妊娠中は【家事シェア】を見直すベストタイミング!
夫がもし「家事は妻がするもの」と考えているなら、もったいない話。夫の家事参加は、数年後の仕事や家庭に大きなメリットがあるんです。今回は、「家事シェア」を広める活動をしているNPO法人「tadaima!」の三木智有さんにお話を伺いました。
そもそも世の夫はどのくらい家事をしている?
「一般的に、日本人男性の家事参加は、1日平均30分だといわれています。僕の感覚で言うと、20代後半〜40代の人で、まったくやらないという人はほぼいない。ただ、その家事がゴミ出しだけなのか、料理や洗濯まで含まれるかは、人によって大きな差があります」(三木さん、以下同)
夫の中には家事に参加している意識が低い人も
「家事の分担は、妻9:夫1でもいいし、妻5:夫5でもいい。大切なのは、夫婦がお互いその割合で納得できているかどうか。納得できていないと、夫は『こんなにやっている』と自己満足したり、『これしかやってないし…』と家事に参加している意識が持てなかったりします。また、妻も分担しているという意識が持てません」
夫婦どちらかが納得できていないなら、家事シェアの見直しをしましょう。
話し合うタイミングは「妻が妊娠中」がベスト!
「普段、家事の話は夫婦の間で避けがち。いざするときは、どちらかが不満を募らせて、すでにけんか腰になっていることが多いのでは? でも、しなければいけないのはけんかではなく、冷静な“話し合い”です。その話し合いのタイミングとしてベストなのが、妻の妊娠中。『赤ちゃんが生まれたら、どんな生活をしようか?』という話の中から、自然な流れで家事の話にもつなげていけます。お互い、優しい気持ちで話し合えますよ」
産後や育休中など話し合いは継続しよう
「産後は、妻が職場復帰するまでに、どう家事をシェアするのか、育児をしていくのか、トライ&エラーをくり返しながら2人のやり方を見つけていく時期。『家事=負担』と考えがちですが、家事をしないということは、家族の役割にコミットできてないということなので、夫も積極的に参加を。妻は、あぶれた家事だけを適当に夫に振るのは×。夫は『やらされた感』でいっぱいになってしまいます。思いきって夫に役割をゆだねて!」
家事シェアで夫婦間に信頼感が生まれる
「家事シェアをすれば、短期的に見ても長期的に見ても、家庭内でメリットがあります。
短期的なメリットは、育児の大変さが圧倒的に減ること。さらに、夫が子どもに生後間もないころからかかわっていると、育児の方法も徐々に覚えていけます。逆に大きくなってからかかわろうとしても、覚えることがありすぎて、どんどん逃げ腰になってしまいます。
夫が家事を毎日コツコツ続ければ、家族の『信頼貯金』が貯まり、5~10年後には、飲み会やゴルフに笑顔で送り出してくれるでしょう。20~30年後に『パパがいないと家事も大変!』となれれば、もうけもの。定年後に家庭内で自分の居場所がなくなる、なんてことはなくなります」
パパとママで家事を負担すれば、家事だけでなく育児もスムーズとなり、ストレスが減って家庭円満に。結果、仕事でもうまくいくこと間違いなし! 未来を明るくする家事シェア、今から話し合ってみませんか?(文・たまごクラブ編集部)
■監修/NPO法人tadaima! 三木智有さん
2006年フリーのインテリアコーディネーターとして活動開始。11年NPO法人tadaima!を設立。家事シェアを広める活動をしています。