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【医師監修】切迫流産と診断されたら? その原因と症状、対処法

妊娠初期の妊婦さんたちにとって、気になる言葉が「流産」と「切迫流産」。切迫流産は流産とはなにが違うのでしょう? 切迫流産の原因や、症状、受診するときの注意点などを知っておきましょう。

【記事監修】

日本赤十字医療センター 周産母子・小児センター顧問
東都文京病院 院長

杉本充弘 先生

Profile

1973年東京大学医学部卒業。日本赤十字社医療センター周産・母子小児医療センター長、副院長などを経て、2013年より日本赤十字社医療センター周産母子・小児センター顧問。現在は、東都文京病院 院長。日本母乳の会理事など兼務。「おなかの赤ちゃんと毎日対話して、明日の力にしましょう。」


切迫流産の原因と症状

妊娠初期の妊婦さんに起こりやすいトラブルの一つに、切迫流産があります。切迫流産という文字だけを見ると、流産が差し迫っているかのように思われますが、実は流産と切迫流産とは、体の中で起きている問題が異なります。
切迫流産とは、あくまでも流産と同じような症状が出ているものの、妊娠が継続している状態です。妊娠22週未満に出血や腹痛という症状がみられれば、切迫流産と呼ばれます。胎児の心拍が確認できる場合はもちろん、妊娠の早い時期で胎嚢(赤ちゃんが入っている袋)は確認できても、まだ胎児心拍が確認できないときに出血や腹痛があった場合でも、切迫流産と診断されます。このように、切迫流産では、流産の兆候はあっても、おなかの赤ちゃんは順調に成長していることも多く、正常な妊娠に戻る可能性も高いのです。

切迫流産の原因は?

原因はさまざまあります。受精卵が着床する位置や過程で出血が起きるほか、子宮筋腫や習慣流産、膣炎などが原因になることもあります。また、赤ちゃんを包む卵膜の一部である絨毛膜の外側部分に血腫(血のかたまり)ができて出血することがありますが、これを絨毛膜下血腫といいます。絨毛膜下血腫による出血でも、初期に出血があれば、切迫流産と診断されるでしょう。

切迫流産の症状は?

切迫流産の主な症状は、以下のようなものがあります。

○出血がある
○下腹部痛がある(全員ではない)

自覚症状がない場合もありますから注意しましょう。ただ、切迫流産かどうかは、自分自身で判断できるものではありません。上記のような症状が強くなったら必ず受診をしましょう。医師は赤ちゃんの心拍、子宮頸管の開き具合、感染の有無などから診断します。

切迫流産の症状があったら、産院に何を伝える?

出血やおなかの痛みなどの症状があったら、まずは産院に連絡して症状を伝え、指示をあおぎましょう。産院に連絡するときには、必要な情報を伝えることが大切です。慌ててしまうこともあるかもしれませんが、落ち着いて、正確に状況を伝えましょう。

○妊娠の週数
○子宮の中に胎嚢が確認されているか
○胎児の心拍が確認されているか
○出血の量や、何かかたまりが出てきたか
○腹痛の強さはどうか
○症状の経過はどうか(どんどん強くなっている、強い痛みが治まってきた、など)

切迫流産と診断されたらどうするの?

家事や仕事は休み、自宅安静に

切迫流産と診断されたら、自分でできることはとくになく、安静を保つしか治療法がありません。体だけではなく、心の負担を軽くして、できるだけリラックスして過ごすことも大切です。家事はパパやほかの家族に手伝ってもらいましょう。仕事を持っている人は、医師から安静解除が出るまで、医師の指示に従い休ませてもらうのが基本。出血しやすい状態だったり自宅安静が難しかったりする場合は、入院になることもあります。

自宅安静の目安は?

自宅安静と言われたら、「簡単な家事や食事、トイレ以外は横になって休む」のが基本の過ごし方。入浴も控え、短時間のシャワー程度にしましょう。ただ、その人の状態により、必要な安静度はさまざまです。自宅安静を指示されたら、気になることは遠慮せず、医師に確認しておきましょう。

「切迫流産」こんなときはどうする?

切迫流産の可能性が高い出血ってどんなもの?

切迫流産の場合、多くは少量の出血です。色も、おりものに混じったピンク色の出血から、茶褐色のものが多いでしょう。少量の出血があっても多くは正常に妊娠が継続しますが、自己判断は禁物です。少しでも出血があれば、産院に連絡してください。

自宅安静を指示されたとき、上の子はどうする?

自宅安静を指示されたら、その度合いにもよりますが、できれば家族に家事や上の子の世話をお願いして、横になっているのがベスト。上の子が小さいなどでそれが難しい場合は、実家に帰る、入院安静をする、自治体の一時保育サービスやファミリーサポートを利用するなど、対策を考えましょう。

いかがでしたか。出血やおなかの痛みがあると心配になるものですが、切迫流産は必ずしも流産につながるとは限らず、妊娠が継続することも多いものです。正しい知識を持ち、心配しすぎずリラックスして妊娠生活を送るようにしましょう。

執筆/たまごクラブ編集部
 
初回公開日 2017/8/18

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