【医師監修】[予防接種]ママがキャリアーでない場合も接種が正解! B型肝炎ワクチンの真実
B型肝炎ワクチンは、ママがB型肝炎ウイルスを持つ(キャリアー)場合、母子感染予防として、健康保険が適用されます。でも、乳幼児の場合、感染経路が不明なことも多く、父子感染や集団生活で感染することも。そんなB型肝炎ワクチンについて、小児科医の山中龍宏先生に詳しく伺いました。
ママがキャリアーだと接種も変わる!?接種の注意点とは?
ママがB型肝炎のキャリアーの場合、生後すぐ、赤ちゃんにはHBIG(抗HBヒト免疫グロブリン)という製剤で感染予防処置が行われます。あわせて、生後すぐ、1ヶ月、6ヶ月にB型肝炎ワクチン接種も開始。これらは母子感染の防止策として、健康保険が適用されます。
ママは妊娠中にB型肝炎ウイルスの有無を調べますが、パパは検査の機会が少ないもの。父子感染のケースもあるので、検査を受けてみることをおすすめします。
ママがキャリアーなら受け方が違います
生後すぐから接種可能ですが、一般的には2ヶ月以降。ママがキャリアーの場合は受け方が異なるので、出産したかかりつけの医療機関で、スケジュールの指示を受けてください。
副反応はあるの?
接種部位が赤く腫(は)れたり、発熱や発疹(ほっしん)、吐きけが出たりするなどの報告はありますが、いずれも軽度で治まり、重い副反応の報告はありません。発熱が続くなど、気になる症状がある場合は受診してください。
B型肝炎ワクチンの早わかりチェックリスト
[定期or任意]
☑定期接種
[ワクチンの種類]
☑不活化ワクチン
[接種方法]
☑皮下注射
[接種回数]
☑3回
[次の別の予防接種との間隔]
☑中6日以上
[接種時期]
☑生後すぐから接種可能。標準的には2ヶ月以降
2ヶ月以降、4週間の間隔で2回、1回目から20~24週間の間隔で1回の計3回。(ママがキャリアーの場合は異なる)
[防げる病気]
☑B型肝炎、B型肝炎による慢性肝炎(まんせいかんえん)肝硬変(かんこうへん)、肝がん
B型肝炎ウイルスは感染ルートがわかりにくい、怖い感染症です。人の多い場所などでも感染する危険があると考えると、赤ちゃんを守るためには必要なワクチンと言えますね。ヒブワクチンや小児用肺炎球菌ワクチンと同時接種するのがおすすめです。(文・ひよこクラブ編集部)
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初回公開日 2018/07/30
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