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妊娠中に気をつけたい感染症の予防と対策 母子感染する感染症から赤ちゃんを守ろう!【専門家】

若い妊婦カジュアルウェアで微笑む
maroke/gettyimages

感染症といえば新型コロナウイルス感染症を想起する人も多いと思いますが、妊娠中はほかにも気をつけたい感染症があります。中には、母子感染すると赤ちゃんへの影響が大きなものもあり、しっかりとした予防&対策が必要です。

トキソプラズマ症

【赤ちゃんへの影響】
妊娠初期にママが初めて感染すると、水頭症などの先天的トラブルを引き起こす可能性があります。

【妊娠・出産の影響】
妊娠中にママが初めて感染すると、流産の原因になることがあります。初期の健診で検査をします。

【病原体の種類】
トキソプラズマ原虫

【感染経路】
経口感染、胎内感染

【主な症状】
症状が出ないことがほとんどですが、リンパ節の腫れ、発熱があることも。

【治療法】
妊娠初期に抗体検査を行います。初感染が疑われる場合には、薬剤を使用することで、胎内感染率が低下するといわれています。

【予防ポイント】
生肉は避け、肉類は十分に加熱して食べましょう。また、ネコの排せつ物に原虫が寄生している可能性があるため、妊娠中に初めて飼い始めるのは控えて。前から飼っている場合は、トイレ掃除はなるべく夫にお願いし、自分で処理する場合はマスクとゴム手袋の着用を徹底。

風疹

【赤ちゃんへの影響】
妊娠20週ごろまでにママが初めて感染した場合、先天性風疹症候群といって、赤ちゃんに難聴や白内障などの影響が現れる場合があります。

【妊娠・出産の影響】
胎児形態異常や流産の原因になることがあります。

【病原体の種類】
風疹ウイルス

【感染経路】
飛沫感染、胎内感染

【主な症状】     
発熱、発疹、首のまわりのリンパ節が腫れる。症状がほとんど出ないケースもあります。

【治療法】
治療薬はなく、症状が治るまで安静にします。妊娠中のワクチン接種はできません。

【予防ポイント】
妊婦さんは風疹のワクチン接種※ができないので、夫や家族がワクチン接種をして感染予防に努めましょう。とくに30〜50代の男性は、子どものころにワクチン接種率が低かった世代なので早めに対策を。

サイトメガロウイルス

【赤ちゃんへの影響】 
妊婦さんが初めて感染すると、胎児水腫、胎児肝脾腫(たいじかんひしゅ)、胎児発育不全、小頭症や難聴、精神発達障害などの症状が出る可能性があります。

【妊娠・出産の影響】
羊水量異常を引き起こすこす可能性があります。

【病原体の種類】
ヘルペスウイルスの一種

【感染経路】
飛沫感染、接触感染、胎内感染、産道感染、経母乳感染

【主な症状】
症状がほとんどないか、風邪のような発熱、首のリンパ節の腫れなど。

【治療法】
現時点で治療法は確立していません。

【予防ポイント】
成人女性の30%は抗体を持っていません。上の子がいる場合は、小まめな手洗いを徹底。食べ物や食器は別にし、口移しや食べ残したものを食べるのも控えましょう。

単純ヘルペス

【赤ちゃんへの影響】
胎内感染による先天性感染症と、産道感染などによる「新生児ヘルペス」がありますが、先天性感染症は極めてまれ。「新生児ヘルペス」は、多臓器不全や神経後遺症が残る可能性があります。

【妊娠・出産の影響】
分娩時に性器ヘルペスの症状が出ている場合は、産道感染を防ぐため帝王切開に。

【病原体の種類】
単純ヘルペスウイルス(1型・2型)

【感染経路】
接触感染、胎内感染、産道感染

【主な症状】
単純ヘルペスの1型は口や唇に、2型は性器に感染。感染部にかゆみや痛みを伴う小さな水ぶくれができ、性器ヘルペスの場合、痛みで排尿が困難になることも。

【治療法】
軟こう塗布や内服薬での治療が可能。症状が重いと、点滴による治療を行うことも。

【予防ポイント】
妊娠中のセックスは、必ずコンドームを着用。家族が発症している場合は、タオル類の共有は避け、トイレでは使い捨ての便座シートを使用するなどの対策を。

麻疹(はしか)

【赤ちゃんへの影響】
胎内感染すると、最悪のケースでは胎児死亡する場合があります。また、誕生後間もなく、赤ちゃんが発症することもあります。

【妊娠・出産の影響】
感染力が強く、妊婦さんが感染すると子宮収縮を起こす確率が高くなるため、流産・早産のリスクが上がるといわれています。

【病原体の種類】 
麻疹ウイルス

【感染経路】
空気感染、胎内感染

【主な症状】
高熱、鼻水、せきなどの風邪のような症状。発疹も。

【治療法】
特効薬はなし。解熱剤などの対症療法をして安静に過ごします。

【予防ポイント】
人込みはなるべく避ける。妊娠中はワクチン接種ができないので、夫や家族が早めにワクチン接種して、発症しない、うつさない対策をしましょう。

梅毒

【赤ちゃんへの影響】
胎内感染すると、赤ちゃんの目や耳、肝臓などに障がいが出る先天梅毒になる可能性が。胎盤を通して胎児に感染するので、胎盤が完成する前に治せば、胎児への影響はほぼ心配ありません。

【妊娠・出産の影響】
妊娠初期に治療すれば影響は少ないです。妊娠中期以降に感染すると、胎児形態異常・早産につながることも。妊娠初期の健診で血液検査をします。

【病原体の種類】
寄生虫(梅毒トレポネーマ)

【感染経路】 
接触感染、胎内感染

【主な症状】
感染後3週間くらいには、感染した粘膜や皮膚(主に陰部、口唇、肛門等)に小さなしこりが発生。痛みがないことが多いです。

【治療法】
抗菌薬を服用して治療します。

【予防ポイント】
妊娠初期に、夫婦で抗体検査を受けましょう。主に性交渉で感染するため、セックスのときは必ずコンドームの着用を。

水痘(水ぼうそう)

【赤ちゃんへの影響】
妊娠初期にママが初感染すると、赤ちゃんは先天性水痘症候群になることも。出産直前にママが感染した場合、赤ちゃんの水痘感染・重症化を予防する治療を行うことがあります。

【妊娠・出産の影響】
分娩1週間前にかかった場合、子宮収縮抑制剤を使用し妊娠の期間を延長。その間にママに抗体が作られ、赤ちゃんに抗体が移行するのを待つことも。水痘抗体価の高い免疫グロブリン製剤を使用することもあります。

【病原体の種類】 
ヘルペス属ウイルスの一種水痘帯状疱疹ウイルス

【感染経路】 
飛沫感染、胎内感染、産道感染

【主な症状】
かゆみの強い発疹が全身に出ます。

【治療法】
抗ウイルス剤を服用することで、重症化を予防することはできます。

【予防ポイント】
夫や家族が水痘の抗体がない場合は、ワクチン接種してもらいましょう。

伝染性紅斑(りんご病)

【赤ちゃんへの影響】
胎内感染すると、胎児貧血になったり、おなかの赤ちゃんの発達が遅れる胎児発育不全を起こしたりする可能性があります。さらに、赤ちゃんの全身がむくむ胎児水腫になることも。

【妊娠・出産の影響】
重症の場合、まれに流産・早産を引き起こすことがあります。感染者の半数は、症状が出ないともいわれています。

【病原体の種類】 
パルボウイルスB19

【感染経路】
飛沫感染、接触感染、胎内感染

【主な症状】
発疹が全身に出ます。

【治療法】
安静にするほか治療法はなく、予防するワクチンもありません。

【予防ポイント】
上の子がいる場合は、うつりやすい感染症ととらえ、日ごろの手洗い、うがい、マスク着用を徹底。流行がわかっている場所等があれば、そこには近づかないことが大切です。

B型肝炎ウイルス

【赤ちゃんへの影響】
B型肝炎ウイルスキャリアー※のママから生まれた赤ちゃんは、感染していないかを出産後に検査します。感染している場合は、ワクチン接種などの感染予防を行い、生後9〜12カ月後には、予防できたかどうかを血液検査で確認。

【妊娠・出産の影響】
キャリアーであることが判明したら、妊婦さんと胎児の経過を注意深くチェック。母子感染を予防しながら過ごし、分娩中も感染しないよう適切な処置を行います。

【病原体の種類】
B型肝炎ウイルス

【感染経路】
接触感染

【主な症状】
全身のだるさ、食欲不振、吐きけなどが起こります。

【治療法】
妊婦の健康状態を確認しながら、ワクチン接種などで母子感染を予防します。

【予防ポイント】
妊娠初期に妊婦健診で感染検査を行う。血液や体液を介して感染するので、セックス時は必ずコンドームを着用します。

エイズ(H I V)

【赤ちゃんへの影響】
キャリアーのママから生まれた赤ちゃんは、抗ウイルス薬を投与し感染を予防。

【妊娠・出産の影響】
ママがキャリアーの場合は、妊娠・出産を適切に対応できる病院を紹介されます。産道感染を防ぐため、出産は帝王切開に。

【病原体の種類】 
ヒト免疫不全ウイルス

【感染経路】 
接触感染、産道感染

【主な症状】
発病していなければ症状は出ません。

【治療法】
妊娠中に感染が判明したらすぐに治療を開始し、エイズ発症を予防します。

【予防ポイント】
妊娠初期にHIV検査を(通常妊娠初期検査に含まれています)。セックスのときは必ずコンドームを着用し、妊娠中の感染を防ぎます。


※一過性の感染で終わらず、そのまま感染している状態が続いてしまう場合があり、この状態をキャリアーといいます。

*B型肝炎とエイズは一般的には「胎内感染はしない」と考えられており、その前提で管理されています。

監修/松田秀雄先生 文/早田佳代、たまごクラブ編集部

菌やウイルスは目に見えないので、外出する際はマスク着用、帰宅後は手洗い、うがいの徹底を。妊婦さんだけでなく、夫や家族の感染対策も大切です。基本的な予防策と“感染リスクのある場所に近づかない”生活や、ワクチン接種できるものは早めに打って、赤ちゃんとママを感染から守りましょう。

参考/『たまごクラブ』2021年9月号「母子感染する感染症から赤ちゃんを守ろう!」

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