赤ちゃんの鼻詰まりの主な原因と対処法
赤ちゃんが鼻詰まりで苦しそうにしていると、かわいそうで早く何とかしてあげたくなりますね。赤ちゃんの鼻が詰まる原因と正しい対処法を知り、つらい時間をできるだけ短くしてあげましょう。
赤ちゃんの鼻がつまる原因
大人と比べて赤ちゃんは鼻詰まりを起こしやすく、しょっちゅう鼻が詰まっている赤ちゃんもいます。赤ちゃんの鼻の構造と、鼻詰まりを起こす原因について解説します。
赤ちゃんの鼻は構造的につまりやすい
赤ちゃんの鼻は大人と比べて低く、鼻の穴が小さく、鼻腔が狭いため、鼻水がたまりやすいのに出にくい構造になっています。その上、あお向けに寝ていることが多いので、一層、鼻水が排出されにくい状態になりがち。加えて気温の変化や空気の乾燥に対して鼻の粘膜が敏感で、鼻水が増えやすく固まりやすいので、赤ちゃんは鼻詰まりを起こしやすいのです。
鼻詰まりを誘発する病気
構造上の理由で、赤ちゃんは病気ではなくても鼻詰まりになることが多々あります。しかし、病気の症状として鼻詰まりが現れることもあるので注意が必要です。
<鼻詰まりを引き起こす病気>
●風邪症候群
風邪が悪化して鼻水がネバネバしてくると鼻の奥で固まり、鼻が詰まりやすくなります。風邪症候群が原因の鼻詰まりが悪化すると、中耳炎や急性副鼻腔炎(ふくびくうえん)を起こすことがあります。鼻詰まり以外の赤ちゃんの様子もしっかり観察しましょう。
●アレルギー性鼻炎
最近はアレルギーが低年齢化していて、花粉症などのアレルギー性鼻炎を発症する赤ちゃんが増えています。アレルギー反応を起こすと鼻の粘膜が腫れ、鼻水を排出しづらくなるため鼻詰まりが起きます。鼻詰まり以外にくしゃみや鼻水も現れます。風邪症候群との違いは、鼻水がさらさらしているのに鼻が詰まることです。
赤ちゃんの鼻が詰まっているときの対処法
鼻が詰まっているのは、赤ちゃんにとって非常に不快な状態。ご機嫌や食欲、睡眠など生活全般に悪影響を与えるので、早めの対処が重要です。
鼻詰まりよって起こる不快症状
鼻詰まりで呼吸がしづらくなると、母乳・ミルクが飲みづらくなる、寝つきが悪くなる、夜泣きをする、口呼吸になるなどの不都合が現れ、日常生活に支障をきたします。不快症状が強く現れている場合は「たかが鼻詰まり」と軽視せず、早めに病院に連れていきましょう。
鼻詰まりのときの受診の目安
鼻詰まりでふがふがしていても、赤ちゃんが元気で食欲もあり、ほかに気になる症状がないときは、ホームケアをしつつ様子を見てOK。以下のような場合は適切な治療を受けて、不快な状態を改善してあげましょう。
○診療時間外でも受診
・呼吸が苦しそう
○診療時間内に受診
・鼻詰まりが続いている
・せきがひどい
・食欲がなく、機嫌が悪い
・母乳・ミルクが飲みにくそう
・眠れない
鼻詰まりのときのホームケア
鼻詰まりで苦しそうにしているときは、以下のようなことをしてみましょう。それでも改善されない場合は、早めに受診しましょう。
1 こまめに鼻水を吸い取る
鼻水がたまっていると鼻の奥で固まって、鼻詰まりになります。鼻水吸い器や綿棒、ティッシュなどでこまめに鼻水を取りましょう。鼻の奥の鼻水を無理に取ろうとすると、鼻の粘膜を傷つけることがあります。鼻の入り口だけにとどめましょう。
2 蒸しタオルを鼻に当てる
蒸しタオルを鼻に軽く当てると、固まっている鼻水が湯気でやわらかくなり、排出しやすくなります。蒸しタオルで鼻と口の両方をふさがないように注意しましょう。
3 こよりでくしゃみをさせる
ティッシュペーパーで作ったこよりを鼻に入れ、くしゃみをさせます。その勢いで詰まっていた鼻水が出やすくなります。
4 部屋を加湿する
空気が乾燥していると鼻詰まりが悪化します。加湿器を使ったり、洗濯物やぬらしたタオルなどを室内に干したりして、湿度50~60%をキープします。
5 母乳・ミルクを少しずつ与える
鼻が詰まっていると、呼吸が苦しくてうまくおっぱい・ミルクが飲めません。いつもより回数を増やし、少しずつ与えましょう。こまめに水分補給することで鼻の中が潤って鼻水がやわらかくなり、鼻詰まりの解消にもつながります。
まとめ
不快な鼻詰まりを改善するには、鼻水をこまめに取ったり、鼻水をやわらかくするケアが欠かせません。ホームケアをしっかり行いつつ、赤ちゃんの様子をよく観察し、必要なときは早めに受診してくださいね。(文・ひよこクラブ編集部)