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ひとり親になった日#1:思いがけない不幸とともに生きるには

ワンオペ育児、孤育て、長時間労働、少子化…。本特集「たまひよ 家族を考える」では、妊娠・育児をとりまくさまざまな事象を、できるだけわかりやすくお届けし、誰ひとりとりこぼすことなく赤ちゃん・子どもたちの命と健康を守る世界のヒントを探したいと考えています。今回は「たまひよ」で育児マンガを連載中のわぐりさんの「ひとり親になった日」をシリーズでお届けします。(たまひよ編集部)

2歳の息子のお母さんをしています、わぐりです。「ハハのつぶやき」という子育てイラストをTwitterInstagramで描いています。たまひよオンラインでは、不妊治療〜妊娠〜出産〜育児までの気づきを描いたマンガ連載をしています。

ひとり親になった日#1:思いがけない不幸とともに生きるには

私は、現在2才の息子と犬と暮らしているシングルマザーです。実家の隣に住んでいて、経済的にも生活面でも、両親に全面的に支えられながら、平日は子どもを保育園に預けて、働きながら生活しています。子どもの父親からは養育費を受け取り、月に一回1時間程度面会をさせています。

私の家庭の事情なんて、興味のある人はさほどいないと思いますが・・・息子が生後2ヶ月で元夫が突然家を出ていってから、私がひとり親になろうと決断できるまでの半年間は、本当に人生で一番苦しかった。比喩ではなく毎日毎晩、脱水症状になるんじゃないかと思うぐらい泣いていました。「シングルマザー 幸せ」と何度検索したことか。匿名掲示板などに相談を書き込んで、いただいたコメントに救われたり絶望したりしていました。

ひとり親といっても、今どき珍しくないかもしれません。ひとり親になった理由もそれぞれ事情は違うと思います。でも、いま、まさに、ひとり親になろうか悩んでいる、なってしまって絶望している、そんな方がいたら、自分の体験が少しでも役に立てられないかと思い・・・自分の離婚体験について書こうと思いました。正直、未だにこの人生の大ショックから立ち直れていない自分が書くのもどうかと思うのですが、少しでも、どなたかの役に立てたら嬉しいです。少し長くなるので、これから3話にわたって書いていこうと思います。

思いがけない不幸である、と認識する。

最初に重要だったのは、この件に関して、自分を責めなくてよい、ということに気づいたことでした。

ひとり親になりたくてなったという方は稀だろうと思います。ほとんどの方は、何かしらの思いがけない出来事(思いがけない妊娠、離別や死別など)を経験された方なのではないでしょうか。私もその1人で、息子が生後2ヶ月で突然元夫が家を出ていき、パニック状態でした。理由として「思いやりがなくなった」と言われ、自分を責めました。自分が悪いのか?自分のせいで息子を不幸にしてしまうと、毎日毎日地獄のように自分を責めました。どうしてこうなったのか、何が悪かったのだろうと、何万回も考えました。でも、結論は出なかった…

あるときふと、「これは思いがけない不幸なのかもしれない」と思えるようになりました。事故にあったり、地震にあったり、天災に見舞われたりするのと同じように、なにかしら世の中に一定の確率で起こる不幸が、自分の身に起きてしまっただけなのでは、と考えたのです。誰のせいなのか?という考えから離れることが、未来に目を向ける第一歩になったと思います。

立ち直る必要はない、と諦める。

次に重要だったのは、無理に立ち直らなくて良い、ということを受け入れることでした。

元夫が家を出て行った直後、私はおそらく心を病んでしまっていて(あまり記憶がない)、母が毎日泊まり込みで様子を見にきていました。兄弟や友人も心配してくれました。私は、自分に起こった出来事や悲しみや不安を話しながら、いつも「でも、もう大丈夫」という言葉で終えていました。自分に言い聞かせていた面もあれば、早く周りを安心させたいという気持ち、いい加減周りもこの話題は飽きているだろうという気持ちから、早く立ち直りたくて焦っていたのです。「かえってよかったじゃない」とか「ひとり親の方が気を使わなくて楽しいよ」みたいな言葉をかけてもらっても、そう思えたら幸せなのに、そうは思えなくて…本当は毎日、心は泣いていました。その理想と現実のギャップにまた落ち込んでいました。

そんなとき読んだある本(フェイスブックのCOOシェリル・サンドバーグ氏の「Option B」という本)に、「オプションBの人生でいいのだ」と書かれていました。辛さとともに生きて良い、本当はこの人生を望んでいたわけじゃないんだという気持ちで生きて良い、と言ってもらえたようで、とても救われました。

全てには当てはまらない不幸だ、と理解する。

最後に重要だったのは、この不幸はたったひとつの出来事である、ということを理解することでした。

私は、長年連れ添った、信頼していた人に裏切られたことによって、しばらく人間不信のような状態になっていました。人間不信というより、自分不信に近いかもしれません。こんなに時間をかけても人と信頼関係を築けなかった自分が、他の人と信頼関係を築けるわけがない。こんなにも愛情がそこにあると思っていたのにそれが嘘だったということは、他の人との愛や友情もまやかしなのかもしれない。こんなにうまくいってると思ってたことが違ったということは、私は仕事でもそうなっているのではないだろうか?などなど。

でも、そんなこと、絶対ありません。全てに当てはまる法則なんて存在しなくて、そこにただひとつの不幸が起こっただけ。あるエッセイ(小野ほりでいさんの「平気で生きるということ」)を読んで、その考えがすっと頭に入ってきたことを覚えています。

上記の3つは、不幸な出来事とともに生きていく上で、すごく重要な視点だなと、いまでも思っています。今でもたまに、「なにが悪かったんだろう」「いまだに立ち直れない私はおかしい」「私は誰ともうまくやれないんだ」という負の思考に囚われてしまうことがあり、いつも戦っています。

ひとり親になった日#2に続きます。

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