありません。一般的には、「しっかりおすわりができるようになったら」乗せ始めるケースが多いようです。ただ、1歳未満のヘルメット着用は、首への負担がかかることがあるという(社)自転車協会の見解もあります。自転車に子どもを乗せるのは、1歳になってからにしましょう。自転車は気軽に乗れるものと思いがちですが、一歩間違えば自分や子ども、歩行者などの命を奪うことも。そのような意識を持って、普段から安全に注意し、ルールを守って運転しましょう。
子どもの安全な「乗せ降ろし」方
【乗せ方】
1.平らなところに止め、先に荷物をカゴへ
自転車を平らなところに止めて、荷物を載せてからママ・パパは自転車の左側に立ちます。子どもは、乗せる前にヘルメットをかぶせて。ヘルメットのあごひもは、指1本分があごの下に入る長さで調節を。
2.子どもを乗せてシートベルトを締める
ハンドルロックがある自転車は、ロックがかかっているのを確認し、子どもを抱っこして自転車に乗せてシートベルトを締めます。締めたあと、はずれないか、しっかり確認して。
3.スタンドを上げて乗り、ハンドルロックを解除
しっかりハンドルを持ったままスタンドを上げ、自転車に乗ります。ハンドルロックがあるものは、解除して、前後左右をよく確認してから発進します。
【降ろし方】
1.平らなところに止め、スタンドをロック
凹凸や傾斜のない平らで安全なところに自転車を止め、ママ・パパが降りたらハンドルをロックします。続いてハンドルから手を離さずに、後ろかごに手を添え、体重をかけて踏み込みスタンドをロックします。
2.子どもを降ろします
子どものシートベルトのロックをはずし、正面から抱っこをするように降ろして。子どもが急に大きく動いてバランスを崩したり、足が引っかかって自転車を倒さないように注意。
3.最後に荷物を降ろします
あんよのできる子どもが車道に飛び出すこともあるので、子どもから目を離さず、必ず手をつないでおいて。ヘルメットは自転車から降ろしてからはずし、荷物は最後に降ろします。
雨の日に乗せるとき
雨の日は視界が悪くなったり、滑りやすくなったりするので乗らないほうが安全です。どうしても乗らなければいけないときは、レインコートを着て、速度を落として運転しましょう。また、マンホールは滑りやすいので、とくに注意して運転しましょう。
安全に乗るためのお約束8カ条
1.初めて子どもを乗せるときは、事前に広い場所で練習しよう
2.子どものヘルメット、シートベルトは必ず着用させる
3.歩道は歩行者優先。やむを得ず、通る場合はすぐに停止できる速度で
4.運転中の携帯電話・スマホ・イヤホンは絶対にダメ!
5.交差点や路地から出るときは、信号を守って安全確認
6.雨が降ったら傘ではなくレインコートを着用
7.子どもを座らせたらハンドルから手を離さない
8.自転車を「移動の手段」と考えると気持ちがあせるので、「親子で楽しむ時間」と考えて
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子ども乗せ自転車に子どもを乗せるときは、「子どもを最後に乗せて、先に降ろす」が鉄則。新しく子ども乗せ自転車を買うときは、ハンドルロックの付いているものがおすすめ。安全に気をつけて自転車ライフを楽しんでくださいね。(取材・文/ひよこクラブ編集部)
■監修:北方真起さん
自転車安全利用コンサルタント・自転車安全サポート委員会「じてサポ」代表。全国で安全な自転車の利用のしかたの講習会を開催。国土交通省、東京都、さいたま市などの自転車やまちづくりに関する協議会委員などを歴任。