元AKB・高城亜樹。2人の息子とサッカー選手の夫・高橋祐治と4人でぎゅうぎゅうになっておふろに入ることも
4歳と2歳の男の子を育てる元AKB48の高城亜樹さん。第2子の妊娠中には『たまごクラブ』の表紙にも登場してくれました。夫は清水エスパルス所属の高橋祐治選手です。夫婦の育児の様子について、高城さんに話を聞きました。
全2回インタビューの前編です。
夕食後の家族時間でコミュニケーション
――高城さんのInstagramではとっても幸せそうな家族の様子が投稿されています。家族の笑顔の秘訣を教えてください。
高城さん(以下敬称略) 夕食のあとから子どもを寝かしつけるまで、家族で過ごす時間でのコミュニケーションを大事にしています。家族4人で一緒に遊んだり、4人でぎゅうぎゅうになりながらおふろに入ることもあります(笑)。その時間は家事はいったん置いておいて、子どもたちが寝てから片づけるようにしています。
私も夫も性格や考え方や生きてきた環境が違うことはもちろん、2人の子どももぜんぜん違う性格です。そんなバラバラな個性の4人が生活するなかで、家族で会話しながら過ごす時間があるとチーム力が高まるというか・・・。この家族時間があることで、ちょっとしたズレやすれ違いも解決すると思っています。
――夫婦2人の時間は作っていますか?
高城 子どもたちが寝たあと10分でも15分でもいいから、お茶などをいれて夫婦で落ち着いて話す時間を取るように意識しています。夫婦でその日にあったできごととか、悩んでいることとか、仕事の話なんかを話します。あわただしい毎日でも、お互いに考えていることを少しでも話すことって大事だなって。毎日ちょっとずつ夫婦の状況を把握し合えていると、ちょっとしたもやもやもその都度リセットされて、大きなけんかが起きない気がしています。
サッカー選手の夫はすべての育児を一緒にしてくれる
――高橋選手はどんなふうに育児にかかわっていますか?
高城 サッカー選手という仕事柄、土日は遠征があるので子どもの園の行事には参加できないことが多いんですけど、家にいる間はすべての育児を私と一緒にやってくれます。平日の園の送りは私が行きますが、お迎えは夫が行っています。おふろ上がりに子どもに保湿クリームを塗ってくれたり。もちろん赤ちゃんのときはおむつ替えやミルク授乳もしてくれました。
――長男の産後から一緒に育児をしていたんですか?
高城 そうです。長男のときも里帰り出産をせずに、当時夫が所属するチームがあった佐賀県で出産したんです。産後は実家の母が手伝いに来てくれ、そのほかに地域の方や産院のスタッフさんの力を借りながら過ごしました。
というのも、長男を出産前に先輩ママから「夫婦で一緒に育児していきたいなら、新生児の時期から夫婦一緒にいたほうがいいよ」とアドバイスをもらったんです。「産後の女性が心身ともに大変な時期、満身創痍(そうい)で赤ちゃんのお世話をする姿をパパにそばで見て感じてもらうと、育児へのかかわり方が変わるよ」って。
――高橋選手は長男の産後の高城さんを見て、どうでしたか?
高城 もともとしっかり睡眠時間を取るタイプの私が、夜中もずっと起きて授乳している姿を見て「こんなに大変なんだ」とわかってくれたみたいです。家にいるときは一緒に長男のお世話をしてくれました。私は長男には母乳だけをあげていたんですが、二男は母乳とミルクの混合だったんです。夫は二男のときにはミルクの作り方を1回教えたらすぐに覚えてくれて、ミルクを作って授乳してくれていました。
――パパにイラッとすることはありませんでしたか?
高城 ありました(笑)。産後ってすごく情緒不安定で「これってどうするの?」って聞かれるだけでイライラしませんか。それこそミルクのことも、夫から聞かれたときにイライラして「自分で調べてよ」って強めに言っちゃったんです(笑)。それ以来、夫は私になにか聞く前に自分で調べてくれるようになりました。
夫がずっと一緒に育児をしてくれたので、今となっては夫がいなかったらどうなっていたんだろうというくらい、頼もしかったです。夫がいてくれたから、精神的にも安心できたと思います。
子どもが怒っていたら、理由を言葉にしてもらう
――夫婦で息子さんたちをどんなふうに育てたい、と話すことはありますか?
高城 自分を大事にできる人になってほしいね、とは話しています。私と夫が人前に出る職業だからこそ、周囲のことを気にしすぎないで、自分自身の人生を楽しんでほしいな、と思っています。
――そのために声かけなどで工夫していることはありますか?
高城 「生まれてきてくれてありがとう」と言葉にして伝えたり、「私たちにとってあなたたちはすごく大切な存在だよ」と伝わるように愛情表現をしっかりすること。あとは、子どもの意見を「どうしたらいいと思う?」「どうしたい?」と聞くようにしています。
2歳の二男はまだ自分の意思を言葉にできないけれど、4歳の長男は「どういう気持ちだよ」「こう思ってるよ」と言えるようになってきました。親として、子どもが自分の素直な気持ちを伝えられる環境を整えてあげたいな、ということは常に意識しています。
――たとえば、どんなふうに聞いてあげていますか?
高城 たとえば長男がすごく泣き叫んで怒っているとき、なにが嫌だったのかを「どうしたの、話してみて」と聞くようにしています。ゆっくり言い分を聞いてみると、子どもにも怒る理由があるんですよね。長男にとってはなにか引っかかることがあって怒っていたんだ、とわかったら「そうだったんだね、だから怒ってたんだ。わかったよ」と受け止めます。
子どもって、小さいながらも自分の考えがあるから怒ったり悲しい気分になると思うんです。だからその自分の気持ちを相手に伝えられるように、少しずつ聞いてあげたいな、と。
とはいえ、できてるかどうかはわからないですけど・・・。
――忙しい中で、つい子どもをせかしてしまうことはありますか?
高城 やっぱり日々忙しいと、親の都合を押しつけたくもなりますよね。自分で靴下をはこうとするけどなかなかはけないときなんか、「早くしてよ〜」って。
でも子どもにとっては、一生懸命靴下をはく挑戦をしている瞬間なのに、大人が「早くして」と言ったり、やってあげたりしてしまったら、その頑張りが評価されなくて残念な気持ちになるんじゃないかと思うんです。「早く!」と言われると、頑張ることがだめだったのかな、って思っちゃうかなって。急かしたくても、子どもが今どんな気持ちかな、と考えるようにしています。
――子育ての悩みをママ仲間に相談することもありますか?
高城 長男出産のときには、夫のチームメイトの奥さんたち・先輩ママにアスリート妻としてアドバイスをもらっていました。アスリート妻は夫の所属チームが変わると住む場所も変わるので、実家から離れた地域や、住んだことのない地域に引っ越すことが多いんです。そういうなかで、里帰り出産をどうするか、などを相談していました。でも今となっては、私がだんだんチームの中で先輩ママの立場になってきて、いろいろ聞かれることも多いです。
――高橋選手の姉で女優の高橋ユウさんも『たまごクラブ』に出ていただきました。育児トークすることは?
高城 ユウさんの子ども2人と、私たちの子ども2人は、どっちも同い年なんです。だから家族で会うときにはいろんな情報交換をしています。今は私たちは静岡県に住んで離れているから、いとこ同士がなかなか会えなくて寂しいです。
グズったときはサッカー動画でご機嫌に
――息子さんたちはエスパルスが大好きだそうですね。
高城 夫が清水エスパルスの所属になって静岡県に越して来てから、子ども2人もエスパルスの大ファンになりました。二男は生後3カ月くらいからスタジアムで試合を見ています。今はゴールが決まると「うわー!」「ゴール入ったー!」って大喜び。二男が夜泣きしたりぐずったりしたときにも、動画配信アプリでエスパルスの試合を見せると泣きやむんですよ(笑)
静岡県はサッカースクールの設備も非常に整っていて、数もとても多いです。長男は年中からサッカーを習い始めました。二男は長男が練習しているわきでボール遊びをして、歩き始めたころからサッカーボールを蹴っています。
――息子さんたちに将来サッカーを続けてほしいと思いますか?
高城 サッカー選手の夫は、知人やパパ仲間、取材時などにもよくそう聞かれるらしいんですけど、子どもたちにサッカーをやらせたいとは考えていないみたいです。夫はそれよりも音楽をやってほしいみたいです。夫婦では、サッカーだけじゃなくて、いろんなことに触れさせたいと考えています。
この夏、オリンピックのテレビ放送を一緒に見ていたら、長男に「バレーボールって何?」って聞かれたので「パパはサッカーの前はバレーボールをやってたんだよ〜」と話したり。私は元テニス部だったんですけど、オリンピックのテニスの試合を見ていたときに、私のラケットを見せたら、長男が「やってみたい」と。そこで今度体験してみようか、と話しています。
夫は小さいときに、父親の趣味でバンドの練習について行って、ドラムをたたいたことがあったらしいです。その写真を見せたら、長男が「ギターやってみたい〜」とも言っていました。子どもたちにいろんなことにチャレンジする機会をあげたいな、と考えています。そのなかで、彼らがどんなタイミングで自分の好きなことを見つけるんだろうって、すごく楽しみにしています。
インタビューの後編では、これまでの育児で大変だったことや病気の経験などについて聞きます。
お話・写真提供/高城亜樹さん 取材・文/早川奈緒子、たまひよONLINE編集部
YouTubeでも仲よし家族の様子を発信している高城さん。子どもの気持ちをきちんと聞いて受け止める、親としての姿勢がとてもすてきです。
インタビューの後編では、これまでの育児で大変だったことや病気の経験などについて聞きます。
PROFILE
高城亜樹さん(たかじょうあき)
タレント・俳優。1991年生まれ、東京都出身。AKB48として活動し、卒業後はタレント・俳優として活躍。2019年2 月にサッカー選手の高橋祐治さんと結婚し、同年11月に第1子、2022年9月に第2子を出産。