緊急度・シーン別★妊娠中に出血したら、すぐにやること&産院に伝えること
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妊娠ごく初期に起きる出血は赤ちゃんに影響しないことが多いですが、12週以降の出血は、少量であっても出血に気づいた時点で産院に連絡して受診しましょう。
今回は、妊娠中に出血したとき、まずやるべきことを、産婦人科医の小川隆吉先生に教えていただきました。
【基本】出血したら、すぐにやること3つ
出血に気づいたときは、まずあわてずに次のことを確認しましょう。
1.出血の色・量を把握
2.清潔なナプキンを当てる
3.12週以降なら産院へ連絡して受診
産院で受診する際は、出血状態を詳しく伝える必要があります。次のポイントもチェックしましょう。
産院に伝えるポイント
☑出血の様子
サラサラしている、ドロッとした血のかたまりが出る、出たり止まったりしているなど、出血の状態や粘度を確認しましょう。
☑出血の色
鮮やかな赤の場合は新しい出血で、生理の終わりごろのような茶色は子宮内にたまっていた古い血液が出てきた可能性があります。
☑出血量
「生理2日目くらいで多量」
「生理の終わりごろのような少量」
「おりものに混じる程度」
など、出血量を具体的に伝えて。
☑いつ出血したか、シチュエーションや行動
安静時と活動時では、出血の原因が異なる場合もあります。外出中、仕事中、就寝中などのシチュエーションと、直前の行動も伝えましょう。
☑ほかの症状
おなかの張り・痛み、破水、おりものなど、出血とともにほかの症状を伴うときは、危険度が高まることがあるため、必ず伝えましょう。
【シーン別】こんなとき、出血に気づいたらどうする?
●仕事中
職場の上司や同僚に状況を説明し、産院に連絡して指示を仰ぎましょう。すぐに受診しなくて大丈夫な場合でも、しばらくは安静にして出血が治まってから動きましょう。
●外出中
産院に連絡して、タクシーで向かいましょう。旅行中の場合も、通院先の産院に電話して状況を伝え、近くの医療機関を受診したほうがいいかどうか指示を受けてください。
●入浴中
体が温まると血流が促進され、さらに出血量が増える可能性があります。手早くシャワーで流して入浴を中断しましょう。清潔な生理用ナプキンを当ててから、産院に連絡を。
緊急度が高いケース
下記のような症状があったら、急いで産院に連絡&受診しましょう。
●激しい腹痛
●高熱(38度以上)
●おなかの張り
●胎動が感じられない
●前置胎盤と診断されている
●子宮頸管が短くなっていると指摘されている
など
出血したら自己判断は禁物です!前回紹介した受診の目安も参考に、産院に連絡をとりましょう。出血すると、少量であっても動揺してしまうものですが、まずは落ち着いて状況や症状を確認することが大切。メモを取ったりすることで「落ち着いた」という先輩ママの声も。(文・たまごクラブ編集部)
■監修:小川クリニック 院長 小川隆吉先生
1975年日本医科大学卒業。同大学産婦人科講師、都立築地産院産婦人科医長を経て、1995年より現職。セックスカウンセラーセラピスト協会会員、日本不妊学会会員。
■参考:たまひよブックス「いつでもどこでもHAPPY妊娠・出産ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション刊)
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