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子どもの力を伸ばす「読み聞かせ」1・2・3歳にぴったりな年齢別のポイントは?

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monkeybusinessimages/gettyimages

子どものさまざまな力を伸ばすといわれている「絵本の読み聞かせ」。日々のかかわの中で取り入れているママやパパも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、相模女子大学学芸学部子ども教育学科准教授・金元あゆみ先生に「年齢別の読み聞かせのポイント」についてお話を聞きました。

読み聞かせがはぐくむものとは?

――子育てをするうえで「読み聞かせ=子どもにいい」というイメージがあって、当たり前にやっているところがあるのですが、実際のところ読み聞かせは子どもにどんな影響があるのでしょうか?

金元先生:読み聞かせは子どもの成長にとってさまざまな役割を果たしているのですが、その中でもいちばん大きいものは“心をはぐくむ”ということだと思っています。

――具体的にはどのように心がはぐくまれていくのでしょうか?

金元先生:子どもからすると読み書かせは、ママやパパ、先生など大好きな人の声で、時にはひざの上に乗って絵本を読んでもらうなど、ぬくもりを感じることもできる行為。
その行為そのものが、お話の世界のおもしろさと相まって、子どもの記憶の中にとても肯定的なものとして残っているので、読んでくれる大人との信頼関係が育っていくんです。

――たしかに、大好きな大人の声でさらにおひざの上に乗って…となると子どもはとても安心できそうですね。

金元先生:そうですね。うちの大学の学生も、絵本そのものはもちろん、読み聞かせの行為そのものが好きだったと答える子は多くいますよ。

――大きくなっても、そうやっていい思い出として覚えていてくれるのは、親としてもうれしいですね。

金元先生:そういった情緒面がはぐくまれたうえで、想像力や共感力、知的好奇心、言葉なども育っていくので、子育て中のママやパパには読み聞かせを積極的に取り入れていってもらいたいです。

<1・2・3歳>年齢別の読み聞かせのポイントは?

――実際ママやパパが読み聞かせをする際は、子どもの年齢によって読む本や読み聞かせの方法も変化していくと思いますが、読み聞かせのポイントを年齢別に教えてください。

金元先生:はい、年齢別の読み聞かせのポイントは以下のとおりです。

◼️1歳
大好きな大人の声(聴覚)と絵(視覚)、絵本の素材(触覚)を使って絵本を楽しみます。言葉のリズムでその楽しさは増していくので、抑揚をつけたり、繰り返したり、子どもの反応に応じて会話をしたりしながら読み進めていきましょう。
また、ものと名前が結びついてくるころなので、知っているものを見つけたり伝えたりすることを喜喜びます。「○○いたね」など子どもと一緒に発見を楽しみましょう。
自分の働きかけで変化する“しかけ絵本”も大好きです。一人でじっくりと絵本に働きかけている時とき、見守ることも大切です。絵本のしかけを試している時とき、子どもの集中を妨げない範囲で「むずかしいね」「やったね」など子どもの感じている気持ちを言葉にしていくと、挑戦する意欲が支えられ喜びも一層高まります。

◼️2歳
語彙(ごい)が爆発的に増え、二語文も話せるようになる時期。それとともに自我も拡大してきていますので、自分の姿と重ねることができる、楽しいだけではなく“いやな気持ちに共感できる絵本”もおすすめ。2歳なりに「わかる!」と共感できるはずです。自分との共通点を感じて生活や遊びの中で絵本の世界を再現したりセリフ・行為をまねたりすることも。身近な生活・遊びに関する絵本を取り入れて、一緒に再現を楽しみましょう。
また、このころは“ものにも感情がある”と思っている時期なので、擬人化された絵本のストーリーも好みます。

◼️3歳
3歳になると、ストーリーを理解できるだけでなく、先を見通すことができるようになります。
主人公と自分を同一化し、物語に励まされたり、勇気づけられたりすることも。
「わかる!」という共感だけだった2歳ごろから、「自分も頑張ろう」「自分もやってみよう」というところまで考えることができるようになります。
ときに時には中のストーリーがごっこ遊びにつながることもあります。空想の世界を広げてなりきって遊ぶ楽しさを味わえるよう、大人もイメージを共有しながら遊びに参加しましょう。
絵本の好みが出てくるため、子どもの共感できそうな絵本の種類をいくつか用意してあげるといいですね。

――絵本の読み聞かせを通して見えてくる子どもの成長っておもしろいですね。
ところで、1歳ごろの子で「絵本を読んでほしい」と本棚から絵本を引っ張り出して持ってくるのに、読み聞かせが始まると次々ページをめくっていってしまうというのは、絵本に興味がないのでしょうか…?

金元先生:そんなことはありませんよ。“ページをめくる”ということは自分の力で絵本の世界を展開できるという絵本のよさのひとつです。
めくること自体を楽しんで、その子なりに絵本とかかわり、めくって見えた世界の発見を大好きな大人と共有するよろこ喜びているんです。

大切なのはママやパパが子どもと一緒に楽しむこと。絵本と子どもの関わりかかわり子どもってこんなところに興味を持つんだ!」といった発見があったり、大人とは違う感性で絵本を楽しむ子どもの姿に感動したりすることが、読み聞かせをする側である大人の醍醐味醍醐味(だいごみ)
ママやパパが楽しそうにしていると、子どもは「もっと知りたい!」と思い、絵本に対する興味もどんどん広がっていきますよ。
(取材・文/大月真衣子、ひよこクラブ編集部)

忙しい毎日の中で、読み聞かせの時間を取ることが難しい日もあるかもしれませんが、「読み聞かせをしなきゃ」と気負うことはありません。
時間が取れたときに、親子でリラックスして読み聞かせを楽しんでみてはいかがでしょうか。

■監修/金元あゆみ先生
(相模女子大学学芸学部子ども教育学科准教授)
保育学・幼児教育学を専門とし、保育園での保育を経験したのち、大学院に進学。昭和女子大学での助教を経て現職。著書に「0歳児のあそび」(ひかりのくに)がある。

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