地震のとき妊婦が取るべき体勢は⁉︎【妊娠中の防災:身の守り方編】
いざというとき、おなかの赤ちゃんを守れるのはママだけ。防災グッズ編で紹介したことと併せて、突然起こる地震に備えて、身の守り方を知っておきましょう。
地震がおきたときはだんご虫のポーズを
突然の地震では、頭を守るのは基本の「き」。
リビングなどいつも手の届くところ、ソファやイスなどいろいろな場所に、頭やおなかを保護するクッションやタオルを置いておきましょう。
いざというときは、頭とおなかを守りながら、危険なものから離れて過ごします。このときの体勢は、イラストのような、おなか側を床にした「だんご虫のポーズ」。

上からものが覆いかぶさっても唯一、自力ではい出ることができるポーズです。
「おなかが大きい」などの理由でこの体勢が苦しい場合は、横向きになって待機を。
あお向けの姿勢で倒れたままだと、おなかを守れないばかりか、ものがかぶさったときに逃げづらいので注意しましょう。
地震が治まったら、新聞紙で飛び石をつくり玄関へ
床に飛び散ったガラスで足を切らないように、できれば日ごろから、室内履きを使用することを習慣にして。
それが無理なら、折り畳んだ新聞紙や厚めの雑誌で玄関まで道をつくり、その上を歩くようにしましょう。
もし足にけがをしたら、逃げることもできなくなります。歩くときは、床を確認しつつくれぐれも慎重に移動して。
大きな地震のあとには余震があります。頭を守るヘルメットを、すぐにかぶれるように用意しておきましょう。
落ち着いたら、室内の被害状況の確認&情報収集に徹する
靴を履いたうえで、落ち着いたら室内の被害状況、外の状況を確認します。
スマホの防災アプリや、持っていれば携帯ラジオなどから情報を収集して(電気が止まればテレビは見られません)、近所の人とともに避難すべきかどうかを落ち着いて判断しましょう。
外出先で地震にあったときは1人で行動するのは避けて
大勢の人が一斉に移動しているときは、人の流れに巻き込まれないように、怖くてもいったん様子を見るのが◎。なるべく人ごみを避け、安全な場所を探しましょう。
そして、妊娠している状況や立場が理解できる人に声をかけて、一緒に行動してもらうのがおすすめ。
おなかの赤ちゃんを守るためにも、自分1人でなんとかしようとは決して思わないでください。
家族への連絡より、まずは自分の身の安全を確保
いったん揺れが落ち着いたように見えても、発生から24時間以内は何が起こるかわかりません。
余震、火災、ガス爆発や津波など、さまざまな危険があります。
家族に連絡をすることに気をとられて、周囲の状況把握が遅れ、さらなる災害に巻き込まれては大変です。連絡する前に、まず自分の身を守ることに徹しましょう。
家族とは、生きていれば必ず会えます。自分の身の安全を完全に確保して初めて、連絡をとればいいのです。
おなかの赤ちゃんは、生まれてくる環境を選べません。自分で身を守ることもできません。ママに命をゆだねています。
もしものとき、赤ちゃんを守れるのはママしかいません。そのことを踏まえて、後悔しないためにも自宅の耐震性を確保して。家具の固定をし、災害時の行動知識を持って、大切な命を守りましょう。(イラスト・ふせゆみ 文・たまごクラブ編集部)
■監修/ 危機管理教育研究所代表 危機管理アドバイザー 国崎 信江さん
※この記事は「たまひよONLINE」で過去に公開されたものです。