母子同室で始まった、ジェットコースターのような育児生活 ~夫婦のじかん大貫さんの「ママ芸人日記」#2
2018年3月に男の子を出産した、お笑いコンビ「夫婦のじかん」の大貫さん。イラストレーター兼漫画家としても活躍中です。よしもと芸人・イラスト業・ママと毎日大忙しの大貫さんによるのコラム連載「ママ芸人日記」、第2回は「産後の母子同室での生活」についてです!
母子同室で始まった、ジェットコースターのような育児生活
結婚する人生、子どもをもつ人生、いろんな選択肢がある現代ですが、私も子どもを産むことに関しては悩みました。
元々保育士になりたかったくらい子どもは好きでしたが、単に子どもが好きなことと、自分で育てることとは全く別のことだと思っていました。
両親が共働きだったこともあり、弟が生まれた際には結構なバタバタ具合いで、幼い弟の面倒をみながら、私は将来子どもを育てる余裕があるのだろうかと小学生ながら既に不安がありました。
しかし、旦那と出会ってから、この人と一緒なら、子育ても楽しく明るくできるに違いない!と思えるようになりました。
とにかく優しい性格で、料理が壊滅的に下手な私に代わり家事をしてくれ、一緒にいると心が休まる、そんな温厚な人です。
この人となら一緒に子育てしたいと思える人にようやく出会え、妊娠することができ、ようやく出産。
3日間の陣痛に耐え、やっと生まれてきてくれた息子は本当にかわいくて、目に入れても痛くないとはこのことだと感動したものでした。
しかし、出産時にかなりの出血があり、貧血状態が続いた私…。
そんな中での入院は、「母子同室」という形でした。
母子同室ということに関して、とにかく生まれた直後から赤ちゃんと一緒に過ごせるというメリットしか見えていなかった私。
産後の貧血がひどかった私にとって、母子同室でいきなり子育てが始まる生活はかなりの過酷さでした!
初めての授乳もなかなかうまくいかず、一方息子の母乳を飲む力は想像以上に強く、乳頭が水膨れだらけになり、それでも頻回授乳をせねばならず、もちろん昼夜も関係なく泣くため、睡眠もろくに取れず。
自分の体を気遣う余裕もないまま、ジェットコースターのような怒涛の育児生活が始まっていったのでした!
しかし、旦那が病院にいてくれる間は非常に心も安らかでした。
ふたりで一緒に、明るく楽しくかわいい息子のお世話をすることが、こんなに楽しいことだとは…!
私の入院した部屋は家族が泊まれない個室だったのですが、入院の際の部屋を選ぶときに、実は結構悩みました。
一人だけの個室、家族が一人だけ泊まれる個室。
この二択で迷ったのですが、もちろん家族も泊まれる部屋の方が割高です。
栃木の実家から母が来てくれるということになっていたのですが、母のために家族も泊まれる部屋にした方がいいのか…でも、どうせ一緒に泊まるのなら、今後一緒に子育てをしていく旦那と一緒に泊まりたい…。
しかし旦那は東京に家があるのに、母親を帰らせて旦那と泊まるのも変だと思われるかもしれない…。
かと言って母を東京の自宅へ泊めるとなると、旦那とふたりきりになってしまい、旦那に気を遣わせるのではないか…。
大昔ですが、思春期の頃よく部屋の中をいろいろと探られたりしたので、母一人を東京の家に泊めるのもちょっと気が引ける…。
いろいろ悩み過ぎて、とりあえず誰か泊まれる状態になるから悩むのだと思い、一人だけの個室を選択しました。
しかし、あまりにも産後の貧血とひとりでの育児が大変で、母に気を遣うとかそんなことを考えるよりも、旦那も一緒に泊まって一緒に育児ができる環境にすれば良かった!と激しく後悔しました。
どうせ1週間弱の入院なんだから、あっという間に終わるだろうと思っていた産後の入院でしたが、貧血もあり、2週間以上も入院した私。
自分よりも後から出産した人がどんどん退院していき、病院のぬしとして妖怪化していきそうな気さえしました。
そんなバッタバタの入院でしたが、一人で育児をしていたせいもあり、産後に旦那と協力していくことが本当にありがたく思えました。
出産は本当に予定通りにはいかないものです。
今のところ何の予定もありませんが、もしもまた妊娠する機会がありましたら、次は旦那と息子と3人で泊まれる部屋を、家族旅行だと思って予約してしまおうと思います!
夫婦のじかん大貫さん プロフィール
よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属/夫婦お笑いコンビ「夫婦のじかん」の嫁担当。イラストレーターとしても活動中。相方は元・トンファー山西章博。息子(2018.3生)と夫との3人暮らし。2019年3月にコミックエッセイ「母ハハハ!」(PARCO出版)を発売。