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赤ちゃん連れ飛行機、トータル150時間移動を経験したママがコツや注意点を徹底解説!

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南アフリカ在住ママライターの田中です。夫の仕事の都合で南アフリカ共和国のヨハネスブルグに移住、2017年に現地で長女を出産し、子育て真っ最中です。

実家への帰省や家族旅行など、飛行機を利用される方も多いと思いますが飛行機は言うなれば大きな密室、「逃げ場のない機内で泣き出したらどうしよう」「授乳やおむつ替えはどうするの?」心配事を挙げればキリがないですよね。

私は南アフリカ在住ということもあり、日本に一時帰国するだけでも往復36時間飛行機に乗らなければならず(乗り継ぎも合わせると40時間以上)、必要に迫られてという部分も大きいのですが、子どもが生まれてから1歳3ヶ月になるまでの間でトータル150時間以上の飛行機移動を経験したので、今回は赤ちゃんと一緒に飛行機(国際線)に乗る時のコツや注意点をご紹介したいと思います。これから赤ちゃんを連れて飛行機に乗る方の参考になれば幸いです。※国内線の場合は規定などが異なるので、別途確認されることをおすすめします。

そもそも、赤ちゃんはいつから飛行機に乗れるの?

代表的な航空会社のホームページを見ると、ANAとJALの国際線では、赤ちゃんが飛行機に乗れるのは、同伴者1名がついて生後8日以降と定められています。大人のシートベルトとつなぐことができる赤ちゃん専用のシートベルトがあり、そのシートベルトを装着して膝の上で抱っこするというのが基本です。

チケットの手配、料金や座席の手配は?

料金体系は航空会社によって異なりますが、国際線では生後2歳未満、国内線では生後3歳未満だと幼児扱いとなり座席利用なし(つまり膝抱きなど)で赤ちゃんと飛行機に乗ることができます(ちなみに私が一時帰国の際に利用したシンガポール航空では、生後2歳未満までは座席利用なし、大人運賃の10%で搭乗することができました)。

チケットを予約する際に乳幼児を同伴する旨を伝えます。機内には、バシネットという赤ちゃん用のベッドを設置できる座席があり、バシネットを利用したい場合はその旨も合わせて伝えます。ちなみに、バシネットを設置できる座席は数が限られているので、もし早くから移動日が分かっている場合は早めにチケット手配、リクエストをしておくことをおすすめします。また、これも航空会社によって異なりますが希望すれば離乳食を手配してくれるところもあります。持参した離乳食を食べてくれない場合も想定し、念のため要望しておいてもよいかもしれません。

また、裏ワザ的なのですが覚えておきたいのが特別機内食の存在です。特別機内食とは健康的な気配りや宗教上のルールに留意した機内食のことですが、ヒンドゥーミール(ヒンドゥー教徒用ミール)を希望するとかなりの確率でカレーが出てきます(私が過去搭乗した飛行機調べ、ですが)。機内では基本的に膝抱きの状態なのでナイフとフォークを使って食事をするのも一苦労。そんな時、カレーであればスプーンを持つ片手しか使わないので、赤ちゃんを抱っこしながらでも食べることができます。数に限りがあるので毎回出してもらえるかは分かりませんが、特別機内食のリクエストを出しておくのもおすすめです。

少し余談ですが、一度母子のみで日本ー南アフリカ間を往復したことがあったのですが、子どもと二人だけで渡航する際には荷物持ちをしてくれる無料サービスを受けることができました。搭乗口から機内への荷物持ち運びや、機内での荷物収納などをお願いできたのでとてもありがたかったです。航空会社によってサービスは異なりますが、母子のみでの渡航される場合などは、こういったサービスもうまく活用されるとよいと思います。

何を準備すればよい?機内持ち込みリスト永久保存版!

チケットと座席の手配が済んだら、次は持ち物の準備です!赤ちゃんと長時間空の上の密室、これをいかに乗り切るかは機内持ち込みの荷物にかかっていると言っても過言ではありません(笑)。時期によって必要度合いは変わりますが、飛行機移動150時間を経験して「これは絶対に必要」と思われるものだけを厳選した必需品をリストアップしていきます。

・おむつ
必要枚数は月齢によって異なりますが、多めに用意しておいたほうがよいです。(一度、子どもが機内で下痢をしてしまったことがあり、おむつが足りなくなってしまったことがありました)

・おしりふき
おむつ替えシーンだけではなく、お口拭きやお手拭き、子どもが食事をこぼしてしまった時の台拭きにも使えるので、これもおむつと並んで筆頭マストアイテム。

ちなみにおむつとおしりふきは万が一忘れてしまっても航空会社のものがあったりします。私は機内用に用意したおむつを使い切ってしまい、これはまずいと思って相談したところ、航空会社オリジナルのおむつをいただけたことがありました。厚手で正直肌触りも良くはありませんでしたがおむつはおむつ!とっても助かりました。

・離乳食/粉ミルク
離乳食は、日本でよく売っているパウチに入ったものが便利です。特に温めたりしなくてもOKで、そのまま食べさせられるものも多いのでありがたいです。赤ちゃんが固形のものが食べられるようになっていれば、少しずつちぎってあげられるパンも便利。

・食器+スプーン
離乳食を入れる食器とスプーン。機内食の食器も代用できると思いますが、特にスプーンは赤ちゃんの小さな口に合った専用スプーンがよいと思います。

・お菓子(なるべく手が汚れないもの)
食事とねんねの間で赤ちゃんがぐずってしまった時のお助けアイテム。クッキーなど、ものによっては赤ちゃんの手や口がベタベタになってしまって大変なので、できるだけ汚さずに食べられるおせんべいやたまごボーロなどがおすすめです。

・飲み物(ストローマグ+お茶、哺乳瓶+粉ミルクなど)
離着陸時、赤ちゃんの耳の気圧調整のために飲み物を飲ませるとよいので普段使っているマグや哺乳瓶は持参必須です。赤ちゃんの飲み物は液体持ち込み制限の対象外なので飲み物を入れた状態で持ち込めます(制度は変更になることがあるので事前に確認されることをおすすめします)。


・授乳ケープ/授乳口つきウェア

授乳しているママは授乳ケープがあるとよいです。大判のガーゼなどでも代用できますが、狭い機内で前後左右の人との距離も近いので、確実に授乳箇所を覆えるケープがあると安心です。授乳口つきウェアを持っていればそちらでもOK。

・タブレット、充電器・充電ケーブル

我が家では、iPadは飛行機に関わらず移動時間の必須アイテムになっています。「タブレットで映像は見せない」というポリシーの方もいらっしゃると思いますので、それぞれのご家庭のルールに沿って持参是非をご判断いただければと思います。

・おもちゃ(音が出ないもの)
お気に入りのものと目新しいもの2種類あるとベスト。大体の航空会社では子どもにおもちゃのプレゼントがあるので、それを目新しいもの枠にしてもよいかもしれません。機内では隣の人との距離も近く、大きな音が出ると迷惑になってしまうこともあるので音が出ないおもちゃだとベストです。

・着替え
食べこぼしたり、うんち(特に下痢の時などは大変)で服が汚れてしまうこともあるので、特に長距離線の場合、着替えは一揃え準備しておいた方が安心です。

・大判の布(ガーゼ)
大判の布が一枚あるとブランケットや授乳ケープ代わりに使えたり便利です。一番活躍したのがおむつ替えの時で、機内トイレのおむつ替え台は硬いプラスチックなのですが、赤ちゃんを寝かせた時に頭をゴツンとぶつけてしまうので、台の上にガーゼを敷いて赤ちゃんを寝かせるとクッションになってよかったです。

・絵本
我が家の場合は今のところあまり登場機会がないのですが、飛行機移動された他のママ友達から「あって良かった」と聞くアイテムです。絵本を読むのが好きな子ならば何冊か持参して、時間を持て余してしまうような時に読んであげるとよいと思います。

・睡眠薬
これは賛否両論分かれると思いますが、小児科の先生に相談して赤ちゃんに飲ませても大丈夫な睡眠薬を処方してもらうというのも一つの手です。実際、私は子どもが1歳を過ぎてからの長距離フライトがあまりにも不安だったので、先生にお願いして処方箋を書いてもらい睡眠薬を持参して行きました(結局、その時は良い子にしていてくれたので使用はしませんでしたが)。

・抱っこひも
こちらはあえてリストアップしなくても持って行かれる方が多いと思いますが、機内でぐずった時は長時間抱っこを覚悟しなければいけないので、我が家の場合は抱っこひもは機内持ち込み必須です。

・チェアベルト
意外に便利だったのがこのチェアベルト。大人用の椅子の背もたれに取り付けて赤ちゃんを固定するためのベルトなのですが、大人の腰に取り付けることも可能という優れものです。膝抱きの状態でこのベルトを装着すると両手が空くので、赤ちゃんがおとなしくしてくれればその状態で食事ができたり機内エンターテイメントを楽しめたりもします!

・ビニール袋
おむつ処理袋として、汚れた着替えを入れる袋として、様々なシーンで活躍するビニール袋。スーパーの袋でもよいですし、消臭機能付きのおむつ処理袋などがあればなおよいと思います。

・ジッパー付き保存袋
密閉できる袋は何かと便利。赤ちゃんの食べ物、飲み物、おもちゃ、汚れ物など、ありとあらゆるものを収納できる万能ポーチのような存在なので私は多めに持参しています。

飛行機に乗る前に準備すること・注意すべきポイント

いよいよ搭乗当日!手続きの流れに沿ってポイントをお伝えしていきます。

チェックインはカウンターで

オンラインという方法もありますが、赤ちゃん連れの場合はカウンターでのチェックインがおすすめです。理由としては、まず座席変更の交渉が可能であることです。仮にチケット手配の際「並びの2席」など希望の席が確保できなかったとしても、搭乗直前であれば調整可能な場合があります。さらに搭乗予定の飛行機に空席がある場合、航空会社によってはチェックインの際に希望すれば隣の席に他の乗客が来ないようにしてもらうこともできるようです。また、チェックインカウンターから搭乗口までベビーカーの貸し出しをしてくれる航空会社もありますし、持参のベビーカーを搭乗口まで持っていくという要望も伝えられるので乳幼児連れの場合はカウンターでの手続きが何かと安心だと思います。

赤ちゃんをできるだけ疲れさせておく、寝かさない、少しおなかを空かせておく

長時間フライトを乗り切るためには「機内で赤ちゃんがどれだけ寝てくれるか」が一番のポイントです。機内でできるだけ長く寝てもらうために、搭乗前は赤ちゃんをできるだけ疲れさせておく、寝かさない、少しおなかを空かせておくのがおすすめ。授乳さえすればすぐ寝てくれるという赤ちゃんの場合は寝かしつけてしまっても大丈夫だと思いますが、1日1〜2回しか寝てくれない赤ちゃんの場合は寝てくれるタイミングが貴重なので、その寝てくれるタイミングを機内に持ってこれると機内での時間が楽になります。

搭乗直前におむつ替え、パパ&ママもトイレに行っておく

当然機内でもおむつ替えは可能ですが、ご存知の通り機内のトイレは狭くおむつ替えの台も簡易的なものなので、広くて快適な空港のトイレでおむつ替えは済ませておくのがよいと思います。離陸後はパパ&&ママも赤ちゃんのお世話に忙しく、トイレもなかなか簡単には行きづらいので離陸前に行っておくことをおすすめします。授乳中で粉ミルクを使用している方は、ミルクの調乳も済ませておくとよいです。

優先搭乗を活用する?しない?

0〜2歳未満の乳幼児連れで渡航する場合、ファーストクラスまたはビジネスクラス同様に優先搭乗をすることが可能です。赤ちゃんを抱っこしながら長い列に並ぶのも体力的に大変なので、赤ちゃんがあまりぐずらなかったり寝ている場合はこの優先搭乗を利用してもよいと思います。逆に、優先搭乗するということは搭乗から離陸までの時間が長くなるということを意味するので、赤ちゃんがぐずっていたり、歩き始めていて離陸までの時間を持て余してしまいそうという場合はあえて優先搭乗しない方がよい場合もあります。優先搭乗するかどうかは、赤ちゃんの性格やその時の様子によって判断されるのがよさそうです。

いざ搭乗!飛行機の中での過ごし方

ひとたび搭乗してしまったら、赤ちゃんが泣こうがわめこうが、ある意味もう乗り切るしかないので「とにかくがんばる!」という精神論みたいな話になってしまうのですが、精神論以外にもいくつかポイントがあるのでお伝えしていきます。

もし並び席が手配できなかった場合、隣の席の人に座席交渉してみる

チケット手配時、チェックイン時に座席を交渉しても、どうしても並び席を確保できないことがあります。そんな時は最終手段として隣の席の人に直談判です。中には「絶対席を替わりたくない」という強い意志を持った方もいらっしゃいますが、私の経験上、赤ちゃん連れという事情を考慮してくれる人が大多数です。

母子のみ渡航の場合は、できるだけ隣に人がいない座席を希望してみる

母子のみ渡航の場合も座席交渉はされた方がよいと思います。母子のみで搭乗した際、バシネット席を希望していたのに別の席になってしまったことがあり、機内でチーフパーサー(客室乗務員の管理者)に相談したところ、バシネット席は無理だけれども3列並びで空席となっている席を案内してくれたことがあり、座席に赤ちゃんを寝かせることもできたのでとても助かりました。

ブランケットなどの備品や子どものおもちゃをもらっておく

席にブランケットや枕などが置いてあることが多いと思いますが、離陸後の上空は機内も冷え込むのでブランケットはさらに多めにもらっておくと安心です。また、赤ちゃんが寝た時に肘掛けに頭や足がぶつかって起きてしまう恐れがあるので、私は肘掛けの上に枕を乗せてクッション性を高めたりしており、枕も多めにもらっておくと何かと便利です。その他、子連れで飛行機に搭乗するとおもちゃをもらえる航空会社が多いので、持参のおもちゃに飽きてしまった時の代替案としてもらっておきましょう。

飲み物は基本こぼれる想定で。頼むのはお水かお茶がおすすめ

機内サービスで、ビールやワイン、ジュースの類を頼みたくなると思うのですが赤ちゃんが暴れたりしてこぼす確率が高いので、もしこぼれたとしてもサッと拭けてベタつかないお水かお茶を頼むことをおすすめします。アルコールやジュースは目的地に到着した時のお楽しみに取っておくということで…。


赤ちゃんとの飛行機、初めての時は特に不安ですよね。でも機内を快適に過すための航空会社のサービスもたくさんありますし、同乗するご家族やご友人、客室乗務員、時には周りの乗客の方も味方になってくれますので気を楽に。本記事が何かの参考になり、安心で、笑顔での赤ちゃん連れ旅の一助となったらうれしいです。

profile●●田中 絢子
南アフリカ共和国 ヨハネスブルグにて長女を出産、子育て中。現地での子育てを中心に、南アフリカの暮らしぶりについてブログ「南ア日和」で紹介しています。

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