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自分が吸っていなくてもリスクあり! 妊娠中のたばこ…赤ちゃんの「ぜんそく発症」や「出生体重の低下」と関連が?

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ニコチンや一酸化炭素など、たばこの煙には健康に悪影響を与える物質が含まれています。妊娠中の場合、その影響はおなかの赤ちゃんにも…。この記事では、日本全国から約10万人の妊婦さんが参加した、環境省による「エコチル調査」のデータをもとに、妊娠中の喫煙や受動喫煙について、どんなことがわかってきたか、ご紹介します。

★ラストにアンケートご協力のお願いがあります。ぜひ最後までお読みください。

エコチル調査で妊婦さんの喫煙率を調査したら…

喫煙率データの詳細、赤ちゃんの“アレルギーにかかわる食品の 食べ始め時期”など、ママたちのリアルな結果はこちら!(環境省ホームページへ)

エコチル調査でわかったこと【その1】


たばこは、赤ちゃんのぜんそく発症を増加させる?

近年、小児ぜんそくなどのアレルギー疾患に悩まされている子どもたちが、日本をはじめ、海外でも増えています。さまざまな環境要因が影響していると考えられていますが、喘鳴(ぜんめい)といわれるゼーゼーとした呼吸やぜんそくの発症に関連があるとされているのが「喫煙」です。
そこで、日本初の大規模疫学(えきがく)調査である「エコチル調査」の研究チームが、9万210組の親子を対象に、以下の3つの頻度を調査。生まれた赤ちゃんの1才時点における喘鳴・ぜんそくの発症リスクとの関連を調べました。

①ママの妊娠中の喫煙状況
②ママの妊娠中の受動喫煙状況
③生まれた赤ちゃんの受動喫煙状況


結果はどうだった?

まず、「①妊娠中の喫煙状況」についてです。喫煙しなかった人と比べると、喫煙を続けていた妊婦さんから生まれた赤ちゃんは、1才時点で喘鳴・ぜんそくの発症が増加したという結果が出ました。また、妊娠初期から禁煙をスタートした場合でも、赤ちゃんの喘鳴・ぜんそくの発症は増加していました。

次に「②妊娠中の受動喫煙状況」です。自分がたばこを吸わなくても、妊娠中、定期的に副流煙(ふくりゅうえん)に接していた場合、生まれた赤ちゃんの1才時点の喘鳴発症は、受動喫煙の頻度を問わず、増加。中でも「妊娠中、毎日、受動喫煙した」場合は、ぜんそくの発症も同時に増加しました。

最後に「③生まれた赤ちゃんの受動喫煙状況」についてです。こちらは、ぜんそく発症との関連はみられなかったものの、生後、副流煙にさらされていない赤ちゃんと比べて、喘鳴の発症が増えました。


【注】この研究報告では、妊娠中のどの時期での喫煙が赤ちゃんの喘鳴・ぜんそく発症にかかわるのかはあきらかにされていません。また、1才時点での喘鳴は、ぜんそく以外の健康状態と関連している可能性もあるため、引き続き調査・検討が必要とされています。

参考・引用論文/妊婦の喫煙と生まれた子どもの喘鳴および喘息発症との関連:子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)【著:和田拓也ら】「Allergology International. 2021 Oct;70(4):445-451.」

\教えて、先生!/
喘鳴って何?

呼吸をする際、気道が狭くなっていると聞こえる「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった音を、喘鳴(ぜんめい)といいます。症状が強くなると息苦しくなります。

\教えて、先生!/
受動喫煙って何?

たばこの先端から立ち上る煙、「副流煙」には、口を通して吸い込まれる「主流煙」より、たくさんの有害物質が含まれています。本人がたばこを吸わなくても周囲に喫煙者がいると、この副流煙を吸ってしまうことになり、これを「受動喫煙」(じゅどうきつえん)といいます。

エコチル調査でわかったこと【その2】


妊娠中に喫煙し続けると、赤ちゃんの体重が低下する?

エコチル調査では、妊娠中期~後期のママの喫煙状況と赤ちゃんの出生体重との関係を調べる研究も行われています。それによると、妊娠中の喫煙は、喫煙したことがない場合に比べて、下記グラフのように赤ちゃんの出生体重を小さくすることがあきらかに。分析の結果、男の子は平均で136.4g、女の子は124.5gほど小さくなることがわかりました。

※2011年12月31日以前に生まれた単胎児9369人の平均出生体重を基に作成


この研究では、“たばこを吸うことが出生体重に与える影響“だけを見られるように、妊娠前の体重、妊娠中の体重増加、出産年齢、妊娠期間、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病の有無、出生順位、世帯年収など、赤ちゃんの出生体重にかかわりがあると考えられる、たばこ以外のさまざまな影響を、統計学的な方法で可能な限り取り除いて調整しました。
エコチル調査では、参加者と医療機関の協力により、妊娠中~産後の詳細な情報を収集しています。だからこそ、このような調整が可能になったのです。

\考えてみよう!/

約130gという数字は見方によっては小さな数値かもしれません。ですが、その小さな差で、低出生体重児(出生体重が2500g未満)になる可能性が高まるとしたらどうでしょう?低出生体重児は、生まれたあとも医療的ケアが必要となる場合も多く、将来的に健康にかかわるリスクが大きいことが指摘されています。


参考・引用論文/妊娠中の喫煙と出生体重の関連:「子どもの健康と環境に関する全国調査」のデータを用いた適切な統計モデルによる検討【著:鈴木孝太ら】「Journal of Epidemiology, 2016, 26(7):371-7.」

エコチル調査では、身のまわりの化学物質などと、子どもの成長・発達の関連も研究されています(環境省ホームページへ)

エコチル調査とは?


「エコチル調査」とは2010年度(2011年1月)に、環境省によって取り組みが始まった全国調査のこと。約10万人の妊婦さんが参加し、赤ちゃんが生まれてからも10年以上の追跡調査が行われています。ママや子どもたちが協力してくれた調査データは研究・分析が進められ、現在、多くの論文が発表されています。その結果は、日本だけではなく、世界中の子どもたちの未来にも役立てられていく予定です。
(エコチル調査の参加者募集は、2011年1月から2014年3月に行われました)


協力/環境省


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