妊娠中~産後不調の改善に!”腸活ルール”は自律神経と2種類の食物繊維がカギ!
GlobalStock/gettyimages
腸内環境を整える“腸活”のためには、自律神経を整えることと、2種類の食物繊維を上手に取ることが大切。腸内環境に詳しい小林暁子先生に、妊娠中から産後も役立つ腸活ルールをうかがいました。
自律神経とは?腸活にどう関係する?
「自律神経は、私たちが生きるために働き続ける神経です。活動モードの『交感神経』とリラックスモードの『副交感神経』とがあり、バランスをとりながら働いています。
自律神経には1日の中でのリズムがあり、交感神経は日中に高まり、副交感神経は夕方から深夜をピークに上昇します。中でも、副交感神経を高めると、腸のぜんどう運動は活発になり、腸内の善玉菌も活躍することがわかっています。腸内環境の改善には、自律神経のリズムに合わせた生活を送り、さらに副交感神経を最大限活用することがカギとなるのです」(小林先生・以下同)
自律神経のサイクルにあった生活リズムを!
1日の中での自律神経のサイクルにあった生活にすると、腸の動きがいい状態になってきます。次のようなことを心がけてみましょう。
●朝日をしっかり浴びる
「人の体内時計は24時間より少し長いと言われ、実際の時間と”ずれ”があります。そのずれをリセットして、自律神経を活動モードに切り替えるのが、朝の光。起きたらまずカーテンを開けて日の光を浴び、交感神経を目覚めさせましょう」
●1日3回なるべく同じ時間に食事をとる
「腸に食べ物を送り、一定のリズムで消化活動を行うことも、腸のぜんどう運動を活発にするために大切なこと。1日3食、なるべく毎日同じ時間に食事をするのが理想です。朝→昼→夜の順にボリュームを減らすイメージで食べましょう」
●腸のゴールデンタイムに就寝
「腸のぜんどう運動が最も活発になるのは、副交感神経がピークになる夜中。その時間帯には”すでに眠っている”状態がベストです。寝る直前に食事をしたり、スマホやパソコンを使うと交感神経が高くなるので避け、入眠3時間前ぐらいからリラックスできるようにしましょう」
2種類の食物繊維が腸の動きをスムーズに
「腸は、食べたものが入ってくるとぜんどう運動を始めますが、食べる量が少ないと活動できません。腸活には、まず食事をきちんととることが大切。中でも、食物繊維は欠かせない栄養素です。
食物繊維には、便のカサを増やす不溶性と、水に溶け、便をやわらかくする水溶性の2種類があります。食材には不溶性と水溶性、どちらも含まれていることがほとんどですが、不溶性のほうが多く含まれています。食物繊維が豊富な食品といっても、気をつけないと水溶性が不足しがちになります。水溶性を意識しながら、さまざまな食品から食物繊維をとるように心がけると、スムーズな排便につながります」
腸内環境を整えるためには、生活習慣や食生活を見直すことからスタートしましょう。よくなる工夫を少しでも取り入れれば、健康的な腸に近づき、さらには健康的な体に近づきます。(文・たまごクラブ編集部)
■監修/小林メディカルクリニック東京 院長 小林暁子先生
■参考:『たまごクラブ』2018年10月号「妊娠中の“腸活”はいいことずくめ!」
●記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。