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妊娠中の貧血改善、鉄分を効率よくとるための"食べ合わせ"とは?

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女性に多い、鉄欠乏性貧血。とくに妊娠中は、貧血になりやすい状態です。貧血を改善するためには、鉄分をたくさん含む食品をとるのが基本! でも、食品によって鉄分の吸収率が違うって、知っていましたか? また、鉄分が豊富な食品の中には、妊婦がとりすぎに気をつけたいものも。押さえたいポイントを、管理栄養士の星麻衣子さんに伺いました。

妊娠中は貧血リスクがアップ!

「妊娠すると、赤ちゃんに酸素や栄養を運ぶために、ママの血液量は増えます。ただ、増えるのはほとんどが水分で、赤血球は増えないため、血液は薄まった状態に。さらに、赤ちゃんが母体の鉄分を必要とするため、鉄分が不足し、貧血になりやすいのです」

貧血になると、ママと赤ちゃんにどんな影響が?

「貧血の状態でお産になると、陣痛が弱まったり、出産時に出血量が増えることがあります。また、産後は体調の回復が遅くなったり、母乳が出にくくなることもあるので、妊娠中にしっかり改善しておきたいですね」

貧血の予防&改善は、毎日の食事がポイント

「妊婦健診などで貧血と診断されると、鉄剤が処方されることがあります。しかし、基本的にはふだんの食事で鉄分を積極的にとるように心がけましょう。たとえ貧血と診断されていなくても、妊娠が進むにつれて、貧血になる可能性も。意識して、毎日コンスタントに食事から鉄分をとることが大切です」

鉄分の吸収率を高める「タンパク質」「ビタミンC」をプラス

では、毎日の食事で鉄分を効率的にとるためには、どんな食べ方をしたらいいのでしょうか? 「鉄分をたくさん含む食品」と、「とり方のコツ」について、教えていただきました。

「効率よく鉄分をとるためには、まず次の3点を覚えておいてください。

◎野菜・穀物類より、肉・魚に含まれる鉄分のほうが吸収率が高い
◎鉄分の吸収率を高めるには、たんぱく質、ビタミンC、酸味、香味を組み合わせる
◎特定の食品に偏らず、1日3食でいろいろな食品からとる


つまり、鉄分の特性を知って、食材を上手に組み合わせて吸収率を高めることがポイントなのです」

肉・魚類と野菜類では、含まれている鉄分の種類が違う

「鉄分が多く含まれている食品といえば、レバーや小魚、小松菜などの青菜類。ただ、同じ鉄分でも、肉や魚に含まれるものと、野菜や大豆製品に含まれるものでは、種類も性質も違うのです。

鉄分は、『ヘム鉄』と『非ヘム鉄』に大きく分けられ、含まれる食品の種類や、吸収率に違いがあります」

【ヘム鉄】
●主に肉や魚など動物性食品に多く含まれる
●15~25%と吸収率が高い
<多く含まれる食品>
・かつお 
・牛赤身肉
・煮干し
・レバー(※ビタミンAを多く含有するので妊娠初期は食べ過ぎに注意)

【非ヘム鉄】
●主に野菜や大豆製品に多く含まれる
●2~5%と吸収率が低い
<多く含まれる食品>
・納豆
・豆腐
・きくらげ
・小松菜

非ヘム鉄の吸収力をアップさせるには?

「せっかく鉄分の多い食品を食べても、吸収率が低いのでは残念ですよね。実は、鉄分の吸収率は、一緒に食べる食品の栄養素によって、アップすることができるんです。非ヘム鉄の吸収をヘム鉄と同等程度にまでアップさせるので、ぜひ覚えておきましょう」

◎たんぱく質で吸収率アップ
非ヘム鉄を含む野菜・穀類には、牛乳、卵、チーズ、肉類などを組み合わせましょう。たとえば…
・厚揚げのねぎみそチーズ焼き
・きくらげと卵とトマトの炒めもの
・ブロッコリーの卵とじ
・ココア+少量の砂糖+牛乳でミルクココアに
・あさり+牛乳+玉ねぎ、にんじん、じゃがいもでスープに

◎ビタミンCで吸収率アップ
ビタミンCが多く含まれる野菜や果物を組み合わせることで、鉄分の吸収率が上がります。ヘム鉄の食品にも、非ヘム鉄の食品にも、積極的に組み合わせて。たとえば…
・牛赤身肉の焼肉+ピーマン+レモン汁
・オイルサーディン+じゃがいものにんにく炒め
・帆立て貝のレモンバター焼き
・小松菜+りんごやいちごなどの果物でスムージーに

◎酸味や香味で吸収率アップ
酢や柑橘類などの酸味や、香味野菜、香辛料を適量使うと、胃の粘膜を刺激して、胃液の分泌がよくなり、鉄の吸収率もアップします。たとえば…
・さばのカレー粉焼き
・ボイル蛍いかの酢みそあえ
・つまみ菜のポン酢あえ
・納豆のキムチあえ
・焼きがんもの生姜醤油添え

鉄分の吸収率を下げたり、とりすぎに注意が必要な食品も

逆に、鉄分の吸収率を下げてしまう食品もあります。代表的なのが、紅茶や緑茶、コーヒーに多く含まれるタンニン。また、食物繊維のとりすぎも、鉄の吸収をダウンさせます。気をつけましょう。
さらに、鉄分を多く含む食品の中には、妊娠中はとりすぎに注意が必要な食材もあります。

鉄分が多い食品の代表のようなレバーですが、初期の胎児の器官形成への影響が心配されるビタミンAが多く含まれているので、とる量に注意。また、同じく鉄分が豊富なまぐろには水銀、ひじきにはヒ素が含まれています。妊娠中はとりすぎないよう気をつけましょう。

もちろん、鉄分が多い特定の食品ばかりを食べるのもNG! 妊娠中は、なるべくいろいろな種類の食品をまんべんなく、バランスよく食べることが大切です。



妊娠初期は、つわりで思うように食事ができない人もいるでしょう。でも、つわり中の鉄分不足が響いて、中期・後期に貧血症状が出てしまうこともあります。おなかの赤ちゃんのためにも、食べられる物を選んで、効率よく鉄分強化をしてみてください!(文・たまごクラブ編集部)


■監修/厚生中央病院 栄養科 管理栄養士 星 麻衣子さん

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