「娘がかわいすぎてやばい」古坂大魔王さん★親バカインタビュー
芸人として、ピコ太郎のプロデューサーとして、そして最近では役者に挑戦したりと多忙を極める古坂大魔王さん。そんな古坂さんに今年、待望の娘さんが誕生しました。2018年6月17日の父の日に生まれてきてくれた娘さんに、古坂さんは「かわいくてやばい!」とベタぼれ。出産当日の様子から、娘さんの将来、そして古坂さんの心境の変化まで語ってもらいました。
出産当日は、奥さんのことばかり考えていました
「予定日の2日後に、陣痛がきたんです。僕はその日、たまたま休みを取っていて一緒に病院に行ったんですけど、うちの奥さん、痛みには強いほうで『これ陣痛かな。ちょっと痛いくらい』とか言ってたのでびっくりしました(笑)。
ラスト3時間くらいは、さすがにつらそうでしたけど、分娩台に移ってからは1時間かからないくらいで娘が誕生。僕、“感動しい”なので、生まれる前から『生まれたら、どのくらい感動するんだろう』って考えてたんですけど、実際は出産直後に奥さんの体調があまりよくなくて、娘が生まれた喜びより、奥さんの心配のほうが大きかった。自分でいうのもあれですけど、デカい&ゴツい人間は根が優しいので(笑)、奥さんのことをずっと考えてましたね。
奥さんが痛がってる、苦しんでるっていうのがいちばんダメなんです。だから、娘に対しては生まれた瞬間より、次の日、病室であらためて対面したときのほうが『うわ~! おれの子だ~』って感動しました」
娘には、陽気ぶれる人になってほしい
「僕、男3兄弟で育ったんですよ。さらにずーっとモテなくて、高校時代も彼女なんていなくて。女性の扱い方がわからないので、女の子が生まれたとき、ちょっとどうしようかなと。たぶん男の子のほうが接しやすかっただろうなとは思いますけど、生まれてみたら、女の子…かわいくてやばいですね!
この間、デパートに行ったら高級ダウンジャケットが売ってて、1~2歳用で15万円したんですけど、真剣に買うことを考えましたから(笑)。そしたら奥さんが『こんなの一瞬しか着られないんだから、やめて』って言ってくれて、購入を思いとどまりました。
娘には、陽気な人になってもらいたいです。これは、“ぶる”だけでもいいです。人より秀でようとしたらコミュニケーション能力は絶対必要だと思うんです。奥さんも僕も、人見知りなんですけど、陽気ぶれるんですよ。人見知りを曲げない人っているじゃないですか、『おれ、人見知りなんで』って。僕は最近、この“人見知りブーム”が許せない(笑)。
あとは、けんかの強い子がいいな。相手を攻撃するのではなく、もし身の危険が迫ったときにどうすれば相手を制することができるかを教えたいですね。大事な娘なので」
子どもと一緒にいたいけどいられない、という葛藤はあります
「僕の仕事って、一般的なお仕事をされている方たちより自由に時間を使えるほうだと思います。今よりも娘と一緒にいる時間を長くしようとすれば、できないこともないと思いますけど、仕事を減らせば当然収入も減るわけで。この葛藤は、きっと誰にでもあると思います。
さらに、あっという間に上がって、あっという間に下がる世界でもある。僕は下がったときを経験しているので、お金がないときの苦しさを子どもに味わわせたくないんです。
だから、仕事はこれまでどおりやってます。その中で、僕が家族のためにできることは、言葉をつくすってことかな。『ありがとう』とか『ごめんね』は絶対に忘れない。愛の具現化って、“言葉”だと思ってるので」
娘が生まれてから、もうひとつの世界ができました
「これまでは、売れたい、仕事がしたい、お金が欲しい、とかいろいろ頭の中で考えていたことがあったんです。でも、朝起きて娘に『おはよう』と言うと、ニコッと笑顔が返ってくる。そのとき、夢とか目標だとかを凌駕する何かを感じるんです。
今まで自分が、30歳でこうなって、40歳でこうなって、50~60歳でこうしていたいなって考えていた中には、他人がいないんですね。ところが、家族ができるともうひとつの世界が現れる。『この子が〇歳のときは、自分が〇歳だからこれを残しておこう』とか『奥さんがこうなった場合はこうしよう』『自分が死んだときはこうしよう』とか、夢や目標を追ってた自分だけの世界よりも、強い世界が出てくるんです。しかも、すごくワクワクする。
僕のおじいさんが死ぬ直前に、息子、孫、ひ孫とか集まっている全員の顔を見渡して、『みんないるし、まぁいっか』って言ったんです。誰だって死ぬのは怖いじゃないですか。でも、孫とかひ孫を見て自分の血のつながりを知れば、『おれはあそこで生きてるぞ』っていう認識になっていく。『おれは死ぬけれど、DNAは残ってる』ってどこかで実感したのかなって思って。
そのおじいさんの気持ちが、今はなんとなくわかるんです。娘は将来、小・中・高校と僕が忘れ去った青春を経験していくわけじゃないですか。そう思うと、自分がこの世を去っても、この子がいろんなことを経験していけばいいかって思える。それが死の恐怖を軽減してくれてる気がするんですよね。だから、この子のためにも死んじゃいけないっていう気持ちと、死んでもいいやっていう2つの気持ちが出てきていて、今、すごく不思議な感覚です」
取材中、娘さんの動画や写真を取材陣に見せながらとても楽しそうに語ってくれた古坂さん。“家族”という新たな世界とともに走る、古坂さんのこれからの活躍にますます期待です!
『ひよこクラブ』2019年1月号では、古坂さんが赤ちゃんと一緒に室内でできる“くっつき遊び”にトライしています。本記事では紹介していない、インタビューもたっぷり掲載。ぜひチェックしてみてください!(撮影/もろだこずえ 取材・文/ひよこクラブ編集部)
Profile●古坂大魔王
1973年7月17日生まれ。青森県出身。1992 年、芸人デビュー。芸人、アーティスト、クリエーターなどマルチに活躍。2016年、『PPAP』で大旋風を巻き起こしたピコ太郎のプロデューサーも担う。書籍『ピコ太郎のつくりかた 日本人が世界で勝つための具体的な戦略(仮)』が1月31日に発売予定。