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子どもがいての在宅勤務でイライラと疲れがピークに!ママたちの声に専門家は?

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フェイスマスクと手指消毒剤を持つ母と子供
※写真はイメージです
FamVeld/gettyimages

4月7日に緊急事態宣言が発令され、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために外出自粛が求められ、多くの企業でリモートワークが実施されるなど、私たちの生活にも大きな影響をもたらしています。
保育園や幼稚園、学校の休園や休校によって負担が増える中、この生活に不安な思いをしているママやパパも多いのではないでしょうか。
そこで口コミサイト『ウィメンズパーク』に寄せられた、緊急事態宣言下での生活に関するギモンや不安について、1児のママでありながら社会学を専門として子育て世帯の調査をする、明治大学商学部教授・藤田結子先生にアドバイスをもらいました。

休園や休校の中での外出自粛やリモートワーク…どう乗り越える?

藤田先生にウィメンズパークに寄せられた、緊急事態宣言下での生活に関するお悩みにアドバイスをもらいました。

<お悩みその1> リモートワークをしながらの子どもの世話に限界…

「緊急事態宣言対象地域に住んでおり、保育園は登園自粛要請、仕事は在宅勤務になりました。
元々ひとりでは遊べない子なので、遊んでいても5分おきに「ママ~」と呼ばれます。ひとりで過ごしてもらえるように、大量のお菓子とDVDを用意しましたが、全然ダメです。
仕事量がどんどん増えること、子どもにずっと話しかけられることで、イライラしてしまいます。子どもは悪くない、自分と家族の命が一番大切と自分に言いきかせ、必死に笑顔を作っています。
結局仕事が終わらず、子どもが寝ている早朝夜間にやって、寝不足で、本当に疲れます」

◼︎藤田先生からのアドバイス
今は両親が医療従事者などの子ども以外は、基本的に保育園から登園自粛をお願いされていて、とても大変だと思います。
しかし、本当に限界がきてママが倒れてしまってはいけないので、一度保育園に相談してみるのはいかがでしょう。
一日中お菓子やDVDで時間をつぶすよりは、週に何日、何時間とか少しでも保育園を頼ることができれば助かりますよね。

また、この緊急時においては仕事でもいつも通りのパフォーマンスを保つことはほぼ不可能ですので、上記のような対応と同時に勤務先にも理解してもらえるように働きかけることができるといいですね。

<お悩みその2> 休園・休校によって親もストレスがたまってしまう…

「長引く休校休園で、母親の私がストレスで倒れそうです。
勉強させなくちゃストレス、きょうだいげんか、大したことではないですが毎日献立を立て作ること、仕事がはかどらない事にイライラ、1人時間が欲しいです。
休校が始まってしばらくは、それなりに楽しんでいたのですが、2か月ほどたち、私自身が疲れ果ててしまいました。最近は主人がテレワークする日もあり、子どもたちが騒がないよう問題を起こさないよう気をつけつつ三度の食事など…。
自粛生活の中で、良いストレス解消法を教えていただきたいです」

◼︎藤田先生からのアドバイス
今の状況でのストレス解消法は、お悩みの中にもあるように“一人になる”ということしかないですよね。
一日一回一人で散歩に行く、などでもいいと思いますが、いったん家事や育児から完全に離れるために、パパの仕事が休みの日にビジネスホテルなどがやっている“リモートワーク応援プラン”などを利用してホテルで半日寝たり、テレビを見たりするのもいいと思います。
子育てをするのが当たり前だと思っていると、子育てが負担になることに気づいていない人もいるかもしれませんが、子育ては本当に大変な仕事なんですよ。
パパがリモートワークでママが働きながらワンオペで子育てしていたら、ママは寝ている時以外働き続けている状況になるので、確実にストレスも疲れもたまってしまいます。
一人の時間を作らないと、休むってことにはならないと思うので、可能な方法で一人になる時間を作り出してみてくださいね。

<お悩みその3> 長引く自粛生活で子どもの様子に変化が…

「3歳と5歳の男の子がいます。子どもたちの通うこども園では3月頭から幼稚園部のみ休園が決まり、2人ともそれから1度もこども園へ行っていません。
上の5歳は体を動かさなくなったせいもあるのか食欲が4~5割減ってしまいました。もともと食の細い子なので今は2~3歳児の平均並しか食べていません。お菓子をやめたいけど、お菓子しか楽しみがないようで止めるのも躊躇してしまいます。
下の3歳はわがままや癇癪が増えました。人を叩くことはなかったのに私を叩いて泣き喚いたり、要求が通るまで泣き続けたりと、甘えもひどくなりました。
できるだけ受け止めてあげたいけど、この外出自粛下でどうやってストレス発散させていいのか思いあぐねています」

◼︎藤田先生からのアドバイス
子どもたちは外で元気に遊ぶのが仕事、というところもあるので今は本当につらいですよね。
食欲が減ったり、かんしゃくやわがままが増えているということは、ストレスがたまっているのだと思います。
やはり、体を動かすことを心がけるといいと思います。
感染症対策をしたうえでのお散歩に朝晩出てみてはいかがでしょうか。
私も、人の少ない時間帯に息子と小学校のまわりをジョギングしたり、家の前で縄跳びをさせたりしています。
近所でいいので少し外に出て体を動かすことでお子さんの心身のバランスを保ってあげてくださいね。

新型コロナウイルスによる変化に期待することとは?

今回の新型コロナウイルスの感染拡大によって私たちの生活は一瞬にしてガラリと変わってしまいましたが、藤田先生はその変化に期待している部分もあるそうです。
「今回の件では、ママだけでなくパパもテレワークをやるという大きな実験になりました。
保育園や幼稚園、学校の休園、休校によって家庭の負担の総量が増えたので、まだ圧倒的にママの負担のほうが大きいのですが、平日ほとんど家事や育児をしなかったパパが、家事や育児を少しでもするようになったり、一緒に夕食を食べられるようになったりと、ポジティブな変化につながった部分もあります。
今後、保育園や幼稚園、学校が再開したときにその習慣が残っていれば、これまでよりはママの負担を減らすことができるのではないかと期待しています」(藤田先生)

※文中のコメントは口コミサイト「ウィメンズパーク」からの引用です。

お話・監修/藤田結子先生 取材・文/大月真衣子、ひよこクラブ編集部

未知のウイルスに対して、まだまだ不安なことはたくさんあると思います。
そんな中でも、まずは家族みんなが健康でいられるように、今できることに取り組んでいきましょう。
そして、今回起こったポジティブな変化を、ウイズコロナ・アフターコロナの世界でも生かしていきたいですね。

藤田結子先生(ふじたゆいこ)
(明治大学商学部教授)

東京都生まれ。慶応義塾大学を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。16年10月から現職。専門は社会学。調査現場に長期間、参加して観察やインタビューを行う研究法を用いて、日本や海外の文化、メディア、若者、ジェンダーなどの研究をしている。著書に「ワンオペ育児 わかってほしい休めない日常」(毎日新聞出版)などがある。

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