熱中症だけじゃない!赤ちゃんの夏の事故[やけど・溺水]コレが危ない!10項目
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夏真っ盛り。毎日暑い日が続いているので、赤ちゃんの熱中症に気をつけているママ・パパは多いことでしょう。けれど、夏に気をつけたいのは、熱中症だけではないのです! 意外なところで事故・けがが発生しています。夏に気をつけたい事故・けがについて、さくらんぼこどもクリニック院長・三日市薫先生に伺いました。
夏のやけどにご用心
「夏の直射日光は、屋外に出ると肌がチリチリするほど強いですよね。炎天下、直射日光にさらされたアスファルトや鉄板は、かなりの高熱になっています。屋外では、赤ちゃんがあんよしたり、おすわりしたりする場所に気をつけましょう。とくに注意したいのが、
①公園の滑り台やブランコ
②道路のマンホール
③駐車場の鉄板部分
④ベランダの避難ばしごのふた
など。赤ちゃんが近寄る前に、熱くないか確認し、危険と思われる場合には近寄らないように注意しましょう」(三日市先生・以下同)
「赤ちゃんを車に乗せる場合も、やけどのリスクがあることを知っておいて。炎天下の車内は、
⑤チャイルドシートのバックル・ベルト
⑥シート
などが、かなり熱くなっている場合があります。赤ちゃんを乗せる前に、熱くなっていないか必ず確認しましょう」
「2歳、3歳になって初めて花火をする場合は、花火によるやけどに注意を。
⑦線香花火の火球が足に落ちる、
⑧火のついた花火を手でつかむ、
⑨まだ熱い燃えかすを触る
などして、やけどを負うことがあります。花火に慣れていない子どもには、必ず親がつきそって見守りましょう」
水遊びでの溺水に注意
「子どもが大好きな水遊び。夏の楽しい遊びの一つです。けれど、赤ちゃんは水深が10㎝程度でもおぼれてしまいます。赤ちゃんや子どもは静かにおぼれると言われているので、親が事故に気づくのが遅くなることがあります。水遊び中は必ず親が見守って、目を離すときは水から出しましょう」
「大人用の深いプールに入れるときは、赤ちゃんにライフジャケットを着用させるといいでしょう。『浮輪を使えば大丈夫』と思いがちですが、それが実は危険!
⑩浮輪の真ん中に足を通し、おすわりの状態で水に浮くことができるパンツ型の浮き輪
は、過去に事故例があります(いずれも自宅のおふろでの事故)。また、大人が抱っこして入れる場合も、手が滑って赤ちゃんを落としてしまうことも考えられます。最近では赤ちゃん用のライフジャケットが販売されているので、赤ちゃんを大人用プールに入れる予定がある人はチェックしてみては?」
事故は思わぬところに潜んでいます。実家に帰省するときは、普段、自宅にはないもの(蚊取り線香や水風船、スーパーボールなど)が事故・けがの原因になることも。夏は家族で楽しい思い出をたくさんつくりたい季節。笑顔で秋を迎えられるよう、赤ちゃんの事故やけがにはしっかり注意しましょう。 (取材・文/ひよこクラブ編集部)
■監修/三日市 薫先生
さくらんぼこどもクリニック院長。医学博士。小児科医。東京大学医学部附属病院、日本赤十字社医療センターなどを経て現職。3人のお子さんのママ。