優しくても協力的とは限らない! 夫を変えた「キレた私」と「2歳差育児」
かけだしママライター、“ゆきまり”です。35歳で結婚して専業主婦となり、36歳と38歳のときに妊娠、息子と娘を高齢出産しました。同い年の夫と、遠方の実家に頼らず2人で協力して育児をがんばってきました。でもそう思えるまでには時間と経験、本音のぶつけあいが必要でした。
夫は超マイペース! 自己満足的な協力にモヤモヤ
夫はサッカーとカメラをこよなく愛する優しい人です。初めての妊娠がわかったときは「ワールドカップ年に生まれる!(息子2010年生まれ)」と喜び、妊娠検査薬の結果を一眼レフで撮影したほどです。
妊娠中は、「赤ちゃんが生まれたらゆっくりできないから」と、ランチのおいしいお店を食べ歩き、前から私が行きたかった姫路城へ連れて行ってくれました。しかし、それは夫も一緒にやりたかったこと。定期健診に付き添ってくれるとか、大きいおなかを気遣って家事をしてくれるとかはありませんでした。
不安だった初産にずっと付き添ってくれたのは感謝していますが、自宅に戻ってから率先してやってくれたのはオムツ替えだけ。「何か手伝う?」が口癖で、「じゃあ沐浴をお願い」と頼むと、「“ゆきまり”の方が上手だから」と逃げてしまいます。
月に数回あるサッカー練習のときは、一応私に申し訳なさそうにするけれど、私と息子を置いて行ってしまうのです。家事と育児で一息もつけない私は、むなしくてひとり泣いたこともありました。
やりたいことを妥協しない夫に遂にブチギレる!
今思えば、息子と2人で家から出て、積極的にママ友を作ったり、子連れ外出を楽しんだりすればよかったのかもしれません。でも高齢の自分の引け目と内向的な性格が邪魔をしました。
一緒に住む1番近い存在の夫が遠く感じる毎日でした。次第に夫の笑顔が憎く思えてきて、ある日サッカーの予定を入れようとした夫に、私の不満がMAX状態に。「私のことも考えて! 自分ばっかり好きなことして!! 」と泣きながら訴えたのです。
ところが夫は「何がしたいか言ってくれないとわからない。これでも毎週サッカーに行きたいのを我慢しているのに」と驚いた様子。
あ然としました。子育てや家事に対する意識の差が大きすぎたのです。しかし、夫にガッカリしたことよりも、「本当に言わないと伝わらないのだ」ということがわかり、これまでの自分を反省。私の気持ちを察してほしいという考えはすべて捨て、まずは伝えることから始めました。
大変だった2歳差育児が協力しあえる夫婦を作った
せまい家のなかで今何をすればいいのかなんて、「見ればわかるでしょ!」とは思いますが、もうちの夫は気づけるタイプではないと思いいたりました。
夫は逃げ腰でも、任せてしまえばできるのだとわかってきました。夫なりに頑張っている姿を見ているうちに、空いた時間にサッカーへ行くことも気にならなくなっていったのです。
夫も私を思い、息子が昼寝をすると「外でお茶でも飲んでくれば?」と声をかけてくれるようになりました。
息子がやっと1歳になったと思ったら娘を妊娠。あっという間に出産すると2歳差育児は想像以上に忙しく、「自分の時間がほしい」などと言っていられなくなりました。気づけば1日が終わり、夫のことを気にかける暇もありません。
娘をおんぶできるようになると、2人目の余裕で、夫の助けがなくても子連れ外出を楽しめるようになりました。すると寂しいのか羨ましいのか、自然と夫も私たちの予定にあわせるようになったのです。そして言葉にしなくても家事と育児を協力しあえるようになりました。
家事や育児に逃げ腰だった夫も、今では大嫌いだった食器洗いを自らできるほどに成長しました。「協力的な夫」は1日ではできあがりません。本音のぶつけあいと育児経験を重ねて、ようやくお互いを思いやって、協力できる夫婦になれたと思います。
[ ゆきまり * プロフィール]
かけだしママライター、ゆきまりです。35歳で結婚し専業主婦に。36歳と38歳のときに妊娠、息子と娘を高齢出産しました。現在は子どもたちと過ごす時間を大切にしつつ、在宅でライターの仕事をしています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。