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乳がん発症をきっかけに過去の物が全部いらなくなった「生きるために、捨ててみた。」だいたひかるさんインタビュー

更新

40歳で乳がんに罹患。43歳で再発。45歳で奇跡の妊娠を経験し、2022年1月に男児を出産。人生のタイムリミットを意識したことで自分を見つめ直し片づけを始めたら“本当にいるモノ”が見えてきたというお笑いタレントのだいたひかるさんにお話を聞きました。

※2021年12月取材。

病気をきっかけに変わったこと

乳がん罹患により、人生観がガラッと変わったというだいたさん。病気になる前は、「自分は頑丈」だと過信しているところがあり、暴飲暴食はもちろん、食べ物には特に気をつかっていなかったと言います。

――病気の前後で生活はどのように変化しましたか?

だいたさん(以下敬称略) 食べ物を選ぶときは、成分表をチェックするようになりました。食事にも気をつかい、白米と玄米をブレンドしたり、サラダ油ではなくオリーブオイルを使用したり。無添加なもの、なるべく自然のものを摂取するよう心がけています。

また、以前は人間よりも、愚痴や文句を言わない“モノ”が好きで、「好きなモノ」「テンションが上がるモノ」を買っては溜め込む生活を続けていました。気づけば、クローゼットは袖を通さないタグ付きの洋服でいっぱいに。でも、病気をしてからは「どれくらい欲しいのか」「本当に使うのか」と自分にとって価値のあるモノを吟味するようになりました。

――人生観にはどのような変化がありましたか?

だいた 病気を経験するまでは、「いつまでも人生が続くような感覚で、平均寿命は生きるだろう」と漠然と考えていました。でも、がんと告知されたと同時に人生のゴールテープが見えたんですね。電車で例えると、それまでは永遠に続く線路を鈍行列車でゆっくり走っていたはずなのに、突然、特急に乗せられ目の前に終点が見えてきた感じです。そんな風に終わりが見えると、「50歳までにはこうなっていたい。60歳までにはこうしたい」と人生を逆算して考えるようになりました。

「捨てる」のは過去への執着、「片付け」は未来を切り開く行い

もともとだいたさんは、片付けが苦手で部屋も散らかりやすかったと振り返ります。けれど、時間が有限だと知ってからは、残りの人生をどう生きたいのか、自分を見つめ直すことができたと話します。

ほとんど使っていないノートも処分することに
お気に入りのグッズも子どもが口に入れてしまう可能性があるものは捨てることに。

――捨てるとき「もったいない」と躊躇しませんか?

だいた 本当に大切なモノは、モノではなく人間そのものです。人間が一番の非売品で、世界で一個の限定品。だから、自分というモノを極めて生きたいと思いました。そう考えると、過去のモノを捨てるかどうかで迷う時間がとにかくもったいない! 未来を楽しみ生きるのに、過去のモノは不要です。以降、「1日1捨(1日1個、生活用品以外の物を捨てる)」を心がけて物を減らしていったところ、人生の見通しがとてもよくなりました。

――片付けを行う中で「これだけは絶対に残しておこう」というモノはありますか?

だいた 私自身のモノは極力整理したいのですが、夫はネタ帳は残しておくべきだと言います。理由は、私の歴史が詰まっているから。大切に想ってくれる気持ちは嬉しいのですが、100冊以上あるので本音では整理したいところです(笑)。

逆に、子どものモノは何でも残しておきたいと思っています。以前、バスに乗っているときに、前に座っていた子ともが道路工事のショベルカーを見て「地球を耳かきしているね」と発言しているのを聞いて、私も子どもが生まれたら、そんな鮮度のいい感性を書き溜めておきたいです。

悩んでいるときは「あるもの」を数えよう!

人は日々の小さな幸せに目を向けられず、ちょっとしたことにイライラしたり、不満を募らせたりしまいがち。でも、誰しも必ず寿命が訪れることを強く実感しただいたさんは、限られた時間をうまく使うことが大切だと説きます。

だいた 落ち込むと「どうして自分はこうなんだろう」「もっとこうなりたい」とないものを数えてしまうことがありますが、病気になってからは「天気と元気が良ければ十分!」と思えるようになりました。以前の私は、ないものを数えていたんですね。

例えば、私の父親は鼻が高かったのに、母に似た私は鼻が低く「どうして1/2なのに低い方にあたる?」なんて思いがずっとあったのですが、病気を経験してみたら「嗅覚があるだけで十分じゃん」って(笑)。

「あるだけで幸せ」という話で言うと、乳がんの手術後に人生最大の激痛に襲われたときに、ナースコールのありがたみを痛感しました。とにかく術後の傷跡よりも背中が痛かったのですが、ナースコールを呼びながら、「戦争に行った負傷兵の人は苦しくてもナースコールできなかったんだな」と考えると、「ボタンを押したら看護師さんが来てくれる私は幸せだな」って。悶え苦しみながらもそう考えると、少し前向きな気持ちになれました。

何の変哲もない「普通」「平凡」が1番の幸せ。世界に一個しかない限定品=自分を大切にして欲しいと語るだいたさんでした。次回は「不妊治療から妊娠、出産を控えた現在の気持ち」について語ってもらいます。

取材・文:佐藤 文子

だいたひかる

PROFILE
1975年、埼玉県出身。気になる人やモノに対し、「どーでもいいですよー」や「私だけでしょうか?」とツッコミを入れる漫談で人気を博し、2002年に第1回『R-1ぐらんぷり』で優勝。2016年、乳がんが発見され、右胸を全摘出。「1日1捨」の片づけ生活を始める。2019年に再発するも、闘病前から続けていた不妊治療により、2021年に妊娠。2022年1月に第1子を出産。

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